抗うつ剤が原因、「セロトニン症候群」とは?
セロトニンは、神経伝達物質の一つで、人間の場合、体内に約10mg程度あります。90%が小腸の粘膜内にあり、残りの10%のうちの8%が血液内の血小板に、そして最後の残りの2%が脳内の中枢神経にあるとされています。
胃や腸管にあるセロトニンには、胃や腸のぜん動運動や筋肉の硬直や震えなどをコントロールする作用があります。そして、わずか2%の脳内のセロトニンに、精神を安定させたり、気持ちを落ち着かせたりする働きがあるのです。そのため、脳内セロトニンの分泌量が減少して脳内の濃度が薄くなると、心のバランスが乱れてうつ病などの精神疾患を引き起こす恐れがあります。小腸内のセロトニンは全てお腹の中で使われてしまい、脳内に入って働くことはありません。
セロトニン症候群は、この脳内セロトニンが過剰に分泌されて脳内濃度が高くなったときに現れます。不足すればうつ病などの原因になりますが、過剰に分泌されるのも問題です。
初期段階で適切な対処をすれば問題ありませんが、放っておくと重症化して命にかかわる危険性もあります。
セロトニン過剰分泌の多くは、「抗うつ剤」が原因です。うつ病はセロトニン不足が原因の一つなので、治療薬にはセロトニン分泌の増幅作用があります。そして、飲み方や量によってセロトニンが過剰分泌されてしまうことがあるのです。特にうつ病治療で処方される「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が原因であることが多いといわれます。また、三環系抗うつ薬や塩酸セレギリン(MAO阻害薬)、抗生物質のリネゾリドなどがセロトニン症候群のリスクが高まるといわれているので注意が必要です。
なお、通常生活でセロトニンが過剰分泌されることはほとんどありません。
セロトニン症候群の初期症状は、強い不安感やいら立ち、興奮、混乱などの精神的なものです。普段おだやかな人が攻撃的になることもあります。また、ふるえや筋肉の硬直、発熱、脈拍数の増加、発汗、下痢などの身体症状も一緒に表れることがあります。安易に抗うつ薬を使用すべきではないのです。
■セロトニン症候群にならないために
セロトニンを正しく増やす方法
セロトニン症候群は、抗うつ薬を使用していなくても、以下のような特定のサプリメントを過剰摂取した場合も起こります。セロトニン症候群を起こす恐れのあるサプリメント
【セントジョーンズワート】軽度~中度のうつ症状に対して使われることがある薬草。日本ではサプリメントとして販売されているが、無視できない副作用が起こる可能性があると警告が発せられている(独や豪などでは医薬品扱い)。
【トリプトファン】
トリプトファンはアミノ酸の一つで、セロトニンの原料になる物質。肉や魚介類にも豊富に含まれているが、日常の食事から摂るトリプトファンの量ではセロトニン症候群が発生することはない。しかし、このサプリメントを大量に摂取したり、抗うつ薬と併用したりするとリスクが高まる。
【5-HTP(ヒドロキシトリプトファン)】
トリプトファン同様、5-HTPもセロトニンの原料になる物質。一般的な食べ物の中には含まれていないが、サプリとしての摂取が可能。海外では、5-HTPはセロトニンを増やすサプリとして人気があるが、日本では販売されていない。
薬やサプリを服用しない、セロトニンの増やし方
日常生活の工夫で出来るセロトニンの増やし方があります。〔1〕セロトニンの生成に必要な栄養を食べ物で摂取する:
セロトニンの生成には、トリプトファンやビタミンB6が必要です。
◆トリプトファンを多く含む食べ物/豆乳や納豆などの大豆製品、ヨーグルトなどの乳製品
◆ビタミンB6を多く含む食べ物/鶏肉や牛肉、唐辛子やニンニクなど
〔2〕朝日を浴びる:
起床後に1日のスタートとして朝日を浴びると、朝日が刺激となってセロトニンの分泌が盛んになります。
〔3〕腹式呼吸をする:
意識的に一定のリズムを刻みながら行う深い複式呼吸は、心身をリラックスさせる働きがあります。一定のリズムがセロトニンの分泌を促し、ストレスや生活習慣で浅くなりがちな呼吸を深い呼吸に整えることで、精神の安定にもつながります。
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いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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