汗腺の仕組みと“悪い汗”の怖さ
皆さんは、汗の原料は何か知っていますか?実は皮膚血管の中を流れる“血液”なのです。血液には赤血球などの血球や、人間にとって大切なナトリウムやカリウムといったミネラル、臭いの元になるアンモニアなど、代謝によって生じた老廃物が含まれています。これらが全て出てきてしまっては大変です。そこで汗腺はまず、血球を除く血漿をくみ取り、血漿に含まれるミネラルの多くを血管に戻し、残りを汗として体外に出しているのです。
この機能は「汗腺の再吸収」と呼ばれ、「いい汗」と「悪い汗」の分かれ道になっています(図)。
再吸収がしっかり機能していれば、純粋な水に近いサラサラしたいい汗をかくことができます。ところが、うまくミネラルや老廃物などを戻せないと、ネバネバして臭いのある悪い汗になってしまうのです。
いい汗は小粒で蒸発しやすく少ない量で体温を下げられます。一方、悪い汗は大粒になりやすく蒸発もしにくいため、より多くの汗、つまり血液を使わなければならず、体力を消耗しやすくなります。
なぜ、こうした悪い汗が出るのでしょう。人間には300万~400万個の汗腺があると言われています。しかし、現代の冷房や運動不足の生活習慣が汗腺の休眠を助長し、実際に働いている「能動汗腺」は普通の人で半分くらいといいます。働いていない汗腺はどんどん機能が低下します。能動汗腺が少ない人は、体温を下げようとするとそれぞれの汗腺が多量の汗を出さなければならないため、再吸収が間に合わず一気にどっと汗が出て悪い汗になりやすいのです。
出典:毎日新聞 医療プレミアhttp://mainichi.jp/premier/health/
■汗に隠れる病気といい汗をかく方法
人が汗をかく目的は、次の2つです。①体温調節:体内に熱がこもると分泌される汗は、体に備わった体温調節システムです。脳が体温を常にモニターしていて、必要以上に高くなると汗をかきます。汗は、蒸発する際に気化熱を奪い、体温を下げてくれるのです。
②交感神経優位のサイン:緊張したり興奮したりして交感神経が活性化されるときに汗をかきます。
したがって、脳の体温モニター機能や、自律神経のバランスが崩れると異常な汗をかくようになります。この異常をきたす原因として考えられるのが次の病気です。
汗が必要以上に出る主な病気
○更年期障害の症状のひとつ:
かっと汗をかいたと思ったらすぐにひいてしまうことがあります。これは、更年期になって卵巣機能が衰えてくると発汗を抑制するエストロゲンというホルモンの分泌が低下するために表れます。○甲状腺機能亢進症(バセドウ病):
これは、のどの甲状腺が腫れて交感神経を活性化させる甲状腺ホルモンが必要以上に産生されるという、女性に多い病気です。常に交感神経が活性化状態にあるので、体温上昇、汗をかく、手が震える、目を見開く、動悸、血圧上昇といった症状が出ます。○悪性リンパ腫:
これはリンパ節の癌の一種です。体内で菌など異物を叩く役割を持つリンパ節のがんで、全身に広がる病気です。この症状の最初に、毎晩シャツを数回変えないといけないくらいの寝汗をかきます。また体重の減少、発熱なども典型的な症状です。○褐色細胞腫:
副腎腫瘍の一種である褐色細胞腫になると、アドレナリンというホルモンが大量に分泌され、この代謝を高めるために多汗になることもあります。○糖尿病:
糖尿病の合併症の一つである糖尿病性神経障害が原因です。糖尿病性神経障害が起こると、発汗調整を行っている自律神経が障害されるので、異常に汗をかくのです。しかし、逆に汗がほとんど出なくなるなどの発汗異常もあるので注意が必要です。
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汗腺の再吸収を促進させ、いい汗にする5つの方法
(1)冷房をなるべく使わず、冷房を使うときでも外気との温度差を5度以下にする。(2)ウォーキングなど適度な運動を行う。
(3)生姜(しょうが)や葛(くず)など体を温める食品を積極的に摂る。
(4)シャワーではなく、ぬるめのお湯にゆったりと浸かって体を温める。
(5)毛細血管の血液・血流機能を改善する。
康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、汗腺に寄り添う皮膚の毛細血管の機能改善を促進させます。つまり、働いていない汗腺の再吸収機能を向上させ、能動汗腺の増加に影響していい汗のかき方に導くのです。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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