“貧乏ゆすり”が女性の死亡リスクを減らす!?
落ち着きがない、イライラしやすいなど、ネガティブなイメージを持たれやすい「貧乏ゆすり」。最近の研究では貧乏ゆすりもストレス解消手段の一つであることがわかってきています。足元からの刺激が中枢神経に伝わり、イライラや緊張感を緩和させます。貧乏ゆすりは品が悪いというイメージがありますが、実はストレスの緩和に一役買っていたのです。
貧乏ゆすりだけでなく、机を指でトントン叩く行動や爪を噛んでしまう行動などは、「転移行動」と呼ばれています。これらも何らかのストレスを受けており、それを緩和させるための行動です。
そんな「貧乏ゆすり」に、なんと命を救う可能性が――。英・リーズ大学の研究者らが、女性の前向き観察研究「英国女性コホート研究(UKWCS)」の解析結果から明らかにしました。
これまでも、座っている時間の長さが、糖尿病や心血管疾患、全死亡リスクの上昇に影響することは報告されていました。これらの関連は運動レベルとは独立して見られますが、今回研究者らは、よりエネルギー消費が少ないばかりか、神経質さや落ち着きのなさと結びつけられやすい貧乏ゆすりとの関連に着目しました。
前向き観察研究UKWCSの二次調査(1999~2002年)に参加した女性のうち、1日当たりの平均座位時間や貧乏ゆすりの程度(1「全くしない」~10「常にする」の10レベルで評価)、運動、食事や喫煙・飲酒などの関連因子の情報が入手できた1万2,778例(37~78歳)の座位時間、貧乏ゆすりの程度と全死亡リスクの関連を解析しました。
1日の坐位時間が5時間未満の群に比べ、7時間以上かつ貧乏ゆすりをほとんどしない群(レベル1または2)では、全死亡の調整後※ハザード比(AHR)は1.30に上昇していました。
一方、座位時間が5~6時間、あるいは7時間以上でも貧乏ゆすりをある程度する(レベル3~4)、またはかなりする(レベル5以上)群の死亡リスクは上昇しませんでした。
さらに1日の座位時間が5~6時間かつ貧乏ゆすりをかなりする群の死亡リスクは有意に減少していました(AHR 0.63)。
研究者らは、「貧乏ゆすりが長い座位時間に関連する全死亡リスクを減少させる可能性が示唆された」と結論。
今回の調査では座位、立位の姿勢に関係なく貧乏ゆすりの程度を聞き取っていたことから、座位での貧乏ゆすりとの関連を含め、より詳しい検討が必要と述べています。
※年齢、慢性疾患、身体活動レベル、座位時間、学歴、職業階層、退職状況、喫煙、飲酒、果物・野菜の摂取状況、睡眠時間で調整
出典:https://medical-tribune.co.jp/
■「座りっぱなし症候群」
座りっぱなしによる2つの危険性!
ふくらはぎはよく“第二の心臓”と言われます。それはふくらはぎの筋肉が収縮することで、下半身の血液を心臓に送り戻すポンプ機能を担っているからです。座りっぱなしだとふくらはぎの筋肉を使う機会も減り、下半身に血流が滞ってしまうのです。また座りっぱなしの状態はヒザ裏を圧迫していることが多く、血流が悪くなりやすいのです。最悪の場合、急性肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)になります。個人差はありますが、一般的には5時間以上座りっぱなしの状態が続くと危険と言われます。
むくみというのは血流が滞っている結果ですから、いかに座りっぱなしが足の血流循環に悪影響を与えているのかが分かります。
また、座りっぱなしの状態が続くことでがん、糖尿病、心疾患などの命に関わる病気を引き起こすリスクが高まるという英国の研究もあります。
そして1日4時間未満と1日11時間以上座りっぱなしを比較すると、3年以内に死亡するリスクが40%増加するそうです。
もう一つの健康上のリスクとして気をつけたいのが、徐々に進行する「脱水」です。座り続けていると、実は喉の渇きに気付かないまま脱水がおこっていることがあり、安静時でも500~600m?程度(体重の1%)の脱水は起こり得ます。自分で意識的に水分補給をしないと、脱水状態に陥りやすいのです。
康復医学学会が勧める座りっぱなし症候群の予防法
「貧乏ゆすり」も意識的にやると効果的ですが、1時間の座位による血管障害は10分の散歩で解消されることが確認されています(ミズーリ医科大学)。当学会でも、少しで効果があって部屋の中でも実践できる歩き方「SFTフットグラッピング」をお勧めしています。これは、足の指で地面をつかむことを意識しながら歩く方法です(靴の中でもできます)。足を地面(床)から離すときに指を大きく開き、着地するときに地面をつかむように歩きます。外出時には、駅まで、スーパーまで、次の曲がり角まで‥‥と目標を決めて、10分(1000歩)を目安に試してみてください。効率よく足腰の強化ができ、普通の歩き方以上にふくらはぎを動かすので全身の血流をよくします。
さらに、普段から全身の“血の巡り”を良好に保つために、当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」をお役立てください。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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