2020年10月22日木曜日

血管の老化

 強い血管をつくる運動習慣

 体を動かすのに最適な季節になりました。適度な運動は、全身の健康づくりに不可欠ですが、実は血管の健康にも大きな影響があります。

 運動をすると自然と体が温まることからもわかるとおり、適度な運動は全身の血行を促進します。血管の内側にほどよい刺激が加わり、内皮細胞が活性化され、その結果として(血管の健康を保つ一酸化窒素などの放出により)血管自体が強くしなやかになり、血管壁が広がって血圧が下がります。そして、血流が改善されて、脳梗塞や心筋梗塞の引き金になる血栓ができにくくなっていくのです。

 もちろん、こうした直接的な血管への影響だけでなく、運動によって消費エネルギーが増えることで、肥満の予防や解消にもつながり、血圧や血中脂質、血糖値などが正常に保たれやすいなど、たくさんのメリットがあります。

 運動習慣のない人や忙しい人にお勧めなのが、いつでもどこでもすぐに取り組める「ウォーキング」です。ウォーキングは、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病や肥満の予防・改善に役立つ有酸素運動であり、かつ、急激な血圧の上昇を起こさないので、体にやさしい運動といえます。まずは、普段の生活で自分がどのくらい歩いているのかを具体的に把握することから始めてみましょう。最近では、スマートフォンに予め歩数計が内蔵されているなど、比較的容易に自分の歩数を計測できます。


 厚労省では、1日の目標歩数が右表のように設定されていますが、現在の日本人の1日平均歩数は、男女ともこの数値に1,000~1,500歩ほど足りていません。

 足りない場合は日常生活の中で補ったり、ウォーキングの時間を設けて意識的に確保していきましょう。

 ウォーキングに加え、より軽度の運動として気軽に行える「ストレッチ」や「筋力トレーニング」を行うことも、強い血管をつくる運動習慣としてお勧めです。ストレッチは筋肉の柔軟性を高める運動なので、ウォーキングの前後に行うと効果が増します。

 筋力トレーニングは、年齢とともに衰えがちな筋肉を鍛えることで運動機能と血流が高まります。階段の上り下りやスクワット等、きつすぎない、息の上がらない程度の筋トレになる運動を、少しずつ取り入れてみましょう。

 なお、運動習慣がない人にとって、瞬間的な力を要したり、激しい動きを伴う運動(球技など勝敗を競うようなスポーツ)は、血圧の急上昇に注意が必要です。特に、高血圧、糖尿病、脂質異常症の人など、動脈硬化の進行が疑われる人や治療中の人は気を付けましょう。

(出典:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/)


■血管を老化させる要因:酸化と糖化

超悪玉コレステロールsdLDL

 血管の老化の中でも、病気に直結するのが、血管壁の硬化により血管が狭くなる動脈硬化。酸化されたLDLコレステロールによる血管壁の硬化が引き金とされます。さらに近年、中性脂肪が高いと、LDLコレステロールの粒子の小さいもっと悪玉のsdLDLに変わり、血管の奥まで入り込んで血管壁の硬化を促進することが判明しています。sdLDLは、血中滞在時間が通常のLDLより長いため、血管内皮と長時間接触し、血管内皮細胞の間隙を通過して動脈壁に浸透するので、血管壁の酸化変性を受けやすいのです。

酸化を防ぐ抗酸化酵素

 体内では悪玉コレステロールの酸化を防ぐためのしくみを持っています。酸化を防ぐ物質、酸化還元酵素(GSH-Px、SOD、CAT)の働きで酸化を防ぎます。

 酸化還元酵素は人間の体内で作られる酵素ですが、加齢と共に産生能力が低下します。そして、生活環境や習慣などの影響で過剰になった活性酸素を除去しきれなくなり、動脈硬化が進み、老化の進行や生活習慣病、がんなどの原因になります。

血管老化による糖尿病・肥満の悪循環

 糖尿病で合併する血管障害は、糖尿病の病態の結果と考えられていました。しかし、血管の老化が筋肉などのほかの組織で、エネルギー代謝に作用して糖尿病を悪化させるという、新しい可能性が示されています。

 血管細胞で血管の老化を引き起こす鍵となるたんぱく質が、糖の消費を抑え一酸化窒素(NO)の産生を低下させることにより、筋肉細胞でのミトコンドリアの合成を阻害します。また、ミトコンドリアへの糖の輸送が低下して筋肉細胞への糖の取り込みを妨げエネルギー消費が低下し、血管老化が進行して、さらに糖尿病・肥満を悪化させる悪循環に陥ります。

血管を老化させる糖化

 血管を作っているコラーゲンは、血管の強度や弾力性に大きな役割を担っています。しかし、たんぱく質であるコラーゲンが過剰な糖によって終末糖化産物(AGE)化されると、血管の老化を進行させます。

「血管の老化から肥満や糖尿病の進行」へという悪循環を断ち切るためには、酸化・糖化による微小循環の環境及び血流の低下への対策が必要です。

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 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、酸化還元酵素GSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)の活性化に関するデータや、血液粘度の適正化・赤血球の凝集予防・毛細血管の拡張など、微小循環の環境血流の改善に関するデータを持っています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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