震災報道ストレスへの注意喚起
テレビ放送界には放送倫理・番組向上機構(BPO)という自律機関があります。放送事業の公共性と社会的影響の重大性に鑑み、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与することを目的とし、放送への意見や苦情、放送倫理上の問題に対して、自主的に独立した第三者の立場から対応する任意団体です。
BPOでは、東日本大震災発生後一年を迎え、「真実を伝える報道の重要性を尊重しつつも、その一方で、震災ストレスに十分注意し、適切なケアを行う必要があると考えています。震災以後、青少年委員会にも震災報道を視聴することによるストレスについて、各放送局の自主・自律性を最大限に尊重した上でお願いすることにいたしました」と述べています。
詳細な内容は「①震災関連番組内で、映像がもたらすストレスへの注意喚起。②注意喚起は、震災ストレスに関する知識を保護者たちが共有できるように、わかりやすく丁寧なものとすること。③特にスポットでの映像の使用には十分な配慮が必要。番組宣伝のためのスポットは、予告なく目に飛び込んでくること、前後の脈絡がない中で映像が切り取られて使用されることなど、受ける衝撃は通常の番組よりも強いものとなることが懸念される。震災関連番組のスポットで使用する映像に関しては、ストレスを増長する危険性の有無について協議した上で、十分な配慮を望む」というものでした。
現実的に、震災発生から1年をむかえても、被災者の方々の中には、心身の調子を崩している人が少なくありません。あるアンケートで、余震や新たな津波、原発事故再発への不安を尋ねたところ、「かなり不安」「ある程度不安」との回答が合わせて76%をも占めました。過去5回のアンケートでも毎回70%を超え、1年が経過しても多くの人が大災害再発を恐れながら生活している実情がわかります。
そして、その中で心身の調子を崩している人は3割にのぼったそうです。不安やストレス、不眠、高血圧、足腰の痛み、アレルギーなどの症状を抱える人が大勢おり、心筋梗塞で病院に運ばれた人もいました。被災地のある男性は、震災による心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩まされています。「津波の跡を見るのが嫌。テレビで津波の映像が映ると居ても立ってもいられない」と苦しんでいます。
もちろん震災が忘れ去られることはあってはならないことですが、現在でも多くの方がPTSDなどで苦しんでおられることをメディアは認識してほしいものです。
私たちも、被災された皆様方の心に寄り添って、少しでもお力になれるよう協力していきたいと考えております。
合掌
■震災後にも及ぶストレス
震災発生後一年を過ぎても震災ストレスで悩んでいる人は、脳内のCRH(コルチコトロピン放出ホルモン)というストレスホルモンが増加して、セロトニン放出を抑制するという変化が表れることがわかっています。
ストレスホルモンが影響する精神神経系
ストレス ⇒ ストレスホルモン上昇 ⇒ 5-HT(セロトニン)低下 ⇒ 精神的自覚症状
【関連する疾患と症状】
パニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、緊張性頭痛、偏頭痛、めまい、不眠、睡眠障害、拒食症、うつ状態など。
心臓血管系にも影響するストレス
ストレス ⇒ CRH上昇 ⇒ 5-HT低下 ⇒ ノルアドレナリン上昇 ⇒ 交感神経興奮 ⇒ 細動脈収縮・血圧上昇・心拍数上昇 ⇒ 心臓に負担
【関連する疾患と症状】
高血圧、狭心症、不整脈、血圧不安定など。
情報の80%は目から入ってくる
人の脳が外部から得る情報の80%は、視覚からと言われており、当然ストレス情報も目から入ってくることになります。ですから、今回のような震災報道によるストレスは「目を閉じて視覚を休める(光を遮断する)」だけでも脳へのストレスの8割の情報が遮断され、脳への負担は大きく軽減されるのです。
【目を閉じることがもたらす効果】
目を閉じるだけでこんな効果があります。
○光が遮断される → 虹彩筋(光を調節)、網膜(映像を写す)が休まる。
○遠近調節をしなくて済む → 毛様体筋(ピントを合わせる)が休まる。
○目を動かさなくて済む → 外眼筋が休まる。
○外界からのストレス情報が遮断される → 脳が休まる。
○目の表面から涙が蒸発しない → 目の表面が休まる。ドライアイ対策にもなる。
○視覚以外の聴覚や嗅覚を活性化するので、ミュージックテラピーやアロマテラピーによる脳疲労解消に効果的
★ストレス対策
ストレス対策として、リラックスハーブ「ラフマ」と「アイマスク」をお薦めします。「ラフマ」がセロトニン活性に好影響を与え、「アイマスク」は視情報をカットして脳の負担を軽減させるので、ストレスの自覚症状解消に期待が持てるのです。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ
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