食物繊維は便秘に逆効果!?
先日、NHKの『ガッテン!』で、「出た!便秘新対策で劇的改善SP」が特集され、腸の動きを活発にする運動や、食物繊維の新事実が紹介されました。女性に多い便秘ですが、近年では男性の便秘も増えています。大腸の病気には難病の「潰瘍性大腸炎」などがあります。
健康な大腸に備わる腸ぜん動の「大ぜん動」は、便を通常の200倍ものスピードで動かすことで排便を促します。大ぜん動を復活させるには「うつ伏せゴロゴロ寝運動」が効果的です。お腹のあたりにクッションを敷き、うつ伏せになって寝転がり10分程度左右にゴロゴロする、ただこれだけの運動です。この運動を行うことによって、大腸内に貯留し大腸の自然な動きを妨げていたガスを体外に追い出すことができます。再び過剰なガスのない状態で大腸が正常に働きだすと大ぜん動が起こるようになり、便秘の解消などに役立ちます。
●便秘中の食物繊維は改善に逆効果!
十分な食物繊維を摂ると便秘予防に非常に効果的であることはよく知られています。しかし、ひどい便秘になっているとき、さらに食物繊維を多量に摂ることはかえってお腹のハリなどの原因になる場合もあるので注意が必要です。便秘のときの心がけとしては、うどんなど消化吸収のよい炭水化物を摂るのがよいといわれています。これは、本来出ていくべき便やガスによって腸がパンパンの時に、それ以上食物残渣の原因となるものを詰め込まないという意味なのです。
そして、いったん便秘が解消したら、今度は便秘予防のために積極的に食物繊維を摂りましょう。食物繊維は大腸の働きが正常なうちから摂ることが大切です。
●潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は大腸粘膜に潰瘍やびらんなどが起こる原因不明の炎症性腸疾患です。 お腹が痛くなったり、下血が混じったり混じらなかったりする下痢の存在が特徴的な症状といえます。潰瘍性大腸炎の発症はどの年齢層でもみられますが、男女とも発症のピークは20代です。 日本では人口10万人に対して100人程度で、例えばアメリカなどに比較すると半分以下ですが、それでも国内に16万人を超える患者がおり、決して珍しい病気ではありません。
●潰瘍性大腸炎のセルフチェック
□ 原因のわからない強いお腹の痛みや、同時に発熱などの症状が起こる□ 体重が急に減ってしまう
□ 便に血や、白っぽい粘液などが混入していることに気づく
□ 便秘と下痢を繰り返す
□ 貧血や風邪をひきやすくなったといった変化があった
1つでも当てはまる方は、潰瘍性大腸炎の疑いがあります。医療機関にご相談ください。
■原因不明の疾患「潰瘍性大腸炎」とは?
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。特徴的な症状としては、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。この病気は病変の拡がりや経過などにより下記のように分類されます。
① 病変の拡がりによる分類 :全大腸炎、左側大腸炎、直腸炎
② 病期の分類 :活動期、寛解期
③ 重症度による分類 :軽症、中等症、重症、激症
④ 臨床経過による分類 :再燃寛解型、慢性持続型、急性激症型、初回発作型
この病気は難病指定の非特異性炎症性疾患です。これまでに大腸粘膜に対する異常な免疫反応(体の中に異常な抗体ができ、これが自身の大腸粘膜を攻撃する)などが原因とされていますが、遺伝的素因や食生活、腸内細菌叢の変化などが複雑に絡み合っており、すべてが明らかになっているわけではありません。
肉体的、精神的ストレスで悪化することがありますが、ストレスは原因というよりも誘因と考えられています。
よくなったり悪くなったり(緩解と再燃)を繰り返すことが多いため、緩解期になっても治療を中断しないことが大切です。
緩解期には厳しい食事制限は必要ありませんが、症状のある時には、高脂肪食や繊維質の多い食事を避け、アルコールや香辛料をひかえるようにします。
肉体的、精神的ストレスをきっかけに悪化することがあるため、ストレスを多く受けないような自己管理も重要です。
厚生労働省の特定疾患に指定されていますので、申請すると医療費の補助が受けられます。
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いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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