2023年5月18日木曜日

前頭側頭型認知症

 “いつ・どこ・誰”がわかりづらくなる

 認知症の「認知機能障害(中核症状)」には、記憶障害見当識障害失語視空間認知障害遂行機能障害などがあります。原因によらず、どの認知症でも症状が進行するにつれ、様々な認知機能障害が生じてきます。見当識障害は、「今がいつか(時間)」「自分がどこにいるか(場所)」「この人は誰か(人物)」といった能力(見当識)が障害されることです。

 アルツハイマーでは記憶障害によって見当識障害が生じることも多く、初期では「何月何日」といった日時がわかりづらくなることがよくあります。症状が進むと「今どこにいるか」がわからなくなり、さらに進行すると「この人は誰か」がわからなくなります。

 ハリウッドスターのブルース・ウィリスさんが2022年3月に失語症を理由に俳優業からの引退を表明しました。今年2月には、前頭側頭型認知症と診断されたことを家族が発表しています。「失語症」という言葉を初めて知った人もいるかもしれませんが、失語は脳の言語中枢が損傷を受けることです。「言葉を発す」「言葉を理解する」「物の名前を正しく言う」「文字や文章を正しく読み書きする」ことへの障害が生じます。原因は認知症だけではありません。脳梗塞や脳出血などの脳血管障害、そして事故による脳の損傷などがあります。

 視空間認知障害は、認知症の中等度障害の段階で重要な症状で、早期から視空間認知障害が出ると認知機能の低下が早まるとも報告されています。視力は障害されていないのに、顔や物を認識できない、物を見つけ出せない、外の様子や立体が理解しにくいなどの症状が見られます(簡単な図形を描けない、手指の形を真似できない、運転で道に迷う、いつもの場所で道に迷う、服は認知するが腕を袖に通せない、左右・上下を逆に着てしまう‥‥)。

 遂行機能障害は、物事を段取りよく進められなくなること。「料理好きの母親が認知症で料理をしなくなった」という話をよく聞きますが、「料理をしなくなった」というより、遂行機能障害によって、「料理ができなくなった」可能性もあります。

 認知機能障害で「できなくなる」ことばかりを挙げましたが、これらすべてが出るわけではありません。また、何年もかけてゆっくり出るものもあります。

 認知機能障害があっても自活できている人は少なくありませんし、それが難しくなっても、周囲の手を借り1人暮らしをされている人は珍しくありません。まずは慌てず医療・介護関係者と連携して対応を相談されればいいので、あまり悲観的にならずに日々の生活を楽しみましょう。それが、進行予防にもつながります。

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)


■前頭側頭型認知症

 前頭側頭型認知症とは「神経変性」による認知症の一つ。前頭葉や側頭葉前方の委縮がみられ、他の認知症では表れにくい、特徴的な症状を示します。神経変性による認知症は、脳の神経細胞が徐々に減ってしまったり、一部に本来見られない細胞ができ、脳が委縮したりすることで発症することがわかっています。

脳の中で、前頭葉は「人格・社会性・言語」を、側頭葉は「記憶・聴覚・言語」を主に司っています。前頭側頭葉型認知症を発症すると、これらが正常に機能しなくなり、右記のような特徴的な症状が表れます。症状は緩やかで静かに進行し、発症後平均6~8年で寝たきりの状態となります。


前頭側頭葉型認知症の原因と診断

 前頭側頭型認知症の原因は現在研究が進められており、最近の研究で脳の神経細胞の中にある、「タウ蛋白」および「TDP-43」というたんぱく質が関与していることがわかってきました。しかし、原因解明までには未だ至っていません。

 前頭側頭葉型認知症の中でも、ピック球と呼ばれる神経細胞の一種が見られるものを、「ピック病」と呼び、前頭側頭葉型認知症の一つとしています。

 前頭側頭型認知症を疑う場合、まず「問診」を行い、前頭側頭型認知症特有の症状が出ているかを確認します。このとき、患者本人以外に家族にも同席してもらい、自宅での様子を客観的視点から聞くことで、総合的に診察を勧めていきます。

 問診の結果、前頭側頭型認知症の疑いがある場合には、アルツハイマーと区別するためにCTやMRIによって前頭葉や側頭葉前部に委縮が認められるかを調べます。

 アルツハイマーの場合は記憶をつかさどる「海馬」と呼ばれる部分から委縮が始まり、やがて脳全体が委縮するため、CTやMRIでも前頭側頭型認知症とアルツハイマー病は区別することができます。

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康復医学における認知症への対処法

「HM-3000(特系霊芝)」によって、高血圧・高血糖・脳血管障害に対する微小循環の血流を改善します。また、認知症の兆候かと思われる言動にうつ病の症状が出る場合(仮性認知症)は、「ラフマ葉エキス」をお勧めします。うつ病に対してセロトニン神経を活性化させ、セロトニンの分泌を促進させる効果が期待できます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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