2021年2月12日金曜日

コラーゲン

 コラーゲン商品って意味ある?

 世の中にはあふれんばかりのコラーゲン商品があります。どれを選んだらいいのか、そして「コラーゲン商品を摂っても、体内でアミノ酸まで分解されるので、それが本当にコラーゲンになるとは限らないのでは?」という疑問が、皆さんの中にはあると思います。

 ところがコラーゲンを摂ることには意味があるんです。コラーゲン商品をきちんと摂れば、ちゃんと皮膚のコラーゲン量や水分保持、肌のハリ、弾力性が上がるということが科学的には"一応"証明されています。ところがこれを疑問視する研究者の方も実は少なくありません。その理由としては、コラーゲン商品の有効性を示す研究や論文は多いものの、その大部分が企業やメーカーとのタイアップで作られているからです。そこには何かしらのひいき目のバイアスや操作がかかっている場合があります。

そもそもコラーゲンとは

 コラーゲンはたんぱく質の一種で、体内の全たんぱく質の約30%(約3kg)を占めるとても重要なものです。多く存在する場所は、皮膚、腱、靱帯、骨、軟骨、血管壁などです。細胞の外にあり、線維や膜の構造で存在しています。

 体内のコラーゲン量は1年で約1%減少すると言われます。また、皮膚の約70%がコラーゲンであり、皮膚の弾力性や強度(ハリ)を維持するのに役立っています。

コラーゲンの種類

 コラーゲンは28種類あり、そのうち私たちの体でよく使われるのはⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型の3種類で、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ型が全コラーゲンの80~90%を占めています。

 Ⅰ型:真皮・骨・靱帯・腱など、Ⅱ型:関節など、Ⅲ型:筋肉・臓器・動脈など

コラーゲン食品の分解はペプチドまでに留まる

 コラーゲンのサプリメントを摂っても、それがそのまま体内のコラーゲンとして利用されることはありません。昔は「コラーゲン食品は意味がない!」と言われていました。理由は「アミノ酸まで分解されるから」。コラーゲンの配列に重要なアミノ酸の一つ「ヒドロキシプロリン」も分解され排出されてしまうので、コラーゲンとして使われるとは限らない、というものでした。

 ところが近年では、コラーゲン商品の消化は、全てがアミノ酸まで分解されるのではなく、多くがペプチドまでの分解に留まるということがわかってきました。つまりヒドロキシプロリンは排出されずにペプチドとして吸収されるということが科学的に証明されたのです。

(出典:https://www.youtube.com/ 栄養チャンネル)


■コラーゲン商品の効果と選び方

 昔は「体内でアミノ酸まで分解されるからコラーゲン商品を摂っても意味がない!」と言われていましたが、近年では、ペプチド吸収の有効性が認められつつあります。


コラーゲン商品の効果研究の例

●コラーゲンサプリメント1~10g/日の摂取は、肌コラーゲン量の上昇、しわの減少、肌の弾力性と水分保持の改善がみられる(J.Drags Dermatol. 2019 Jan 1;18(1):9-16他メタ分析)

●中年女性114人の研究では、コラーゲンペプチド205g/日を8週間摂取すると、しわの量が20%現状した(Skin Pharmacol Physiol. 2014;27(3):113-9)

●35歳以上の女性72人の研究では、コラーゲンサプリ2.5g/日を12週間摂取すると、しわの深さが27%減少し、皮膚の水分が28%増加した(Nutrients. 2019 Oct 17;11(10):2492)

●閉経後女性131人の研究で、コラーゲンサプリ5g/日を1年間摂取すると、脊椎の骨密度が3%増加し、大腿骨が7%近く増加した(Nutrients. 2018 Jan 16;10(1):97)

 ただし、コラーゲン研究のほとんどが、メーカーや企業とのタイアップのため、疑問視する研究者の多いのも事実です。


コラーゲンを多く含む食材とコラーゲン合成に必要な栄養素

 コラーゲンの多い食材  ボーンブロス(骨スープ)、鶏や豚の皮、エビ、牛すじ、鶏の手羽先、うなぎ、すっぽん、ふかひれ、クラゲ など。 

 合成に合成に必要な栄養素  ビタミンC、プロリン、グリシン、銅 など。


コラーゲンの副作用

 グルタミン酸含有量が多いため、脳の興奮性による精神疾患がある人(ADHDなど)は、過度の摂取に注意すること。


コラーゲンサプリの選び方

 実は、動物性コラーゲンは分解能が良くないという事が研究論文で明らかになっています。

 同じ分子量で比較すると分解能が魚コラーゲンの1/7というデータがあります。

 コラーゲンは、胃腸で消化酵素により分解され、アミノ酸ペプチドになってはじめて腸管吸収が可能になります。分解能=吸収能ですから、7倍分解能がいい魚コラーゲンが豚より7倍吸収能が良い事になります。肉でも豚肉と魚肉では豚のほうが消化しにくいですね。コラーゲンも肉もたんぱく質なので消化しにくさはコラーゲンも同じということです。

 何より、豚コラーゲンは臭いがきつく、味も変わり、コーヒーなどに入れると濁ってしまいうため、摂取し続けるためには根気がいります。良質の魚コラーゲンを選びましょう。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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