2021年12月2日木曜日

一酸化窒素(NO)

 日光が体重増加を遅らせる!?

 紫外線(UV)が健康へ及ぼす悪影響が明らかになり、現在では出来るだけ日光を避けるようにする人も増えてきました。しかし、常に日陰で過ごしている人よりも、太陽の光を好んでいる人のほうが大まかに見て長寿であることは、統計的に知られていることです。

 このところ、"日陰もの"の様相が強い日光ですが、西オーストラリア大学らによる研究によって、日光が「肥満」や「糖尿病」の予防に役立つ可能性が明らかになりました。

 この報告は、マウスによる実験に基づいたものです。食べ過ぎの状態にしたマウスに、紫外線を当てると、体重の増加が緩やかになり、更に糖尿病に関連するインスリン抵抗性や、血糖値の上昇も抑えられていたのです。

 研究によると、日光に反応して体が生成し、健康に良いと称賛されるビタミンDに関しては、サプリを使った実験でも、体重管理や糖尿病のリスク軽減を証明することが出来ませんでした。それでは、この効果はどのようにして生まれるのでしょうか?

 紫外線の有益な効果は、日光に晒された後に皮膚から放出される“一酸化窒素(NO)”と呼ばれる化合物に関連していました。

 マウスに一酸化窒素を含むクリームを塗ると、紫外線に晒されるのと同じ効果で体重増加が抑制され、糖尿病リスクも低くなることが発見されたのです。

 これまでの研究では、紫外線の照射によって放出される一酸化窒素が血圧を下げることがわかっていました。

 今回の結果はさらに、皮膚から放出される一酸化窒素の量が、心臓や血管だけでなく、私たちの体における代謝の調節にも有益な効果をもたらす可能性があることを示しています。このことは、適度に日光を浴びることが、たくさんの運動と健康的な食事とともに、子供の肥満の発症を防ぐのに役立つかもしれないことを示唆しているのでとても重要です。

 日光を求める人は日陰で生活する人よりも長生きすることは、疫学研究からもわかっていますが、このような研究は、日光が私たちにとってどのように良いかを理解するのに役立ちます。皮膚がんなど健康へ及ぼすデメリットだけではなく、おそらく日光を浴びることのメリットとのバランスをとって考えることが必要です。 

 研究チームは、「毛皮に覆われたマウスで見られた現象を、ヒトに対してそのまま当てはめるわけにはいかないものの、今後研究を進めて、生活習慣病の予防に役立てられるかを検証する価値は十分ある」としています。

 紫外線の害を過度に恐れることなく、適度にお日様のもとに出るようにすることが、健康管理に役立つかもしれません

(出典:http://www.qlifepro.com/)


■血管の老化 ⇒ 肥満や糖尿病を悪化

 2014年、新潟大学と千葉大学の共同研究で、高カロリー食投与によって引き起こされた血管老化が、骨格筋(筋肉)におけるエネルギー消費を阻害することが発見されています。

 通常筋肉では、血流から糖(グルコース)を取り込んで、細胞内のミトコンドリアと呼ばれる小器官でエネルギーを作り出します。しかし、高カロリーの食事を投与された糖尿病患者では、血管細胞が老化することで、筋肉への糖輸送や、筋肉におけるミトコンドリアの合成能が障害されることがわかりました。この障害によって余剰となったカロリーが内臓脂肪として蓄積し、肥満や糖尿病がさらに悪化すると考えられます。

 これまで、糖尿病で合併する血管障害は、糖尿病の病態の結果と考えられていましたが、血管の細胞老化によって肥満や糖尿病がさらに進行する悪循環を引き起こしている可能性があるのです。

 細胞は過度のストレスを受けると、細胞老化と呼ばれる増殖停止状態が誘導されます。この現象は、遺伝子が障害を受けて細胞ががん化することを防ぐためと考えられていますが、身体全体の老化にも影響し、様々な加齢関連疾患の発症にも関与しています。

 現代社会の生活習慣により、社会問題となりつつある糖尿病やメタボリックシンドロームは、心臓病や脳卒中・腎不全など多くの合併症を引き起こす疾患です。そして、これらの合併症の多くに血管病変が関与しています。血管病変に基づく糖尿病の合併症として、糖尿病網膜症や糖尿病腎症などがよく知られています。また、この血管病変において、血管の細胞が老化していることが近年分かってきました。そうした血管の細胞老化が肥満・糖尿病といった慢性の代謝性疾患に対し影響を及ぼしていたのです。

 これまで、一般に糖尿病でしばしば合併する血管障害は、糖尿病の病態の結果と考えられていました。しかし、血管の細胞老化が筋肉というほかの組織でのエネルギー代謝に作用して糖尿病を悪化させるのです。細胞老化の鍵因子p53はがん抑制遺伝子でもあるため、p53そのものを治療標的とすることは難しいですが、「血管老化から肥満や糖尿病の進行へ」という悪循環を断ち切るための新たな治療法開発に役立つ可能性があります。

===============

 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、血流の改善に大きく関わる一酸化窒素(NO)を産生・増加させる作用が確認されています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

0 件のコメント:

コメントを投稿