2023年5月11日木曜日

ステロイドの副作用

 ステロイドに副作用があるのはなぜ?

 ステロイドにはたくさんの効果があります。それは言い換えると、たくさんの副作用のリスクがあるということにもなります。今回はステロイドが持つ副作用を、効果と関連付けながらできるだけわかりやすくお話しします。

「ステロイドは元気を出す」と言われていますが、その理由のひとつは血糖値を高める効果によります。そのため、ステロイドの内服が長期間になると、その副作用として「糖尿病」を発症する場合があるのです。ステロイドを中止できればいいのでしょうが、ステロイドを用いる病気の特性上、それが難しいケースも多くあります。場合によっては、糖尿病のクスリを使わなければならないこともあります。この副作用は内服や注射などでステロイドが全身に作用していることにより起こります。ですから、外用(塗り薬や吸入薬)として局所的に使用している場合は起こりにくいと言えます。

 ステロイドの影響で血糖値が高くなると、体はそれを下げようとしてインスリンを分泌します。実はインスリンの作用は血糖値を下げるだけではありません。体の脂肪を増やす作用もあります。脂肪は顔や腹部に多く存在しているため、ステロイドを長期間、そして多量に用いているとそういった部分の脂肪が増え、肥満や満月様顔貌という副作用が起こります。これらの副作用は直接生命の危機に陥るものではありませんが、外見上の変化を伴います。対策としては、ステロイドの減量・中止が挙げられますが、それができない場合には食事を工夫するなどしてカロリーをコントロールしなければなりません。

 ステロイドは体の様々な部分に作用します。骨も例外ではなく、骨形成(骨を作ること)を低下させ、骨吸収(骨が分解されること)を増加させ、その結果、副作用として「骨粗しょう症」が起こることがあります。特に閉経後の高齢女性でリスクが高いのですが、ステロイドの使用が長期間になると男性でも起こることがあります。そのため、必要に応じて骨粗しょう症のクスリが併用されます。

 また「ステロイドに免疫抑制作用がある」ことも知られています。本来、免疫は体を細菌などから防御するための重要なものです。そのため、ステロイドを使用していると感染しやすくなる場合があります。また、感染したときに治りにくくなるケースもあるため、いかに感染をしないようにするかが重要となります。こまめにうがいや手洗いをして、感染予防に努めましょう。

 ほかにも「胃潰瘍」などたくさんの副作用がありますが、ステロイドの副作用対策の基本は減量・中止となります。しかし、減量・中止にもリスクがあるので注意が必要です。

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)


■ステロイドの副作用について

 ステロイドは腎臓の上にある副腎皮質で作られるホルモンのうち、糖質コルチコイドという成分を合成した薬です。炎症やアレルギーを抑える効果があり、膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス他)、気管支喘息、肺炎、腎臓病、皮膚病、アレルギー疾患など、様々な病気の治療薬として使われています。

 ステロイドには、飲み薬、注射、塗り薬、吸入薬などがあり、種類によって効果の持続時間や、副作用の出方は少しずつ異なりますが、気をつけるべき副作用はほぼ同じです。

 注意しなくてはいけない副作用は使用する量、期間によって違います。使用期間が短い(数日~1~2 週)場合は大量であっても副作用の心配は少ないのですが、少量でも長く使い続ける場合は副作用に注意が必要です。


気をつけなくてはいけない副作用

●高血糖 

 ステロイドにはインスリンの作用を抑え、血糖値を上げる作用があります。持病に糖尿病がある方は特に注意が必要で、糖尿病が悪化しないよう、薬の調整が必要となる場合があります。

●高血圧 

 ステロイド開始後 1~4 週間で少しずつ血圧が上昇することがあります。高血圧が続く場合は、降圧薬を始めたり、増量したりする必要があります。

●不眠 

 ホルモンの影響で寝つきが悪くなることがあります。中等量から大量のステロイドを使用すると、気分が高揚したり、逆に落ち込んだりすることもあります。●体重増加 

 ステロイドには食欲増進の作用があります。おいしく食べられるのはうれしいのですが、急に体重が増えないよう食事の量や内容に気をつけましょう。

●眼圧上昇(緑内障) 

 緑内障を治療中の方、眼圧高めを指摘されている方は、ステロイドの使用後、眼圧がさらに上がることがあります。薬を中止すると 2~3 か月で正常化しますが、中止できない場合は「ステロイド緑内障」として治療が必要です。

●感染症 

 細菌、ウイルス、真菌などの感染症は最も重要な副作用の一つです。感染症にかかりやすくなったり、感染が治りにくくなったりします。

●骨粗しょう症 

 3カ月以上ステロイドを内服することが予想される場合、治療開始時に骨密度の測定をお勧めしています。

●コレステロールの上昇、脂質異常症 

 脂質異常症とは、コレステロールや中性脂肪などの、血中の脂肪成分が増えてくる状態をいいます。

●満月顔貌(ムーンフェイス)、肥満 

 ホルモンの作用で顔、首まわり、肩、胴体などの脂肪が多くなり、四肢の脂肪は少なくなります。これを「中心性肥満」といいます。体重を増やさないようにすることで、ひどくなるのを防ぐことができます。

●白内障 

 発症機序は十分に解明されていませんが、1年以上使用すると白内障を合併することがあります。加齢による白内障と区別がつきません。

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 康復医学学会が推奨する「HM-3000(特系霊芝)」には、免疫機能の増強がん再発予防ホルモン剤やステロイド治療の副作用の軽減などの働きが認められています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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