自分に合った食事量とは?
同じものを食べているのに、体重が変わらない人もいれば、太る人もいます。食べる量が昔と変わらないのに、年とともに体重が増えてくる人もいます。体重が増えてしまうのは、体が必要とするエネルギー以上に食べ物をとっている証拠。では、自分に必要なエネルギー量は、どうすればわかるのでしょうか?
日本人の成人が活動するのに必要なエネルギー量(活動量が少ない場合)は、男性なら2,200±200kcal程度、女性なら1,400~2,000kcal程度とされています。
けれども、必要なエネルギー量は、体格や活動量によっても異なります。1日に必要なエネルギー量は、次の式で求められます。
「標準体重×身体活動量(kcal)」
標準体重は、「身長(m)×身長(m)×22」という式に、自分の身長を当てはめて求めます。身体活動量は、1日の活動量の目安で、大きく以下のように分けられます。
デスクワークが主な人、主婦など、身体活動量がやや低い人……25~30kcal/標準体重1kg
立ち仕事が多い職業の人など、身体活動量が適度な人……30~35kcal/標準体重1kg
力仕事の多い職業の人など、身体活動量が高めの人……35kcal~/標準体重1kg
例えば、身長158cmで身体活動量が適度な人なら、標準体重は‥‥
1.58m×1.58m×22=54.9kg、約55kg
これに身体活動量30~35kcalをかけると、約1,650~1,925kcal。これが、1日に必要なエネルギー量です。デスクワークがほとんどという人なら、25~30kcalをかけると、約1,375~1,650kcalです。
1日に必要なエネルギー量がわかったら、3等分して1食の目安を求めます。上記のケースでは、身体活動量が適度なら1食あたり約550~642kcal。朝食を500kcal、昼食と夕食を600kcalずつにすれば、およそこの範囲に収まりますね。身体活動量がやや低いなら1食あたり約458~550kcalです。朝食を400kcal、昼食と夕食を500kcalずつと考えておけばよいでしょう。
健康のための理想的な食事量は、年齢・性別などによって人それぞれ。食事ごとに主食・主菜・副菜といった料理区分ごとのバランスを考える必要があります。自分にとっての適量のめやすを手軽に知るために「食事バランスガイド」*も活用してみましょう。
*「食事バランスガイド」:詳細は下記農水省ホームページをご覧ください。
⇒https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/index.html(右QRコードもご利用ください)
(出典:NHK出版、明治の食育)
■和食に軸足を置いた食事を
これを食べれば健康になる、あれは体に悪い。多くの人が日々様々な食事と健康の情報に惑わされ、混乱しているはず。しかし、食事はもっと保守的で頑固でもよいと思います。
明治の初めまで、日本では肉食は一般的ではありませんでした。にもかかわらず、江戸時代の人々は現代人よりも体力があったと言われています。日本人は農耕の普及によって、徐々に農耕に沿う穀物の消化を得意とするスタミナ豊富な肉体に進化してきたのです。
現代社会の食事で意識すべき3つのポイント
(1)季節に合ったものを食べる
⇒旬に育った作物こそ栄養価が高く、東洋医学から見ても旬の物を摂ることは自然の摂理に沿ったことです。
(2)日本の風土に合ったものを食べる
⇒「身土不二」と言われるように、身(体)と土(土地)は不二(切り離せない)の関係なのです。日本の有名なイタリアンやフレンチの店で、和の野菜を使うところが増えてきているのは良い傾向です。
(3)食材を丸ごと食べる
⇒東洋医学の「一物全採(ホールフード)」の考えです。穀類や根菜類などは糖質が高いですが、丸ごと食べれば食物繊維も摂れるので、糖質の吸収を穏やかにし、体に適した間接糖で取り入れることができます。また、味噌や醤油、納豆、漬け物などの発酵食品も、乳酸菌や酵母菌など微生物も含んだまま摂ることになるので一物全採と言えます。
日本に伝わる健康的な食文化の考え方
まごわやさしい
ま(まめ)=豆類、ご(ごま)=種実類、わ(わかめ)=海藻類、や(やさい)=緑黄色野菜、淡色野菜、根菜、さ(さかな)=魚介類、し(しいたけ)=キノコ類、い(いも)=イモ類
※重要な栄養素を摂るための食材ですが、現在では放射能の問題を考えざるを得ない状況です。
しょうわそうす
しょう=少食、わ=和食、そ=粗食、うす=薄味 :これは、食品添加物の現状や食生活の危機を訴えた著書を多く持つ食品添加物評論家の安部司氏が提案している考え方で、食事の軸足をここに置くように薦めています。
揺食
和食、洋食などの枠にとらわれない日本独特の食事の考え方。日本では唐揚げや焼肉も食べるし、刺身や鍋料理、そしておむすびやそうめんのようなあっさりした食事も摂ります。ちょうどブランコが揺れるようにあれもこれも食べるので「揺食」と呼びます。
ひふみの原則
ひ=非伝統的な食べものは控える(あまり食べない)、ふ=不自然な食べものは控える、み=未経験な食べものは控える
この原則さえ押さえておけば、化学物質の毒性や、新しく認可された添加物などの悩み・ジレンマから解放されます。
▼健康を考え、遠ざけるべき食品&食に関する技術
食品添加物、砂糖、人工甘味料、精製食塩、農薬・化学肥料、合成油、遺伝子組み換え食材、化学調味料、放射能、電磁波(電子レンジ調理)、ホルモン剤・成長剤‥‥
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン
0 件のコメント:
コメントを投稿