2022年7月28日木曜日

老化を速めるもの

 老化スピードは同年齢でも大きな差!

 世の中には、同じ年齢なのに若く見える人と老けて見える人がいます。実際に生物学的な老化のスピードには大きな個人差があり、45歳時点で生物学的な老化が進んでいる人は、認知機能や身体機能の老化も進んでおり、見た目も老けて見えることが、ニュージーランドの研究で示されました(20210315付Nature Aging誌電子版に掲載)。


 一般に、年齢が上がるにつれて心臓病、糖尿病、がんなどの慢性疾患リスクが上昇し、筋力、聴力、記憶力などは低下していきます。高齢者に対する年金制度や福祉政策は、原則として実年齢に基づいて対象者を限定していますが、実際には元気で自立した生活を送れている90代もいれば、60歳未満なのにいくつもの病気や認知機能の低下に苦しんでいる人もいます。つまり実年齢だけを指標にする支援システムは完全とは言えないのです。

 また、高齢になるほど発症リスクが高まる慢性疾患は、生物学的な老化を遅らせることによってまとめて予防できる可能性があります。予防効果を最大にするためには、そうした努力を中年期には開始する必要があると考えられています。


 今回の研究は、実年齢が同じ人々の生物学的な老化のスピードを比較したものです。分析対象となったのは、ニュージーランドのダニーデン市に住む1972~73年生まれの1037人。これらの人たちの、26歳から45歳までの20年間の老化の進行を追跡しました。

 具体的には、心血管系、代謝系、免疫系、腎臓、歯、肺の機能を反映する19のバイオマーカーの状態を26歳、32歳、38歳、45歳の時点で評価し、参加者1人1人について、個々のマーカーの年間変化率を合わせて老化速度としました。

 老化のペースが速い人は、認知機能検査のスコアも悪く、45歳時点でも様々な種類の認知機能に低下が見られました。また、老化速度が遅い人に比べ、早い人では、45歳時点のIQが有意に低くなっていました。日常生活においても、記憶力が低下しており、注意に欠けることが多く、たとえば財布や鍵、眼鏡などを置き忘れる、用事をし忘れる、といったことを経験する頻度が高いことも分かりました。

 フレイル(転倒リスク、介助が必要になるリスク、死亡のリスクが高い虚弱状態)の高齢者を同定するために用いられる感覚・運動機能(歩行速度、握力、視覚コントラスト感度、聴力)の評価の結果も、老化のペースが早かった人では、軒並み低くなっていました。


 得られた結果は、人間の生物学的年齢には45歳の時点で統計学的に有意な差が生じており、老化のペースが速い人には、加齢に関係する機能の低下が生じていることを示しました。

 研究者らはまた、「老化のペースが速い人には、実年齢ではなく、生物学的な年齢に基づく支援を行う社会の構築が必要ではないか」との提言も行っています。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■サビとコゲで加速する生物学的年齢

 過剰な「活性酸素」が体をサビ付かせ、老化を速める 

 体内で発生した「活性酸素」には、免疫機能の一部として体内に侵入した細菌などの異物を攻撃する働きなどの役割があります。しかし、活性酸素が過剰に発生すれば、体を酸化させて老化や病気の原因になってしまいます。体に取り込まれた酸素は細胞内のミトコンドリアでエネルギー代謝に利用されますが、代謝の過程で1~2%が活性酸素に変化し、細胞内のミトコンドリアや核のDNA、さらに細胞膜を酸化させ傷つけます。活性酸素により酸化の連鎖反応が起こり、細胞膜は機能を失い細胞は死んでしまいます。ミトコンドリアをはじめ細胞の内外にはSODなどの抗酸化酵素が存在し、活性酸素を速やかに分解し無毒化しますが、抗酸化酵素の活性は加齢に伴って低下します。こうして活性酸素の攻撃と抗酸化酵素の防御のバランスが崩れると細胞は酸化により損傷し、老化が少しずつ進行していくのです。

「糖質+たんぱく質」が体をコゲ付かせ、老化を促進する 

 「糖質」は適量であれば体の中でエネルギー源として利用されますが、多すぎる糖はたんぱく質を糖化させて最悪のコゲ=老化物質「AGE(終末糖化産物)」を生成・蓄積させます。AGEは、肌や血管、骨、脳など、細胞全般を生物学的に老化させてしまうのです。

 酸化と糖化は連動している 

 活性酸素によって体が酸化ストレスの攻撃を受けると、たんぱく質や糖質がその影響を受けて糖化が進み、AGEが発生しやすくなります。逆にAGEは、RAGE(AGEの受容体)に結合して、NADPH酸化酵素の発現を促し、ROS(Reactive Oxygen Species:活性酸素種)の産生を促進させ、酸化ストレスを作り出します。

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【対策】 抗酸化×抗糖化 で老化に歯止めを

 ストレス、喫煙、紫外線などは、体内の活性酸素発生量を増大させ、老化を一段と加速させます。老化にブレーキをかけるには、生活習慣を見直すとともに、抗酸化物質の活性を高める運動や抗酸化食品をとり入れることが必要です。

 また、抗酸化酵素が糖化されると活性が低下しますので、抗酸化と抗糖化を同時に行うことが大切です。

 当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、強い抗酸化作用を持つ酵素、GHS-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)の産生を促し、さらにHbA1c(糖化ヘモグロビン)の生成阻害作用が確認されている2,3-DPG(グリセリン2,3ーリン酸)の産生促進にも影響を与えます。HM-3000は、まさに抗老化生薬といっても過言ではありません。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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