“怒り”が便秘や老化、免疫低下の原因に!
今年も残すところあと1ヵ月余り。慌ただしい世相に飲み込まれて、ついイライラすることが多くなっていませんか?怒るとそれからしばらくの間、調子が出ない、ずっとイライラを引きずる‥‥ということがありますが、これは科学的にも明らかになっていて、実は“怒り”は身体を傷つけてしまう強力なパワーを持っているのです。では“怒り”は私たちの体にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。
【便秘になりやすい】
怒っている時は交感神経が優位の状態。消化管の動きが悪くなり、腸内環境が乱れます。腸内環境が乱れると、蠕動(ぜんどう)運動が起きなくなり、便が硬くなって便秘になります。しかめっ面をするだけで交感神経の働きが優位になるので、表情は柔らかくしていましょう。
【血液ドロドロ】
組織や細胞の様子を観察してみると、激怒した前と後では身体は全く別の状態になっていることがわかります。血液の色が暗赤色になって、見た目にも粘り気が多く、まさにドロドロ。激しい怒りを感じると交感神経の働きで血圧が上がり、動脈硬化の危険さえあります。【集中力の低下、やる気が起きない】
怒るとドーパミンやノルアドレナリンが放出され興奮状態になります。しかし、神経細胞はこれらの物質が過剰になっていることを感知すると、分泌するのを止めてしまい必要な時に分泌されない状態になります。その結果、集中力が低下、やる気が起きない、うつなどの症状が現れてきます。【風邪やインフルエンザにかかりやすい】
免疫の中でもっとも働くのが白血球。この白血球をコントロールしているのが自律神経です。怒りっぽい人ほど免疫力が落ちて、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。反対に副交感神経が過剰になると、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー疾患にかかりやすくなります。【酸化&糖化で老けやすい】
毎日、怒ったり、イライラしたりしていると大量の活性酸素が発生し続けて、身体が錆び、疲れが抜けにくい状態に。また怒りでアドレナリンが増えているときは、糖分を摂っていなくても血糖値が下がりにくくなって、糖化が進行するのです。酸化、糖化は老化を加速させます。イライラしやすい人は要注意。さらに怒りだけでなく、後悔や嫉妬という感情も怒りの一種です。こういった感情も自律神経が乱れる原因になっていきます。
■“怒り”のメカニズム
怒りには「衝動的怒り」と「戦略的怒り」の2つのタイプがあります。【衝動的怒り】
すべての動物に組み込まれた危機に対する本能。危険を感じると命を守るため相手に攻撃を仕掛けます。興奮状態が恐怖心を取り除き実際に攻撃に移させます。【戦略的怒り】
冷静な判断をした結果生じる怒りで、以下の4種類に分けられます。① 防衛回避 :自分の正当性を相手に訴えるために怒り。
② 強制 :上下関係を強調・維持し、自分の正当性を相手に認めさせるための怒り。
③ 制裁・報復 :社会的な間違いや、信頼関係の破綻を感じた時の怒り。
④ 自己表現 :プライドを傷つけられた時の怒り。相手には悪意はなくても怒りをかう場合も多い。実はこの怒りが最も激しく“キレる”原因となりやすい。
キレやすい人とキレにくい人の違い
実は以下のような原因が関係しています。● 低血糖症 :血糖値を正常な数値に上げようと、副腎からアドレナリンを分泌
● 現代型栄養失調 :グルタミン酸・ビタミン・カルシウムが不足している状態
● 成長過程における、様々な経験やストレス :脳が形成される過程で様々な経験をしないと、我慢の仕方や解決法が見つけられません。経験の幅が少ない人は感情のコントロールができず、キレやすい人間になってしまうのです。実は現代の子供達は、ストレスに対する免疫力が低下しており、キレる子供が増えています。兄弟の数が減り生活の中での競争がなくなったり、一人でゲームに費やす時間が増加して他人とのコミュニケーションが足りなかったりと、人格形成に必要なストレスが減少しているのです。
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怒りを鎮め、キレることを防ぐシステム
人間には怒りに対するブレーキシステムがあります。一つは脳内物質「セロトニン」です。ドーパミン(覚醒・快感)、ノルアドレナリン(覚醒・怒り)、アドレナリン(恐怖・驚き)といった感情を作る脳内物質を抑制し、興奮した神経が暴走しないようにコントロールしているのがセロトニンです。
動物の場合、セロトニンだけが本能をコントロールしますが、人間の場合は、第2のブレーキがあり、より強いコントロールをします。人間の脳だけ著しく発達した場所“大脳新皮質”があり、ここは本能以外の複雑な情報処理や想像力など、人間だけが持つ高度な知能を司る場所です。そして、この大脳新皮質で造られた「理性」こそが、人がキレることを防ぐ第2のブレーキなのです。理性のない動物の場合、怒りに任せて相手の命を奪うまで攻撃します。しかし、他人との共同社会を営む人間の場合、感情剥き出しでは成立しません。そこで、大脳新皮質が理性という第2のブレーキを造り出したのです。
日常的にストレスや精神疲労を感じている怒りっぽい方には、脳内セロトニン増加とセロトニン神経通過性に影響を与える、康復医学学会の研究素材「ラフマ」をお勧めします。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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