疲労!一晩寝れば改善されていますか?
帰宅時に玄関を開けたと同時に「あ~疲れたぁ」「あ~しんどかった」などと言っていませんか? 疲れているので当然です。自然に出てしまいます。しかし、聞かされる方は嫌な気持ちになる人もいます。毎日のように聞かされると人によっては「だから何もしたくないって、遠回しに言ってるわけ? それとも何かを要求しているの?」とケンカにもなったという報告もあります。
負の言葉が、聞かされた側のストレスになるのは確かです。その疲れも一晩寝た翌朝に解消されていれば何も心配ないのですが・・・。
疲労には、一時的な休憩や一日休暇などを取る事によって改善する原因が分かりやすい疲労と、日々のストレスや他の病気が原因で表れる分かりにくいものがあります。休養したらすぐに改善する疲労は心配ないのですが、休養しても改善しない疲労は心配です。人のからだは、呼吸・血液循環・消化・吸収・生殖などの機能を調節する自律神経システムと、体を動かすエネルギーを作るエネルギー代謝システム、そして、病気から体を守る免疫システムの各システムが機能しています。
「疲れにくい」ということは「体力がある」ということです。活動のエネルギーが豊富ということで、エネルギー代謝のシステムが担っています。また、病気にかからないという防衛的な部分は免疫システムが担っています。そして、両者のコントロールタワーになっているのが自律神経のシステムです。このシステムが正常に機能している状態では、疲労も休養を取れば改善されます。人はストレスに継続的にさらされたり、無理をしていると、それを脳が感じ取り、脳幹綱様体→自律神経の中枢である視床下部→食欲、性欲などの本能や感情をつかさどる中枢である大脳辺縁系へと情報が伝わります。そして運動やら五感をつかさどる中枢である大脳皮質へと伝わり、中枢神経から自律神経、免疫系、内分泌系に変化をもたらして、体を正常に維持していくシステムが乱れ、疲れが取れず蓄積していくのです。
微熱、関節痛、筋肉痛、咽頭通などの副症状を訴え6ヶ月以上継続的な疲労を感じる場合は、慢性疲労症候群の可能性があります。放置するとうつ症状をはじめとするさまざまな症状を伴ないます。
あなたの疲労、一晩で解消されていますか?
康復医学の基本 疲労とその対策②
■「疲れたなぁ~」と感じるときは?
「疲れていると感じる時はどんな時ですか?」アンケートでこの質問をして返ってくるのは、下記のような答えが大半を占めています。
○朝起きても昨日の疲れが残っている ○やる気がしない
○肩や首のコリが続いている ○なんかだるい
○気分が晴れない ○朝、食欲がない
○朝起きても、ぼぉーっとしている
上記のような疲労に対して、「一晩寝ればとれると思っていたのに翌日まで残るようになった」と思われる方は多いと思います。しかし、現代社会にはこのような疲れがなかなか取れない特有な理由があるのです。
○老化現象:
老化による代謝の低下、筋肉の減少、内臓機能の低下など。老化は仕方がないと思っていながら、若い頃と同じような食生活や夜更かし、加齢を気にして無理なトレーニングやダイエットなどに励んでいたら、疲れは慢性化する恐れがあります。○社会環境:
IT化が進み豊富な情報が早く収集できるようになった現代、テクノストレスによる目や脳の疲労が注目されています。また、仕事や生活も24時間体制で稼働するようになり、夜間に働く人が増えた結果、「睡眠の質」の低下が疲労の蓄積の原因になってきています。○ストレス:
上記のように、老化現象も社会環境も昔と今では違ってきています。当然“疲れの質”も変わってきました。かつては、筋肉の酷使、単なる身体の使いすぎが原因の疲れでした。だから休養をとれば身体の機能を回復することができました。しかし、現代社会における多くの人の「疲れ」は、「脳疲労」「睡眠の質の低下」「内臓機能の低下」などさまざまな症状を起こしています。そして、多くの場合、この疲れは実は“ストレス”に起因しているものなのです。
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疲労は、肉体的・精神的なストレスから生理機能の変化が生じ、さまざまな自覚症状や作業能力の低下などを引起します。上記のような理由で、現代社会に生きる人々が訴える疲労は、「休養により容易に回復する」程度の疲労ではありません。「疲れたなぁ・・・」と感じた時の対応こそが大切なのです。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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