2012年12月7日金曜日

うつと睡眠障害②


うつと不眠は双方向性の関係!

「うつ」と「不眠」には深い関係があることは知られていて、うつ病には不眠が伴い、不眠の人はうつ病になるという相互関係も指摘されています。

うつ病患者の約9割が睡眠の問題を伴っている。うち8割りは不眠で、残りは日中に眠くなる過眠などだ」とは日本大学医学部精神医学主任教授。健康な人と不眠を伴う「うつ病」の人では、眠りの内容が異なることも分かっています。健康な人は、入眠後深い眠りに入り、その後は周期的に、浅い眠りと深い眠りを何度か繰り返して目覚めます。一方で、うつ病の人の眠りでは、入眠後すぐに浅い眠りが訪れ、最初の周期から浅い眠りの時間が長くなる傾向があります。また、うつ病の人が入眠障害、中途障害、早期覚醒といった睡眠障害を抱える率は、健康な人に比べていずれも高く、これらの症状は、うつ病を診断するための評価項目にも含まれています。

 また逆に、不眠が続くとうつ病になりやすいという関係もあります。米国ハーバード大卒業生の追跡調査では、卒業後10年以内に不眠症になった人が、その後30年でうつ病を発症するリスクは、不眠でない人の約3倍になったデータなどがあり、現在の不眠の症状が、将来うつになって現れるリスクが高いのです。

 そして、うつ病は再発率の高さも特徴です。
 初めてうつ病になった人の再発率は50%、一度再発した人で約75%、二度再発した人で90%とされています。また、うつ症状が少しでも残っている人と、すっかり消えた人との間でも、再発率に大きな差があります。「うつ病の残遺症状として、不安や倦怠感などと供に、不眠の症状が多く挙げられている。不眠が残るかどうかは、うつ病が再び大きく現れるかどうかの予測因子と考えなければならない」(東京女子医大医学部精神医学教授)。うつの症状が去った後も付いて離れないのが不眠なのです。不眠はうつ病の中心的症状といっても大げさではありません。


康復医学の基本 "うつ"と睡眠障害②

不眠症の定義

“うつ”と睡眠は双方向的に関係しています。睡眠障害の中でも代表的なのが不眠症なのです。
日本睡眠学会の定義によると・・・

①「寝つくのに普段より2時間以上かかる入眠障害」「夜中に2回以上目が醒める中途覚醒」「朝起きた時にぐっすり眠った感じが得られない熟睡障害」「普段より2時間以上早く眼が醒めてしまう早朝覚醒」のいずれかが週2回以上ある。
② ①の状態が1ヶ月以上継続している
③ 自ら苦痛を感じるか、社会生活または職業的機能が妨げられている

 睡眠障害の定義は、①~③の項目をすべて満たしていることとされています。
 そして、睡眠障害には他にもさまざまな種類があります。

睡眠の過程で起きる主な睡眠障害


 慢性的な睡眠不足が続くと、抑うつなどのリスクが高まる傾向があります。昼間に強い眠気、週末や休日になると通常より長く寝てしまう、他の睡眠障害では説明ができない・・・などの条件がそろうと「睡眠不足症候群」とされ、疲労の他に、イライラ、抑うつ、集中困難などの症状が出始めます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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