心臓病の死亡リスク、緑茶・コーヒーで1~4割減
日本人の成人約9万人の平均19年間の追跡調査で、緑茶やコーヒーを毎日よく飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて心臓や脳血管の病気で死亡する危険性が1~4割程度低かったとの研究結果を、国立がん研究センターと東京大のチームが5月7日に発表しています。含有する成分の血圧調整などの効果が影響している可能性があるということです。
対象は10都府県に住む40~69歳の男女計約9万人。1990年以降の調査期間中に1万2874人が死亡し、死因と生活習慣との関連を調べました。
その結果、緑茶を「1日5杯以上飲む」と答えた男性が期間中に亡くなる危険性は、1日1杯未満の男性より13%下がっています。
死因別では、▽心疾患で13% ▽脳血管疾患で24% ▽呼吸器疾患で45%、低くなりました。女性も心疾患で37%、脳血管疾患と呼吸器疾患で各13%下がり、全体の死亡リスクは17%低くなっています。
コーヒーを「1日3~4杯飲む」と答えた人の死亡の危険性も、ほとんど飲まない人より24%低くなりました。死因別では、▽心疾患で36% ▽脳血管疾患で43% ▽呼吸器疾患で40%、低かったとのこと。
研究チームの東京大・井上真奈美特任教授(がん疫学)によると、緑茶に含まれる「カテキン」やコーヒーに含まれる「クロロゲン酸」には血圧調整の効果、「カフェイン」には血管保護や気管支拡張などの効果があるということです。
ほかにも、コーヒーを飲むと肝がん、膵がん、女性の大腸がんと子宮体がんのリスクが低下するとの研究報告があります。
ただ、井上教授は、「緑茶やコーヒーをよく飲めば万全というわけではなく、喫煙や飲酒、ストレスなどの生活習慣の改善も重要だ」と指摘しています。
■緑茶とコーヒーの健康成分
日本では昔から「緑茶は健康に良い」と言われており、実際に多くの研究データがあります。しかし、コーヒーはこれまで健康面では悪者のイメージが強い嗜好品でした。緑茶の「カテキン」
カテキン(catechin)には実に多様な生理活性作用があり、ガン細胞のアポトーシス(自殺)への誘導(抗がん作用)もその一つです。ほかに、血圧上昇抑制作用、血中コレステロール調節作用、血糖値調節作用、抗酸化作用、老化抑制作用、抗突然変異、抗菌、抗う蝕、抗アレルギー作用などが確認されています。
さらに、緑茶粉末を摂ると腎臓の炎症が軽減されるという研究結果もあります。
コーヒーの「クロロゲン酸」「ピリジニウム」
クロロゲン酸はまた、ミトコンドリアに働き脂肪の取込みを促すため、脂質が効率よく燃焼し体脂肪を低減させます。抗がん作用、心血管保護作用、肝臓保護作用なども報告されています。
コーヒーには、ほかに抗血栓作用がある「ピリジニウム」も含まれています。
「カフェイン」の効果
カフェイン(caffeine)の主な作用としては覚醒作用・利尿作用などが有名ですが、そのほかに、偏頭痛緩和の作用(脳血管収縮作用)や脂肪分解を促進させる酵素(リパーゼ)を活性化させる効果もあります。"副作用"にも気をつけましょう
【報告されている主な副作用】
●緑茶カテキン⇒肝臓障害(カナダ・スペイン・フランス)●クロロゲン酸の大量摂取⇒便秘を誘発
●カフェイン⇒交感神経興奮様作用、免疫力の低下、睡眠障害、胃粘膜炎症 ‥‥など。
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どんなに健康に良いといわれるものでも、過剰摂取には注意が必要です。特にコーヒーは、1日何杯も飲んで健康に良い人と病気に近づく人の2通りがあるという報告もあります。自分がどちらなのか気になる方は1~2万円のDNA鑑定でわかるそうですから、受けてみてください。
近年、「霊芝コーヒー」なるものが商品化されて話題になっています。しかしそのほとんどが粉砕霊芝を加えているもので、お湯で出るのは繊維素がほとんどです。コーヒー効果と霊芝の薬効成分で“健康飲料”を謳っていますが、霊芝の有効成分エキスの抽出はそれほど簡単ではありません。康復医学学会が研究している「HM-3000(特系霊芝)」は独自の方法でエキス抽出していますが、それでも有効成分は霊芝100gから5g(5%)以下しか抽出できないのです。
残念ながら霊芝コーヒーは霊芝の効果を期待するよりも嗜好品として楽しむのがいいようです。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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