「霊芝」から抗インフルエンザ成分を発見!
九州大学は8月27日、同大大学院農学研究院の清水邦義准教授(天然物化学)らの研究グループが、近畿大学産業理工学部の大貫宏一郎准教授らと共同で、古くから和漢薬・民間薬に用いられ、数々の薬効が伝承されているマンネンタケ科のキノコである霊芝(Ganoderma lucidum)から抗インフルエンザ薬のリード化合物(感染を抑制する働き)を発見したと発表しました。26日付の英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」電子版で公開されています。霊芝には薬理活性成分が豊富に含まれており、主要な薬理活性成分であるラノスタン型トリテルペノイド類には、抗がん活性、免疫調節活性、降圧活性、前立腺肥大改善活性、抗糖尿病活性、抗ウイルス活性など多くの薬効を有することが報告されています。具体的には、霊芝から単離されたガノデリオールFやガノデリン酸Bなどのトリテルペノイド類が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)が持つタンパク質分解酵素の阻害によりHIV-1に対する抗ウイルス効果を示すことなどがわかっています。しかし、霊芝の薬理活性成分のインフルエンザウイルスに対する効果に関してはこれまで研究が行われていませんでした。
研究グループは、霊芝に含まれる31種類の化合物(トリテルペノイド類)を取出し、インフルエンザウイルスが体内で増殖するのに必要な酵素「ノイラミニダーゼ(NA)」に投入し、そのNA阻害活性を比較検討。分析した結果、ガノデリン酸T-Qおよびガノデリン酸TRが、H1N1およびH5N1のNAに対する阻害剤であることを見出しました。特に、ガノデリン酸T-Qは、強毒性鳥インフルエンザとして知られるH5N1のNAに対しては、オセルタミビル(商品名:タミフル)よりも1.5倍高い阻害効果があることがわかりました(オセルタミビル IC50=1.85μM、ガノデリン酸T-Q IC50=1.2μM)。また、トリテルペノイド類のNA阻害活性には、NAの292位のアミノ酸残基であるアルギニンや119位のグルタミン酸との相互作用が関与していたとしています。清水准教授は「インフルエンザは常に進化しており、タミフルが効かないウイルスもある。霊芝のエキスを飲むだけで感染が予防できるような商品開発につなげたい」と話しています。
霊芝には、これまでに100種類以上のトリテルペノイド類が見出されていますが、未だ検討されていない霊芝トリテルペノイド類の調査やその構造修飾を行うことにより、より安全で効果的なトリテルペノイド類の探索も継続して行っていくとしています。
■霊芝の総合力と抗インフル作用
康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」の特長は、その特異成分(その物質だけが持つ成分)にあります。霊芝の特異成分「ガノデリン酸」はトリテルペノイド系化合物で、苦みが強く、がん細胞の増殖抑制効果など、様々な有効成分としての薬理活性が報告されています。なお、厚労省の霊芝の生薬基準(クロマトグラムパターン)は康復医学学会開発の霊芝で作られています(右グラフ)。つまり、他とは菌の品種から全く違うのです。
霊芝の総合力
あらゆる病気を治癒に導くのは血液です。症状の改善や治癒に必要な酸素や栄養素を血流によって全身に運び自己治癒力を高めます。血流が悪ければ、どんなに効果の高いクスリも患部には届きにくく、結果としてどんどん強い薬の投与に進んでしまいます。逆に微小循環の毛細血管血流が良ければ少量の薬でも効果は高くなるのです。血流改善を促進する霊芝は、まさに健康の基盤を構築すべき生薬ということができるのです。
(霊芝の効能についての詳細は、康復医学学会ホームページをご覧ください⇒http://www.koufukuigaku.org/kenkyu_reishikounou.html)
早くから着目していた抗ウイルス作用
今回、九州大などの研究により抗インフル成分が発見されましたが、当学会では早くから霊芝の抗ウイルス作用の可能性に着目し、メーカーと協力して2つの商品化を実現しています。すでに治癒効果の実証例を確認しています。○霊芝エキスとセンダン葉エキスのダブルパワーによる飴
インフルエンザウイルスは、のどの粘膜から感染します。体の血中抗体はIgG(免疫グロブリンG)なのに対して、のどの粘膜はIgA(免疫グロブリンA)です。つまり、血中免疫度(IgG)を高めても、粘膜抗体IgAには効果はほとんどありません。のど粘膜でのウイルス不活化が最も大切です。『レイシセンダン葉のど飴』(販売元:和漢生薬研究所)は、霊芝とセンダン葉の抗ウイルス作用によって、のど粘膜でのウイルスの不活化に成功、第三者機関による検査データでも確認されています。また、この飴は、世界で初めて「インフルエンザ予防・治療用の経口投与組成物」として特許を取得しています(特許第5578646号)。
さらに、他のウイルス性疾患(ヘルペス、帯状疱疹)にも有効であることがわかりました。しかも、副作用は全くありません。飴という商品形態をとったため簡便に使用でき、日常生活の中で予防できます。
○ウイルス性疾患の予防と治癒効果のサプリメント
インフルに限定してのど飴を開発した一方で、ウイルス性疾患全般に効果を期待して開発された商品が、『ルチンG』(発売元:和漢生薬研究所)です。霊芝エキスに加え、毛細血管や血管壁の調節作用に影響を与えるといわれているルチンを配合し、血管や粘膜の働きを改善してウイルスの不活化を促します。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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