定年後、認知症になりやすいタイプは?
認知症の年齢別有病率は右表の通りですが、認知症リスクは糖尿病や高血圧など生活習慣病との関係が深いと考えられています。定年退職後、60代といった比較的若年で認知症になる人は、現役時代に、十分な睡眠時間が取れていなかったり、食生活が乱れていたり、血管や神経にダメージを与え続けている生活を送っているケースが多いといいます。
たとえば、アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が減っていき、正常な脳の働きが失われていきます。糖尿病の患者は健康な人と比べ認知症リスクが2倍ほどになります。糖尿病ではAGE(糖化最終生成物)という物質が大量に蓄積します。AGEは体内に活性酸素を排出し、神経細胞を変性させます。活性酸素はからだをサビさせる老化の原因であり、認知症に限らず万病のもとです。
また、歯周病の患者も認知症を発症する確率が高いことが分かっています。九州大学の研究チームは、歯周病菌を投与したマウスはアルツハイマー型認知症において増加するアミロイドβが10倍近くも増えたと発表しています。
そして、現役時代のストレスも関係します。人間の脳は、ストレスがかかるとノルアドレナリンやドーパミンなどの神経伝達物質が放出され、神経が興奮状態になります。退職時の役職が部長クラスという人は、社長や役員、そして万年平社員と比べ、退職後の平均余命が短いといった傾向もあります。上司と部下の間で追い詰められストレスが多い立場の人は、神経に負荷がかかっており、これもまた認知症のリスクが上がる可能性があります。
睡眠時間については、2021年の科学誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』の発表で、約8000人を50歳から約25年追跡調査したデータによると、睡眠時間6時間以下の場合、7時間に比べ、認知症のリスクが高いことが分かっています。また、短い睡眠持続時間が継続する状態は認知症リスクが3割増加しています。
大企業でそれなりに出世するような真面目で周囲に気を使う人は、ストレスも多く、多忙を理由に食事や睡眠をないがしろにしやすいという意味で、同世代に比べて認知症が発症しやすいタイプであると言えるかもしれません。
(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)
■認知症の原因は脳の病変とストレス
認知症の原因には、脳そのものの病変による一次的要因と、脳以外の身体的、精神的ストレスによる二次的要因があります。
まず一次的要因には、脳萎縮性変化(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など)、血管性変化(血管性認知症)、内分泌・代謝性・中毒性疾患(甲状腺機能低下症、アルコール性認知症など)、感染性疾患(クロイツフェルト・ヤコブ病、脳梅毒による進行麻痺)、手術による効果が 期待できる正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍といった疾患があります。このように認知症を起こす原因はたくさんあるのです。
二次的要因には、環境の変化や人間関係、不安、抑うつ、混乱、身体的苦痛などがあります。入院や転居といった環境の変化で認知症が出現することや、骨折や貧血など体の変化により認知症がひどくなることがよくあります。配偶者の死や定年退職をきっかけに認知症が始まった例も少なくありません。
二次的要因を見つけて適切な対策をとるのが実は最も重要で有効な方法なのです。
主な一次的要因について
アルツハイマー病あるいはアルツハイマー型認知症では、大脳の神経細胞の萎縮と「老人斑」と呼ばれる変化が見られるのが特徴です。原因は不明ですが、アミロイドβ(たんぱく質の老廃物)が多量に蓄積し、神経細胞や神経のネットワークが破壊されることが分かっています。
頭部CTなどの検査をすると、中年期以降に大脳、とくに記憶中枢のある側頭葉の海馬と呼ばれる部分の萎縮が認められます。物忘れから始まって徐々に進行しますが、運動神経は侵されないので初期には体はよく動きます。進行が緩やかになることはあっても、次第に大脳機能が喪失して寝たきりになっていくのです。
アルツハイマー病は、記憶、思考、行動に問題を起こす脳の病気で、40歳後半から65歳未満に発症します。アルツハイマー病を原因疾患として認知症に至った場合は、アルツハイマー型認知症と呼ばれます。認知症の原因として最も多くみられます。
初期段階であれば記憶力改善に塩酸ドネペジル(商品名アリセプト)などが使われます。認知症治療薬の中でも古くから使用されており、国内外とも大きなシェアを占めています。しかし、脳の萎縮そのものを治すものではありません。認知症が進行すれば、数年で薬の効果は期待できなくなるといいます。
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康復医学学会では、脳血管障害やアルツハイマー型認知症に対して、「HM-3000(特系霊芝)」による微小循環血流の総合的改善の促進と、「ラフマ葉エキス」による仮性認知症への対策(うつ病合併抑制)をお勧めしています。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン
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