心臓や血管に悪影響を及ぼす睡眠トラブル
「寝つけない」「夜中に何度も目が覚める」などの睡眠不足の症状が続いている場合や、「睡眠時無呼吸症候群」などの病気によって睡眠の質が低下している場合は、血管や心臓に悪影響が及ぶことがあります。さらにこのような状態をほうっておくと、「心筋梗塞」など、突然死の原因となる病気のリスクが高まります。睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間、舌の根元などが落ち込み呼吸が止まる状態を何度も繰り返します。 呼吸が止まると、呼吸を再開させるため、横隔膜が強い力で胸腔を広げようとします。そのことによって心臓には大きな負荷がかかります。その状態が続くと、心不全を起こしてしまう危険性もあるので注意が必要です。
(2010年04月05日 NHK「きょうの健康」より)
そして、血管年齢に影響する動脈硬化の予防に睡眠が深くかかわっていることが最近、わかってきました。
米シカゴ大は中年男女495人を対象に5年間、心臓の冠動脈血管の内壁をコンピューター断層撮影(CT)し、動脈硬化の患者に見られる石灰化(カルシウム沈着)と睡眠との関係を調べました。
その結果、睡眠時間が平均5時間未満の人に石灰化が見られたのは27%。5~7時間では11%、7時間以上寝ている人は6%と、睡眠時間が短いほど動脈硬化の危険性が高まりました。
国内でも同様のデータがあります。東京女子医大は2002年度から3年間、静岡県の旧大東町(現・掛川市)の町民178人を対象に血管年齢を測定し、生活習慣との関連を調べました。血管年齢が実年齢より10歳以上高い人で見ると、飲酒、喫煙以外に塩分の過剰摂取と睡眠障害を抱えていました。
当時研究チームを率いた、淑徳大看護学部・渡辺弘美教授は、「血管の健康には睡眠も重要な因子」と強調しています。
「生活習慣病の予防の柱は、食事、運動そして睡眠」と訴えるのは、久留米大医学部精神神経科・内村直尚教授。教授は「夜更かししてテレビを見たり、パソコンに向かったりする現代人は睡眠不足に陥っている」と語っています。
(2009年3月2日読売新聞より)
■睡眠障害と動脈硬化
睡眠障害は動脈硬化を進行させ、様々な疾患が引き起こして健康寿命を脅かします。十分に眠れていない状態では、血管は知らず知らずのうちに傷ついています。血管は「外膜」「中膜」「内膜」の3層構造になっていて、血液に接する内膜には「内皮細胞」があります。この内膜に傷がつくと、動脈硬化につながります。睡眠障害があると、「高血圧」「肥満」「糖尿病」「血管の内皮機能の障害」などが起こりやすくなります。これらはいずれも、血管を傷つけ、動脈硬化の危険因子となります。
動脈硬化自体は高血圧や加齢(60代以降)によっても進行します。また、男性は女性と比較して動脈硬化を起こしやすいのですが、女性でも閉経期を過ぎるとエストロゲン(女性ホルモン)が低下するため動脈硬化を起こしやすくなります。
〇一酸化窒素を産生する血管内皮細胞
血管内皮細胞から産生される一酸化窒素(NO)は、血管拡張作用(降圧作用)、血小板凝集抑制作用(抗動脈硬化作用)、単球などの白血球が血管内皮細胞に接着したり内皮細胞下組織に浸潤するのを防ぐ作用、血管平滑筋細胞の増殖を抑制する作用、などがあります。血管内皮細胞の障害は、睡眠障害以外にも、生活習慣・ストレスや肥満・タバコなどが原因となります。そして高脂血症→動脈硬化→様々な疾患に至るのです。動脈硬化対策は一酸化窒素の産生促進
動脈は、高血圧の場合や中性脂肪・酸化ストレスが増加した場合、血管内皮細胞が傷つき、一酸化窒素の産生低下や血管の収縮などが起こります。すると、炎症を起こし易く血栓が形成され易い状態になって動脈硬化も進行します。〇霊芝は、血漿一酸化窒素の産生を促進します。
霊芝の患者血漿一酸化窒素産生への影響
※『HM真菌エビデンス』(微小循環研究所刊)より
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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