アルツハイマー病予防・改善への期待
本日、9月21日は「世界アルツハイマーデー」です。1994年「国際アルツハイマー病協会」(ADI)は、世界保健機関(WHO)と共同で毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定し、この日を中心に認知症の啓蒙を実施しています。 また、9月を「世界アルツハイマー月間」と定め、様々な取り組みを行っています。日本でも公益社団法人「認知症の人と家族の会」がポスターやリーフレットを作成し、認知症への理解を呼びかけるなどの活動を行っています。日本は4人に1人が高齢者の「超高齢社会」となっており、2025年には高齢者のうち5人に1人が認知症になると推計されています。また、昨今の急激な社会環境変化もあり、脳や心の健康増進は大きな社会課題となっています。
そんな中、「世界初!乳由来βラクトペプチドのアルツハイマー病予防・改善に繋がる新たな機能を解明」というニュースが飛び込んできました。
~ ヒトiPS細胞由来神経細胞を用いたミトコンドリア機能改善効果の確認 ~
キリンホールディングス株式会社R&D本部のキリン中央研究所は、乳由来βラクトペプチドの1つGTWYペプチド(以下、βラクトペプチド)が、アルツハイマー病の主要な病態のひとつであるミトコンドリア機能の低下を改善するという新しい機能を、ヒトiPS細胞由来の神経細胞を用いて、世界で初めて明らかにしたそうです(2022.7.31~8.4にアメリカで開催された世界最大のアルツハイマー病に関する学会「国際アルツハイマー病学会2022年度大会」で発表済)。
近年、細胞のエネルギー産生工場として知られる「ミトコンドリア」の機能が低下することがアルツハイマー病の主要な病態の一つであることが明らかになり、脳の健康維持にはミトコンドリア機能の維持や改善が重要であると考えられています。また、認知症予防には食事などの日常生活の改善が重要で、最近の疫学研究で牛乳や乳製品の摂取が認知症リスクを低減する事が報告され、注目を集めています。
研究の結果から、βラクトペプチドはアルツハイマー病におけるミトコンドリア機能低下を改善することで、アルツハイマー病の病態を予防・改善する可能性が明らかになりました。今後脳の健康維持・認知機能改善の取り組みへの応用が期待されています。
(参照:https://news.biglobe.ne.jp/)
■脳内の糖が老化緩和と寿命の鍵
個体の老化や個体の寿命には、脳の神経細胞の機能が大きく関わっています。高次の機能を担う脳は、体内で最もエネルギーを必要とする器官です。その機能を支えるのは神経細胞内のエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)であり、ATPは糖(グルコース)の分解によって作られます。その一方で、食餌制限※などにより血糖値を下げることで、寿命が延びることが知られています。
※食餌制限とは:線虫やショウジョウバエなどの下等生物から霊長類まで多くの動物種で、自由に食べることができる餌の量を減らすと、寿命が延長することが認められている。
この研究から、脳の老化における糖代謝の役割が明らかになり、脳神経細胞への糖の取り込み促進は、抗老化効果があることが示唆されました。また、食餌制限を組み合わせることで、相乗的な抗老化効果がみられたことから、脳神経細胞への糖取り込みの促進と食生活の改善の組み合わせよって、将来的に健康寿命の延伸が期待されます。
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康復医学学会では、学会設立当初から「不老」(抗老化、運動機能・記憶力の維持)、「延年」(健康寿命の延伸)を主要な研究対象として活動して参りました。
「HM-3000(特系霊芝)」はその骨幹をなす生薬です。血流・血管への影響はもとより、腫瘍や潰瘍への影響や自己免疫疾患やアレルギー反応、ストレス耐性への影響など、数多くのデータを有しています。中国最古の薬物書『神農本草経』において、薬草類の中で"健康的で寿命を全うできる"と解説されているのは、上薬である「霊芝」だけです。
私たちは食べたものから生命活動のエネルギー通貨と呼ばれるATPを絶えず作って生命を維持しています。摂取した食物がATPになるまでの過程は複雑で、3段階(解糖系→クエン酸回路→電子伝達系)があります。中でもエネルギー工場と言われるほど多くのATPを産生する電子伝達系は、「コエンザイムQ10」がないと機能しません。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン
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