2023年10月18日水曜日

冷え性

 自覚症状のない冷えもご用心

 手足が冷たい、足が冷えて眠れない……。冷えは女性に多い悩みですが、温めても治りにくい冷えは、自律神経と深く関わっている場合があります。冷えは万病の元と言われますが、冷えの自覚症状のない人や様々な症状の背後に冷えが存在していることもあります。

 暖かい部屋に入ると、すぐに手足が温かくなりますか。それとも、なかなか温かくならないですか。みなさんは、どちらでしょうか?

「手足などの末梢の血流は、自律神経の働きによって調節されている。ストレスがかかって交感神経が緊張すると、末梢血管は収縮して血行が悪くなる。手足がなかなか温かくならない人は、自律神経の働きが乱れているために血流の調節がうまくいっていない可能性がある。これを"ストレス冷え"と呼んでいる」(東京女子医科大学東洋医学研究所副所長・木村容子准教授)。

 ストレス冷えはこの他にも、自覚症状はあるのに診察しても冷えがない人、逆に足が氷のように冷たくても自覚症状がない人など、冷えの認識にずれが生じていることもある。

 冷えは本人が自覚的に感じる症状ですが、客観的な評価もされています。例えば、冷え症の人が寒冷刺激を受けた場合、冷えを訴える部位の血流量は減少し、実際に皮膚温の低下が認められるという報告があります。また、手足の冷えを訴える人では、寒冷刺激を受けた際に皮膚温の回復が遅延している場合があります。ラットの実験では、オスよりメスの方が血管拡張の反応が遅いという報告もあり、一般的に女性に冷え症が多いということを裏付ける結果と考えられています。

 女性の冷えは、女性ホルモンの乱れから自律神経に変調をきたすことも多く、このような場合は、冷えだけでなくのぼせの症状も現れます。また、甲状腺の機能低下、貧血、低血圧、膠原病などによって、冷えの症状がみられることがあります。病気による冷えは、原因に対する治療が重要です。冷えの症状が続くときは、医療機関に相談しましょう。

 そのほか、肩こり、頭痛、腰痛、不眠、むくみ、疲れやすい、やる気や元気がない、肌のくすみやしみ、乾燥なども、実は冷えによって起きやすい症状です。不調を訴えて受診しても体が冷えていることに気づいていない人は多く、注意が必要です。

 右のような生活が習慣になっていないでしょうか。これらはすべて体を冷やします。「朝食を抜くと体温が上がる機能は働かず、筋肉不足では熱が生み出せません。昼夜逆転は日内リズムを乱して、日中に体温が上がらない人もいます。便利な生活がかえって冷えを助長している可能性があります」(木村准教授)。       

(出典:https://www.healthcare.omron.co.jp/)


■タイプ別“冷え症”の原因と特徴

(1)皮膚温度上昇タイプ

(血管拡張型・ニュータイプの冷え症:全体の30~40%)

 次世代型冷え症 【冷えの場所】手足はもちろん全身に冷えを感じる。【原因】偏った食事、低血圧、基礎代謝の低下、自律神経の乱れ、冷房の影響、家電、OA機器からの電磁波や静電気が影響。足先の温度は高く、普段は血管が拡張して皮膚から熱を放散するために寒さを感じる。何かのきっかけで冷たさを感じると、一気に血管が収縮し、皮膚温度が極端に低下する。【特徴】自律神経が軽い麻痺を起こしており、足先がほてったり冷えたりする。

 かくれ冷え症 【冷えの場所】自分では冷えを感じない。【原因】次世代型と同じ。【特徴】手や足は温かく、ほてりを感じているが、内臓の温度は低下している。冷えに気づきにくく、対応が遅れがちになってしまう。


(2)皮膚温度低下タイプ

(血管収縮型・従来の冷え症:全体の60~70%)

 抹消血管収縮型冷え症 【冷えの場所】主に手足、足先に強い冷えを感じる。【原因】冷房刺激で抹消血管が過度に収縮し、その結果、血液が足先まで運ばれなくなる。関節が硬くなったり、足の筋力低下により足指の機能低下により起こる。【特徴】秋口から春に掛けて症状が強い。手足の血流が通常の1/10に低下することもある。

 内臓温度低下型冷え症 【冷えの場所】腰から下の冷えを感じる。【原因】みぞおちのあたりの温度が、下腹の温度より低いタイプで、下腹部にうっ血を起こし血流量が増加。上腹部の血流が減少して起こり、体に血液がまわりにくくなる。下腹部の臓器が複雑な女性に多い。【特徴】このタイプの人は、女性は婦人科系疾患、男性は腎臓や泌尿器科疾患になりやすい。

ストレスによる自律神経の反応

 ストレスを受けると生体反応は、視床下部→自律神経系→交感神経→副腎髄質と伝播し、ノルアドレナリンやアドレナリンなどが血中に放出されます。すると血糖値の上昇・胃腸機能低下・心拍数の上昇・血圧上昇など循環機能が亢進し、冷えのぼせや、ほかにも肩こり・疲労などが発症します。また、ノルアドレナリン、アドレナリンは、細動脈の収縮から毛細血管への入口を収縮させて微小循環の血液が低下します。そのため、冷えをはじめとする様々な自覚症状を発症してしまうのです。

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 神経伝達物質のセロトニンには、細動脈の拡張・自律神経のバランスを整える働きがあることが確認されています。康復医学学会の研究素材「ラフマ」にはセロトニン産生を促進するデータがあります。また、ストレスの影響で毛細血管の入口が収縮することにより、微小循環血流は低下してしまいます。毛細血管の入口拡張には、一酸化窒素(NO)が大きく関わっています。当学会が長年研究を続けている「特系霊芝(HM-3000)」には、その血中一酸化窒素の産生を促すデータがあります。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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