危険な寝言とは
寝言は、日本人の約66%の人が1度は経験しています。原因は様々で、寝苦しいなどの外的要因もあれば、夢が影響していることも多いといいます。「通常、夢を見るとされるレム睡眠中は脳から全身の筋肉に"動くな"という指示が出ている。そのため、夢の中で話し体を動かしても実際には言葉を発することもなく、身体も動かない状態が維持される。しかし何らかの原因でこの機能が崩れると、夢に合わせた寝言や体の動きが現れる。この代表的な病気が『レム睡眠行動障害』。この障害は年齢や神経系の病気の影響があり、50歳以降の男性に多い」(睡眠ストレスクリニック院長中村真樹氏)
子供は、睡眠をコントロールする脳のシステムが未発達のため、寝言を発する子も多いそうですが、成長とともに脳のシステムも発達し、だいたい25歳までには、寝言・寝ぼけは自然になくなっていきます。しかし、年齢に関係なく、生活習慣の乱れや強いストレス、寝る間際のアルコールやカフェインの摂取が原因で眠りが不安定になると、寝言が出ることがあります。また、テレビやネットなどで見た衝撃的な内容が記憶に刻まれ、夢の内容として追体験されることで夜中にうなされたり、寝言を発したりすることもあります。
日頃穏やかな父親が、就寝中の夜中に「聞いたこともないような暴言を吐いて怒り出した」という例もあるそうですが、当の本人は「怒鳴っていた記憶もないし、どんな夢を見ていたのを覚えていない」とのこと。
「夢を見るレム睡眠から深い眠りのノンレム睡眠に移行すると、直前のレム睡眠時に見ていた夢を忘れてしまう傾向にある。そのため、寝言を言っていた本人は朝起きた時に覚えていない。また、睡眠時は理性が働かないため、日中我慢していることが夢で出てしまったときに、意外な一面性が寝言に現れることもある。大抵の寝言は数分でおさまるが、うなされてあまりにも苦しそうならば、起こして夢をリセットしてあげてもいい」(中村氏)
中には、心的外傷後ストレス障害(PTSD)・不安障害など、過去の強烈なストレス体験がもとになって毎晩悪夢にうなされるという人もいます。
「PTSDの場合、不安・恐怖に慄き、助けを求めるような寝言が多く認められる。他には、てんかんの発作や睡眠時無呼吸症候群などの場合、唸るような声をあげることも。脳機能障害がある人や、70歳以上の高齢者には『せん妄』という意識障害の症状として寝ぼけ・寝言が認められることもある。寝言が起きている状況、寝言に伴う異常な行動、合併症の可能性など、精密に調べた方が良いケースもある」(中村氏)
20~30代で、数分程度ぶつぶつ言ったり、身体が少し動く程度であれば病気の可能性は低いですが、寝言・寝ぼけに伴う身体の痙攣や、悪夢が何日も続く場合は、何らかの病気が隠れているかもしれません。睡眠障害を専門にする医師に相談しましょう。
(出典:https://www.nishikawa1566.com/)
■病気が原因の寝言
病気が原因で起きる寝言もありますので、注意が必要です。普段あまり寝言を言わない人でも、インフルエンザなどで高い熱が出ると寝言を言うことがあります。また、ストレスも寝言の原因になります。強いストレスにさらされると、寝言の回数や程度が増えます。
寝言に関わる主な病気
睡眠時無呼吸症候群
:中高年に多い「睡眠時無呼吸症候群」でも、寝言がみられます。うめき声やあえぎ声のことが多く、はっきりした単語はあまり聞かれません。寝言にいびきや呼吸停止を伴うときは、この病気が疑われます。
レム睡眠行動障害
:この病気は、夢の中での動きをそのまま現実世界でもやってしまうもので、初老期以降の男性が時々かかります。本人や隣で寝ている人がケガをすることがありますから、注意が必要です。
ナルコレプシー
:睡眠障害の一種で「居眠り病」とも呼ばれています。覚醒させる神経システムが弱くなるため、一日に何度も急に耐え難い眠気に襲われて眠り込んでしまいます。 寝言の内容は感情的なものが多く、しばしば悪夢を伴います。若い頃に発症し、笑ったり怒ったりすると急に体の力が抜けたり(情動脱力発作)、寝入りばなに幻覚を見たり(入眠時幻覚)、金縛りにあったり(睡眠麻痺)などの症状が表れます。
パーキンソン病
:パーキンソン病は、脳の神経伝達物質ドーパミンの減少で発症します。手足の震え、筋肉のこわばり、歩行障害等の症状が特徴で、日本では20万人も患者がいるといわれています。ドーパミンが減少する前に、まず脳幹という部分の辺りに何らかの異変から、睡眠を調節する神経に障害が起きて「寝言」を発すると考えられています。
PTSD
:心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの強度のストレス下では、毎夜続く悪夢とときに寝言がみられます。 悪夢を伴う寝言の場合は、助けを求めるような叫びや悲鳴など、感情的色彩が強く感じられるものが多いようです。
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寝言が関わる病気は、脳内ホルモン(神経伝達物質)の分泌異常が影響し、睡眠の質の低下から進行することがあります。睡眠の質に関わる数種類の神経伝達物質は分泌のバランスが重要で、そのバランスを調整しているのがセロトニンです。
康復医学学会の主要研究素材「ラフマ葉エキス」には、セロトニンの分泌を促進し、セロトニン神経通過性の安定に関するデータがあります。
また、当学会では、アミノ酸の一種である「グリシン」の研究から"甘味調味料"を開発し、製品化につなげていますが、グリシンの「深部体温を下げる作用」により、睡眠障害改善剤としての働きがあることもわかっています。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン
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