2020年7月8日水曜日

活性酸素

活性酸素とがん

活性酸素はいまやあらゆるところで問題視されています。本来酸素は人間が生きていくうえで必要なものですが、体に取り入れた酸素の2~3%は電子の欠けた酸素となります。これを一般的には「活性酸素」と呼んでいるわけです。
 活性酸素の問題は、電子を周囲から奪うこと、そして酸化をさらに推し進めることです。この酸化が老化や病気などの要因となるのです。

発がん・転移・再発の過程の推測

1)化学物質(農薬・殺虫剤・医薬品・加工食品)、ストレス(精神的ストレス・喜怒哀楽)、医療行為(抗がん剤・放射線治療)、その他の活性酸素の発生要因が存在する。
2)これらの要因により、体内に大量の活性酸素が発生する。
3)活性酸素を無毒化する体内の酵素SODの不足→活性酸素により遺伝子が障害される。
4)活性酸素が発がんのイニシェーター(引き金物質)として作用し、細胞ががん化、活性酸素ががんのプロモーター(促進物質)として作用し、がん化が促進する。
5)我々の世代では「発がん・転移・再発」を、次世代では「奇形」を招くおそれがある。

酸素分子は他の分子に結びついたり、電子を奪ったりする性質があります。これは、核の周りを飛び回っている電子が原因です。電子にはペアで飛び回りたい習性があります。ところが酸素の場合、分子になってもペアのない電子(不対電子)が生じてしまいます。不対電子は相手を探して飛び回り、見つけ次第強引に結びついていきます。
 電子が奪われていくことを「酸化」と言い、電子が供給され安定することを「還元」と言います。活性酸素を還元できれば、様々な病気の治療に役立ちます。酸化は老化には大敵ですが、酸化力がないとウイルスや細菌を倒すことができません。また、酸化力が働くことで炎症を起こしにくくなります。
これらはバランスが重要ですが、現在の社会では酸化の方に傾いていることがほとんどです。よって現代社会では、より還元を意識する必要があります。

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)

■活性酸素から身を守る!

活性酸素には大きく分けると4つのタイプがあります。もっとも代表的な活性酸素である「スーパーオキシドラジカル」、そして最も酸化力が強い活性酸素の「ヒドロキシラジカル」。ほかに「過酸化水素」「一重項酸素」などがあります。これらは水素、電子、酸素のつながり方によって変わってきます。これらの活性酸素が細胞を傷つけ、細胞内の脂質を過酸化脂質に変えたり、DNAを損傷して遺伝子変性をもたらしたりします。
 本来、体には変性した細胞を排除する力(いわゆる免疫力)がありますが、活性酸素や活性酸素をもたらす社会毒が多いと、免疫力が発揮されません。
 スカベンジャーとは活性酸素の攻撃から身を守る働きをする物質のことで、抗酸化物質とも言われています。体内で作られる酵素と、体の外から摂り入れる物質があります。

体内で作られる"酵素" 
 食物が吸収されやすい物質に消化(分解)されるのも、生きていくエネルギーを作るのも、生命の営みのほとんどが分子レベルの化学反応の組み合わせです。各器官では、化学反応を起こすために必要な酵素が作られています。体内で作られるスカベンジャーも酵素の一種です。活性酸素と結びついて害の少ない物質に変化させます。
 代表的なものに、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)カタラーゼGSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)グルタチオンなどがあります。

体外から取り入れる物質  
 スカベンジャーの役割をしてくれる物質は、食物にも含まれています。例えば、ビタミンCビタミンEβ-カロテンビタミンB群などです。このほか、赤ワインやココアなどにも活性酸素による酸化をおさえる物質が含まれています。

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スカベンジャーは何種類も存在しますが、それぞれが独自に活性酸素を無害化しているわけではありません。お互いの不足部分を補いつつ、右図のような順で活性酸素を変えていきます。活性酸素から身を守るためには、体内で作られる酵素だけに頼るのではなく、スカベンジャーを含む食物をバランスよく摂る必要があります。

いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

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