流産の恐れがある「リンゴ病」、各地で感染拡大
インフルエンザなどの感染症が流行期を迎えている最中、ほおが赤くなることからリンゴ病とも呼ばれる「伝染性紅斑」の感染が拡大しています。それに伴い、東北地方や首都圏などで警報基準値を上回る地域が相次ぎ、1月19日から25日までの週の全国の患者報告数は28道府県で前週より増えています。
都道府県別で最多となった宮城県は、4つの保健所管内で警報基準値を超過。患者が増加傾向の自治体で警報基準値の2・0人を上回る保健所管内が続出。宮城県の石巻(2・4)と大崎(2・2)、仙台市の若林(3・5)と青葉(2・71)、福島県の県南(2・25)、埼玉県の朝霞(2・71)、千葉県の船橋市(2・18)、東京都の南多摩(2・11)、神奈川県の小田原(5・0)と厚木(4・45)、茅ヶ崎(2・29)、福岡県の城南(7・33)、佐賀県の杵藤(2・2)などの保健所管内で警報基準値を超えました。
伝染性紅斑の原因はヒトパルボウイルスB19感染で、10~20日ほどの潜伏期間の後に、ほおに赤い発疹が現れた後、手や足にも網目状の発疹が現れます。小児が感染してもほとんどが重症化せずに軽快します。皮疹が出たときはすでに感染力はなくなっているので、登園・登校は可能です。
一方、成人では、ほおの赤い発疹などの特徴的な症状が出ることは少ないですが、強い関節痛のために歩けなくなることもあります。また、妊婦が感染すると、本人には全く症状がなくても胎盤を介して胎児に感染し、流産や死産となる可能性があるということです。
ヒトパルボウイルスB19は伝染性紅斑(リンゴほっぺ病)の起因ウイルスとして、83年に初めて明らかにされて以来、慢性骨髄不全や胎児流産・死産まで幅広い疾患の原因となっていることが解明されつつあります。ほとんどの場合、パルボウイルスB19に感染して約一週間後に軽度のウイルス血症が起こり、7~10日間続き、それに伴っての軽い症状(発熱、頭痛、悪寒、咽頭痛やかゆみなど)があり、ほとんど症状を伴わない赤血球形成不全も起こします。
患者が増加傾向の自治体では警戒を強めています。
■ヒトパルボウイルスB19の対策
ヒトパルボウイルスB19というウイルスに感染すると、様々な病気が起こります。小児では「リンゴ病」(正式名は伝染性紅班)を発症する場合があります。このウイルスは小児期に多く感染しますが、小児期に感染していない場合は成人でも感染します。一度感染すれば一般的には再感染しないとされていますが、日本人の妊婦の感染率は50%以下であるとされているため、半数以上の妊婦がこのウイルスに感染する可能性があります。
妊娠初期・中期の妊婦がこの病気にかかってしまうと、胎盤を介して胎児にも感染し、心不全や胎児水腫になり、流産や死産の例もあるので注意が必要です。感染経路は、せきやくしゃみによる飛沫感染や、皮膚や粘膜からの接触感染が主ですが、輸血、血漿製剤の注射による経路もあると報告されています。
成人のヒトパルボウイルスB19感染を診断するには、患者の症状だけでは困難です。そのためリンゴ病にかかった患者との接触歴や職業などの問診に加え、血中のヒトパルボウイルスIgG、IgM抗体価の測定により判定します。
ウイルス感染を予防するには
予防には一般的なワクチン接種ですが、その効果には賛否があります。ただし、ヒトパルボウイルスB19のワクチンはまだ開発されていません。できる限り感染した人との接触を減らすことが重要です。家庭内にリンゴ病の小児がいる場合や、居住・勤務地でリンゴ病が流行している場合、特に小児と接することが多い職業の学校・保育所・医療関係に勤務している人は注意が必要です。
飛沫感染が多いことから、インフルエンザと同様の対策(うがい、手洗い、マスクなど)が一般的です。
『ノロアタック』 (和漢生薬研究所) |
各種ウイルス感染症の対策として期待される「ホタテ貝殻焼成カルシウム」
東京農工大学農学部共同獣医学科の竹原一明教授は、人と動物の共通感染症研究の第一人者です。これまで、鳥インフルエンザや口蹄疫、ノロウイルスなどについて「ホタテ貝殻焼成カルシウム」の有効性を実証し、また世界最強レベルといわれるガチョウパルボウイルス(GPV)への有効性も試験データとして確認されました。今回のヒトパルボウイルスや、アフリカを中心に問題化しているエボラウイルスへの効果の確認が急がれるところです。康復医学学会でも早くからホタテ貝殻焼成カルシウムの研究を続けており、野菜洗浄剤『安心村』や、家庭用除菌・抗ウイルス・消臭剤『ノロアタック』が商品化されています。焼成カルシウムを使用した製品は、安全性や効果の持続性・安定性など多くの点で塩素系抗ウイルス剤に勝っているデータを持っています。
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光・愛・感謝 村雨カレン
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