日本の台所が危ない!?
日本に遺伝子組み換え作物(GMO)であるトウモロコシや大豆などを輸出している米国で、健康意識の高まりから「"脱"遺伝子組み換え作物」の動きが盛んになっています。※現状、GMOは米国の国策。トウモロコシの93%、大豆の94%がGMO。
元農水大臣で弁護士の山田正彦氏は言います。「今年9月、ロサンゼルスを視察した際、地元の人に連れられ近所のスーパーを訪れた。そこでは、野菜や果物、鶏卵やケーキなど、あらゆる種類の食品に『有機栽培』と『遺伝子組み換えでない(Non-GMO)』という2種類のシールが貼られていた。富裕層をターゲットにした高級スーパーだけでなく、低中流層が行くようなスーパーにも同様のシールが使われていた」
遺伝子組み換えの本場である米国でNon-GMOや有機栽培の表示が広まっている一方、日本では、遺伝子組み換え食品の表示が、消費者に不利益なように変更されようとしています。
日本では、一部の農産物や加工食品について「遺伝子組み換えである」と表示することが内閣府令で義務付けられています。一方、「遺伝子組み換えでない」表示については、原材料にGMOが総重量の5%未満で混入している場合や原材料表示の上位4位以下の場合はGMO表示免除の規定がありますが、メーカーが任意で「遺伝子組み換えでない」と表記しています。しかし、これが今後、消える可能性があるのです。
理由は、消費者庁が「遺伝子組み換えでない」の表示を"厳格化"するとして、GMO混入率を0%に限定しようとしているからです。しかし、どれだけ農産物を厳重に扱っても輸送・流通の段階でわずかのGMOの混入は避けられないため、混入率を0%にすると、誰も「遺伝子組み換えでない」を表示できなくなってしまうのです。できるだけ「遺伝子組み換えでない」食品を消費者に提供しようと、ほぼ混じり気のない混入率0%台のものを頑張って販売しているメーカーも、今後は表示できなくなるということです。
「EUでは『組み換えでない』表示は0.9%以下。日本でも同様の基準にしようという議論はあった。しかし、日本は食品原材料のほとんどを海外からの輸入に頼っているため、混入率0.9%を満たす原材料を調達することは難しい」(消費者庁食品表示企画課)
結果的に、海外から遺伝子組み換え作物をバンバン輸入する企業を優遇していることにならないか、と懸念する声があがっています。
農業問題に詳しい専門家は、「『遺伝子組み換えでない』という表示がなくなるのは、消費者の知る権利を奪っているに等しい」と指摘します。
ちなみにEUでは、全食品の遺伝子組み換え表示を義務付けています。
(出典:https://www.nikkan-gendai.com)
■遺伝子組み換え食品
遺伝子組み換え(GM)食品をできるだけ口にしたくないという人がほとんどだと思います。トリプトファン(必須アミノ酸の一つ)をGMバクテリアを使って作り、結果として米国で38人の死者と、5000名に及ぶ人々に様々な健康被害をもたらした「昭和電工トリプトファン事件」(1989年~)でその怖さが白日の下にさらされました。その後もGM技術は進化し、中国でクローン牛やGMコシヒカリが誕生しています。また、カナダでは、通常の倍の速さで育つGMシャケが認可されています。
日本では食用の遺伝子組換え作物(GMO)は生産されていませんが、GMOの輸入は認められています。現在、大豆やとうもろこしなど8つのGMOとそれらを使った33の加工食品は、遺伝子組み換え標示が義務付けられています。しかし、加工食品の表示義務があるのは、原材料に占める重量が上位3品目以内でかつ重量の割合が5%以上の原材料に関してのみ。重量が5%未満なら、上位3品目であっても表示しなくていいのです。また、醤油や食用油、清涼飲料水に使うシロップのように、組み換えられたDNAなどが食品に残っていなければ表示されません。
日本で消費される大豆の約75%、とうもろこしの約97%が米国からの輸入に頼り、製油や飼料用には多くのGMOが使用されています。店頭で見かける豆腐の大豆はほとんどが国産か「遺伝子組み換えでない」外国産です。しかし、2002年に「有機」とうたった豆腐と納豆の計25商品から、入っていないはずの組換え遺伝子が検出された問題が起こりました。大手メーカーでは国産だけでなく輸入大豆も扱うところが多いので、生産工場で混ざらないように分別管理していても一定(大豆の場合5%以下)の混入は避けられないのです。
できるだけ国産のもの、あるいは「遺伝子組み換えでない」という表示をチェックしていても、実は知らず知らずのうちにGM食品を口にしているというのが現実です。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン
0 件のコメント:
コメントを投稿