65歳を超えてたんぱく質の摂取量が多いと死亡率が低下する
年を重ねたら肉や魚を積極的に食べると良いといわれていますが、研究した結果としても関係が証明されています。そのひとつがイタリアからの報告です。50歳から65歳まではたんぱく質は摂り過ぎない方が良いが、65歳を超えてからは、たんぱく質を多く摂ると死亡率が下がるという結果です。
米国、イタリアを含む研究グループが、たんぱく質摂取と年齢別の死亡率の関係について、ホルモン関連の国際誌「セル・メタボリズム」の2014年3月号で報告したものです。
研究グループは、50~65歳でたんぱく質を食べる量が多い人は死亡率が75%上昇し、18年間の経過観察中にがんによる死亡リスクが4倍高くなったと報告しました。
たんぱく質を摂る量が多いと、「成長ホルモン受容体」「インスリン様成長因子1」という2つの要因により乳がんとメラノーマの発症率・悪化が確認されています。
反対に高齢者では逆の結果となります。65歳以上では、たんぱく質の摂取量が多いほうががんによる死亡率、あらゆる原因の死亡率の両方が低い結果となりました。
この年齢の人はたんぱく質を食べる量が少なくなると、有害な影響を及ぼすことも分かりました。 「成長ホルモン受容体」「インスリン様成長因子1」の2つのホルモン関連の要因はたんぱく質の影響を受けやすいとされ、不足気味になると年齢に関係する病気が少なくなると見られます。
東北女子大の加藤秀夫教授(時間栄養学)は言います。
「高齢者の栄養状態の指標とされているアルブミンやヘモグロビンは、いずれもたんぱく質の一種です。たんぱく質は、血液や筋肉など、体のいろいろな組織をつくる材料になり、不足すると、脳出血、肺炎、骨折など、さまざまな病気を引き起こします。 とりわけアルブミンが減ってしまうと、体にとっては緊急事態です。水分を血管に取り込む力が弱くなるので、むくんだり、腹部に水がたまりやすくなります。アルブミンはホルモンを体中に運んだり、筋肉のエネルギー源である脂肪酸を運搬する役割もあるので、体を元気にする力が低下してしまいます」
中年期ではたんぱく質を摂る量を減らして、高齢になったら増やすことが健康の維持、長寿につながるということです。ただし、肉や魚などでたんぱく質を摂取すると、同時に余分な脂質も摂取してしまう場合も多いので、良質なたんぱく質を摂取するには工夫が必要です。
■対策:高齢者のたんぱく質不足
高齢者の場合、食事を作るのが面倒になる、よく噛めない、食欲が落ちるなどの要因で栄養不足になりがちです。要介護状態を予防し健康寿命を延ばすためにも高齢者のたんぱく質不足は、しっかりチェックすることが大切です。アミノ酸の摂取による筋肉合成に年齢関係なし
たんぱく質がなければ筋肉は合成できないのですが、そのたんぱく質も、筋肉の合成に必要な材料となるアミノ酸が揃っていなければ意味がありません。アミノ酸の投与に対する高齢者の骨格筋たんぱく質代謝の反応は、若齢者と差はなく、アミノ酸の経口摂取による高齢者の骨格筋たんぱく質合成は、若齢者と同程度に増加することがわかっています。筋肉の低下は体力・代謝の低下につながる
筋肉の中には多くのミトコンドリアが存在します。筋肉量の減少は、ミトコンドリアの減少からエネルギー不足につながり体力が低下します。筋肉の役割は身体を動かすだけではなく、体液の循環や体温の維持が挙げられます。特に基礎代謝量は筋肉量と関係が深いため、筋肉量が減ると基礎代謝の低下につながります。低栄養の指針:アルブミン
アルブミンは、身体の中の総たんぱくの50~70%を占めており、水分の調整や血液中の様々な物質の運搬をする働きがあります。アルブミンは、たんぱく質を材料として肝臓で作られるため、たんぱく質が不足すると低値となるので身体の栄養状態の指標として用いられます。数値が低いと栄養不良のほかネフローゼ症候群、たんぱく漏出性胃腸症、重症肝障害、感染症、甲状腺機能亢進症などが疑われます。
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いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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