2011年11月9日水曜日

サルコペニア⑦


日本食は世界遺産? 
       農水省が登録目指す!

小笠原諸島――ここがユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されたのは記憶に新しいところです。
その世界遺産には「無形文化遺産」というのもあります。形にならない社会的習慣や儀式、祭礼行事などが対象とされる世界遺産で、ユネスコが審査・登録を行います。農林水産省の検討会は、“日本の食文化”をこの無形文化遺産に登録することを目標に、課題などを盛り込んだ最終報告書をユネスコに申請しようとしています。

日本食文化を特徴づける要素としては、

(1)年中行事や人生儀礼などと結合
(2)国土に根ざした多様な食材を新鮮なまま使用
(3)米飯を中心とした栄養バランスに優れた食事
(4)だし汁のうま味やさまざまな発酵食品を活用

以上の4点を提示し、「WASHOKU(和食)」を日本食文化を代表する言葉として、積極的に用いるよう提言したそうです。
検討会の座長を務めた静岡文化芸術大学の熊倉功夫学長は、「食文化の多様化によって日本食文化は危機的な状況にあり、世界遺産への登録をきっかけに、もう一度、日本食の文化のよさを再認識してほしい」と話していました。

日本食の特徴は、だし汁のうま味や、日本酒や漬け物をはじめとする多様な発酵食品の活用にあります。中でもだし汁のうま味は、日本人自らが発見したものです。最初に発見されたうま味物質はグルタミン酸で、東京帝国大学(現在の東京大学)教授だった池田菊苗によって、1908年にだし昆布の中から発見されました。1913年に、小玉新太郎が鰹節から抽出したイノシン酸もうま味成分であることを確認し、さらにその後、椎茸中からグアニル酸が抽出され新たなうま味成分であることが発見されたのです。しかし、このうま味成分が世界的に認められたのは2000年、舌の味蕾にある感覚細胞にグルタミン酸受容体(mGluR4)が発見されたことからでした。“うま味”を表現する言葉は世界の主要言語の語彙にはなく、結果として“umami”が使われるようになったという経緯があります。

世界無形文化遺産の「食文化」では、これまでフランス料理のほか、メキシコ料理、地中海料理などが登録されています。世界的にも和食は知名度もあり、だしに使われる定番素材、昆布椎茸は、さまざまな食効があることがわかっています。つまり、和食が世界無形文化遺産に登録されれば、それはそのまま“健康文化遺産”にもなるということ、がんばって欲しいものです。


サルコペニア⑦
■ 三大だし素材の健康効果

素材1:(まぐろ)
鮪や鰹のうま味の主成分・イノシン酸は、細胞生成に不可欠な肝臓でつくられる物質です。20歳くらいから生成量がダウンします。イノシン酸が不足するとDNAの活性が弱くなり、老化が進んでしまいます。イノシン酸を取り入れることで、新陳代謝が促進され、細胞が活性化、老化の進行を防止します。意外と知られていませんが、イノシン酸は鰹より鮪の方が多く含有しています。

素材2:椎茸(しいたけ)
椎茸は低カロリー食品です。その上、たんぱく質、ビタミンBやD、ミネラル、食物繊維を豊富に含みます。そして、血圧・コレステロール調整作用のある「エリタデニン」は、椎茸特有の成分であり、血中コレステロールを排泄する役目をしますので、動脈硬化、脳溢血、狭心症などの予防に期待がもてます。また、他のキノコ類にはない「レンチナン」を豊富に含み、免疫力に関しての効果が期侍されています。

素材3:昆布(こんぶ)
昆布は低カロリーでミネラルが豊富です。海藻に含まれる成分である「アルギン酸」は、血圧を上げる原因となるナトリウムを排泄することにより、血圧を下げる働きをもっています。そして、昆布に含まれるヨウ素が原料となって作られる甲状腺ホルモンは、タンパク質や脂質、糖質の代謝をよくし、余分な体脂肪を燃焼させる働きもあります。また、皮膚や髪、爪を健康に保つよう働いてくれます。

うま味だしで摂るたんぱく質
たんぱく質を日常的に補うには、三大素材を用いた「だし」が効率的です。だしは「うま味」が凝縮していて美味しいだけでなく、満足感を得られ、もちろん低カロリーです。さらに、だしをうまく取り入れれば、料理で使う油や砂糖、塩分などを減らすこともできます。

和漢研の三大素材混合だし『薬膳の素』は、アミノ酸スコア100で吸収力が高いコラーゲンペプチドを使用した、美味しさと健康に理想的な「うま味だし」です。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

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