2011年10月21日金曜日

基の国から~嬬恋村霊芝農場~

キノコの放射能汚染

福島の、市民団体による野菜の放射線量測定をはじめとして、ほうれん草、牛乳、茶葉など、全国各地で線量測定が行われています。そして多くの地域で基準値を上回る食品が検出されています。

放射能汚染された土壌で育った野菜が気になりますが、東大病院放射線科・中川恵一准教授は心配することはないとおっしゃっています。「野菜の場合、放射性物質のセシウムを土壌から吸収するのはカリウムが足りていないとき。カリウムはいわゆる肥料なので、きちんとした農家なら充分にカリウムを与えています。危険なのは野生の植物や自家栽培の野菜。カリウムを与えられていないので、セシウムを吸収してしまう。実際、山菜やきのこは放射線量が高くなっています」。
また、放射線の除去方法としては、野菜の場合、「しっかりと土を取り除き、水で洗い流すことが基本」(放射線医学総合研究所・放射線防護研究センターチームリーダー・神田 玲子氏)

そこで、気になるのがキノコです。キノコについては、放射性セシウムの暫定規制値超過の報道が見られます。放射性セシウムはキノコに濃縮しやすいそうです。このことは、1986年のチェルノブイリ事故後の調査研究により示唆されていたことでした。しかし、キノコに含まれる放射性セシウムの濃度は、種類や菌糸を張る場所の汚染状況によって異なります。チチタケのように木の根から養分を取る「菌根菌」は、枯れ木や落ち葉に生える「腐生菌」よりもセシウムを取り込む傾向があるとされています。そして、現在、スーパーなどの店頭に並んでいるキノコの場合、工場や屋内、ハウスなどで栽培されたものが多く、直接、汚染された土壌などに関与していないので心配ないそうですが、キノコの培地のおがくずや水などが汚染されている場合は心配です。

和漢研の霊芝については、収穫ハウス、収穫霊芝など独自の線量計で計測しています。以下の『基(もと)の国から』にて報告があります。



『基(もと)の国から~』

なだらかな事なんて何にもない、用意されている事なんて何にもない、
木を切り丘を削り浅間山に吼えた、男達の物語。【第26話】




■特別な思いの収穫!

32年前、種菌を持ち農場を作ろうと考えた『元の男』。そして、土と水の原点を知り守った『素の男』。2人の男で始まったこの農場だが、32年の後の今年は特別だった。3月11日、未曾有の大震災があり、この農場にも少なからず影響をもたらした。だが、無事に今秋も収穫期をむかえることができた・・・。

今年の収穫は特別な思いを抱いての収穫になった。それは、霊芝の放射能汚染の問題だ。この秋、各地のキノコ狩りで収穫されたきのこから規定値以上のセシウムが検出され、この農場にも問い合わせが相次いだ。
新聞などの報道でご存知の方も多いと思うが、栽培物のキノコの場合と野生のキノコの場合では大きな違いがある。もちろん栽培方法によっても違いがある。嬬恋農場の場合、

①ハウス栽培のため風向きや雨などでの汚染の心配はない。
②原木栽培のため、おがくず栽培のようにおがくず自体の汚染がない。
③土壌の浅間砂は毎年交換している(震災前の搬入)
④水源は湧き水で日頃から小動物や落ち葉などの対策のため密封されている。

という条件から汚染の心配はしていないが、日頃からお取り扱い、御愛用して頂いている皆様方にしてみれば、それでも数値の心配があるとお思いのことでしょう。そこで、今回は、独自に線量計で測定した結果を報告します。


左の数値は農場内の線量です。現在、群馬県内にてお茶以外で出荷規制されている農作物はありません(群馬県HP)。また、嬬恋村役場発表の線量は0.061μSv(マイクロシーベルト)ですが、嬬恋農場は、計測地の村役場よりも標高が高く若干誤差があります。標高が同程度の隣接する草津町などでは0.146μSv を観測しています(19日現在群馬県HP)。

もちろんこれらの放射線量は、基準値以下なので健康に影響を与えるレベルではありません。どうぞご安心下さい。
(年間被ばく量の暫定基準値は1~20ミリシーベルトです。1ミリシーベルトは1000マイクロシーベルト)

※線量計はアロカ社製(単位Svは、マイクロシーベルト)




いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

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