2015年12月16日水曜日

ノロウイルス対策

11~2月がピークに! ノロウイルスの食中毒

食中毒というと、夏場に多く発生する病原性大腸菌やサルモネラ菌などによる「細菌性食中毒」をイメージするかもしれませんが、冬場も夏場と同じように注意が必要です。

 冬場に多く発生するものは「ウイルス性食中毒」です。代表的なものがノロウイルスで、年間を通してみると食中毒にかかった患者数が最も多いのがノロウイルスによるものです。
 また、ノロウイルスによる食中毒はウイルス感染という特性から、発端は食中毒であったとしても感染する力が極めて強く、学校や病院等で発生した集団感染の大半は誰かがまずノロウイルスに感染し、ヒトからヒトへ感染して広がっていきます。大規模になりやすいので、発生した場合は適切な対処をして感染拡大を防ぐことが大切です。

 ノロウイルスの主な原因食品は牡蠣、アサリ、シジミなどの二枚貝ですが、ウイルス性食中毒の感染は食品からだけでなく、ヒトや食器、おもちゃやドアノブなどからも経由して拡がります。少量でもウイルスが体内に入ると腸内で増殖して、吐き気やおう吐、下痢、腹痛などを引き起こします。幼児や高齢者、病気治療中の人は、症状が重くなる場合もあります。
 ノロウイルスによる食中毒は、ウイルスによる感染です。食品管理はもちろん、身の回りの衛生面に注意しましょう。

 周りの人がノロウイルスによる食中毒に感染していることが疑われる場合、次の点に気をつけて対処しましょう。
 便や吐いたものを片付けるときは、使い捨ての手袋やマスク、ペーパータオルを利用し、処理後はビニール袋に密封し、家庭用の塩素系漂白剤など消毒液を加えて捨ててください。
 汚れた床や家具、衣類、調理器具、食器などは水で薄めた家庭用塩素系漂白剤で消毒しましょう。その際、表示されている使用方法を確認しましょう。
 処理後は自分自身をていねいに洗うことを忘れずに。

■焼成カルシウム水溶液で予防&処理を

焼成カルシウムがなぜノロウイルスに効くの?

一般的な次亜塩素酸ナトリウム剤と同様、「強アルカリ性」の特性によりノロウイルスを不活化します。
 さらにホタテ貝殻焼成カルシウム水溶液からは「活性酸素種(特にスーパーオキシド:O2-)」が発生していることが確認され、この活性酸素種も抗菌・抗ウイルス要因の一つとして注目されています(神奈川工科大学・澤井淳教授)。

次亜塩素系の製品について

1921年に東京・大阪で水道水に加えたのが始まり。その後1957年に水道法が公布され、広域に水道が普及しました。それまで10万人規模だった感染症(コレラ、赤痢など)の患者が大幅に減少したことは、塩素消毒による明らかな功績と言えます。

 しかし近年、次のような重大な課題も表面化しています。
(1)揮発性が高く、効果の持続性がない
(2)高濃度で使用する場合、塩素ガスが発生する。
(3)金属類に対して腐食性があるため、医療用具、食材調理用具には利用が制限される。
(4)水に含まれるフミン酸(有機物)などと反応して、発がん物質のトリハロメタン類を生成する可能性が拭いきれない。
(5)有機物存在環境下では変化を受けやすく、消毒効果(ウイルスの不活化及び殺菌効果)が低下する。

アルコール製品でウイルスを不活化できる?

脂肪で構成されるエンベロープ(envelope:脂質膜状構造)を持つウイルスには有効ですが、濃度の高いアルコールの液状の中に5分以上浸けている必要があります。また、濃度によって効果の対象が変わります。
 そして、ノロウイルスをはじめとするエンベロープを持たないウイルスは消毒対抗性が強く、アルコール類では効果がありません。ですから厚生労働省からは、アルコールではなく、塩素系の使用が指示されているのです。

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ホタテ貝殻焼成カルシウム水溶液は、東京農工大・獣医衛生学の竹原教授(獣医学博士)などの研究により、大腸菌やサルモネラ菌などの様々な菌をはじめ、鳥インフルエンザウイルス(AIV)、鳥アデノウイルス(AVV)、ガチョウパルボウイルス(GPV)、ノロウイルスに対してその有効性が認められています。
 特筆すべきは「有機物存在下」でも消毒効果を持続することです。さらに、他の塩素系消毒剤と併用、混合使用することで、塩素特有の臭いを軽減し、消毒効果の増加が期待できます。
 また、金属製品も腐食を起こさず、天然素材だから安心・安全です。

 当学会でもホタテ貝殻焼成カルシウムの効果に早くから着目し、研究を開始。メーカーの協力を得て、粉末、水溶液、スプレー各タイプの商品化を実現しています。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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