“合成甘味料”のリスク
「糖質」とは、炭水化物から食物繊維を除いたものです。糖質はさらに糖類とその他の糖に分類されます。糖類にはブドウ糖や果糖などの単糖類、ショ糖(砂糖)や乳糖、麦芽糖などの二糖類があります。その他、糖質にはデンプン、グリコーゲンなどの多糖類、キシリトールやソルビトール、マルチトールなどの糖アルコールなどからも構成されています。他にも、化学的に合成して製造された甘味成分(非糖質系甘味料)があります。非糖質系甘味料は、天然甘味料(ステビア、羅漢果など)とアセスルファムK、スクラロース、アスパルテームなどの合成甘味料(人工甘味料)があります。
一方、「糖類」とは、糖質のうち、ブドウ糖や果糖などの単糖類とショ糖や乳糖などの二糖類の総称です。
「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」「糖質オフ」など、栄養成分の含有量が少ないことや多いことを示すための表示については、消費者庁の食品表示基準で定義が定められています。
「糖類ゼロ」と表示されるものは、糖類の含有はありませんが、キシリトールなどの糖アルコールやアスセルファムKなどの非糖質系甘味料が使われている場合があります。
「糖質オフ」は、表示できる基準が決まっていないので注意が必要です。販売者の責任において、比較対象品に比べて低減されていれば「糖質○%オフ」と表示可能です。例えば100gあたり糖質50gを含むチョコレートと100gあたり25gの糖質を含まれているチョコレートがあれば、その差は25gとなので、後者は「糖質50%オフ」と表示できます。
これを踏まえると、ダイエットには「糖類ゼロ」や「糖質オフ」よりも「糖質ゼロ」という表示のある商品がおすすめです。しかし、糖質ゼロを表示することができるのは100g当たり(清涼飲料水などの飲料の場合は100ml当たり)0.5g未満の糖質を含む食品なので、完全に「ゼロ」とは限らないため、注意が必要です。
また、「糖質ゼロ」とうたう商品には、砂糖よりも甘味を出すことができ、低カロリーまたは、ゼロカロリーであることが特徴の非糖質系甘味料が使われていることが多く、清涼飲料水や菓子類をはじめとした多くの商品に使用されています。
砂糖に比べて低カロリーで甘味を感じられるため、ダイエット目的や健康意識から砂糖を控えたい人に人気がありますが、最近、世界保健機関(WHO)は、非糖質系甘味料(NSS)に関する新しいガイドラインを発表し、体重管理や非感染性疾患のリスク軽減を目的としたNSSの使用を推奨しませんと公表しています。非糖質系甘味料の長期使用により、2型糖尿病、心血管疾患、成人の死亡率のリスク増加など、望ましくない影響が潜在的に存在する可能性があることを示唆しているようです。
(出典:https://diamond.jp/articles/)
■糖質ゼロの甘味料!?
一般的な、非糖質甘味料には、アセスルファムK、アスパルテーム、アドバンテーム、シクラメート、ネオテーム、サッカリンなど、「糖質ゼロ」とうたう商品に含まれていることが多いため、原材料の表示を確認するとよいでしょう。
世界保健機関(WHO)が発表した非糖質系甘味料(NSS)に関する新しいガイドラインは、日本では使われていない非糖質系甘味料も含めた調査結果のため、そのまま日本人に当てはまるとは限りません。また、NSSの摂取が有意に健康へ悪影響を及ぼすかどうかを断定するためには、複数の論文を集めて検証する必要があるため、引き続き各個人が正しい情報を得ていく必要があります。
糖質ゼロの商品によく使われている合成(人口)甘味料
現状、糖質ゼロをうたう商品に、日本でよく使われている合成甘味料は以下の3つです。
●アスパルテーム:
砂糖の約200倍の甘味を持ち、日本では1983年に使用が認可されている。苦味が少なくスッキリとした甘さが特徴。
●スクラロース:
砂糖を原料に一部が「塩素」に置き換えられて作られており、砂糖の600倍の甘味がある。2002年認可。
●アセスルファムK(カリウム):
砂糖の約200倍の甘味を持ち、2000年に認可。ほかの甘味料と併用すると砂糖に近い甘みを引き出せるため、組み合わせて使われることが多い。
合成甘味料は、砂糖の何倍もの甘味があるため、少量で甘味を感じることができますが、この甘味に慣れてしまうと、更に甘いものが欲しくなり、甘いものが止められなくなる可能性もあります。また、摂取しても血糖値が上昇しないため、満足感が得られず、食欲が止まらなくなってしまうことも懸念されます。
同じ糖質ゼロ商品でも、原材料を見てみると添加物が多く含まれているものがあります。
添加物が多い食品をたくさん取る習慣は、肝臓の機能低下につながります。それほど神経質になることもないのですが、商品を選ぶ際は、表に記載されている糖質ゼロや糖類ゼロの表示だけではなく、裏の原材料も見ておくとよいでしょう。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン
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