2015年6月17日水曜日

体型と認知症リスク

中高年期に痩せている人は認知症になりやすい!?

英・ロンドン大学のスチュアート・ポコック教授らは,中高年のBMI(肥満度)と認知症リスクとの関連を検討する過去最大規模の研究の結果、中高年期に痩せている人(BMI 20未満)はBMIが正常範囲の人と比べて認知症発症リスクが30%以上高く、逆に中高年期に肥満の人(BMI 30超)は認知症発症リスクが30%以上低いことが示されたと、医学誌「Lancet Diabetes Endocrinol(2015年4月10日オンライン版)」で報告しました。
 今回の知見は、中年期の肥満は高齢期の認知症リスクを高めるとした過去の研究と相反するものとなりました。

 認知症患者の数は世界的に急増しており、2010年には3,000万人でしたが、2050年には1億600万人になると予想されています。同様に肥満者の数も世界的に増えており、BMIと認知症の関連の解明は公衆衛生上の優先課題となっています。
 今回の研究では、英国の臨床診療研究データリンク(CPRD)から40歳以上でBMI測定記録のある者のデータを後ろ向きに抽出し、その後の認知症発症について調べた。CPRDは、英国の一般医の患者500万例以上を含む診療データベースで、20年以上のデータを集積しており、英国人口の約9%を反映しています。解析対象となったのは195万8,191人で、年齢とBMIはそれぞれ中央値で55歳(IQR 45~66)と26.4(同23.5~30.0)。中央値で9.1年(同6.3~12.6)の追跡期間中に4万5,507人(1,000人年当たり2.4例)が認知症を発症しました。
 中高年期に痩せている人は健康な体重の人と比べ認知症と診断される率が34%(95%CI 29~38)高かったということです。こうしたリスク上昇は、BMI測定から15年以上経過後も維持されました。

 中高年期のBMIの上昇に伴い、認知症リスクは低下し、極度に肥満の人(BMI 40超)では、BMIが正常範囲の人と比べ認知症の発症率が29%(95%CI 22~36)低いという結果でした。認知症リスクは、BMIの正常上限である25までは、BMI上昇に伴い着実に低下し、25を超えてから低下率は緩慢になったもののBMI 35以上となるまで低下を続けています(右図)。

■肥満と認知症リスクとの関係

これまでの研究では、30歳代で肥満と診断された人は、年齢が上がるにつれて認知症の発症リスクが上昇するという分析結果が大半でした。ところが今回お伝えした研究では全く正反対の結果を報告しています。

複雑な背景、原因解明のさらなる研究必要

今回、BMIと認知症リスクを解析したポコック教授は、
「BMI高値が認知症リスク低下と関連する理由は明らかではなく、原因解明のためのさらなる研究が必要である。中高年期の体重増加が認知症に対して保護的に働くとしても、こうした逆相関の理由は現在のところ明らかではない。食事と運動、脆弱性、遺伝的因子、体重変化に関連するさまざまな問題が関与している可能性がある」
と述べています。
 また、米国SUNY Downstate Medical Centerのデボラ・ガスタフソン教授は同誌の論評で、
「BMIと認知症に関してこれまでに発表された文献は一貫しておらず、中年期のBMI高値と認知症の正相関を示したものもあればそうでないものもある。高齢者疾患の疫学研究では、様々な因子を考慮する必要があるが、BMIと高齢者の認知症との関連についても同様である。今回の知見は、認知症の危険因子と保護因子を同定することの複雑さを気付かせてくれたはずである」
と述べています。

身体に良いことは脳にとっても良い!

もし今回の研究が正しいとしても、認知症にならないために肥満になるという人はいないと思います。しかし、若いうちから生活習慣を見直すことは必要です。認知症の予防には“まだ早すぎる”ということはありません。認知症の発症と生活習慣には密接な関連があります
 高血圧、糖尿病、心疾患など脳血管障害の危険因子があると若い世代でも「脳血管性認知症」は発症しやすく、これらの危険因子は肥満が関係してきます。

【対策】脳の健康を維持する生活スタイルを!

● タバコを吸わない(煙に近づかない)
● 血液を全身に流すことを意識する(血流・血管・血圧)
● 運動を習慣的に行う
● バランスの良い食事(過食・偏食をしない)
 これらを意識した生活スタイルが、脳の健康を維持するのに効果的です。

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 医学会において正反対の研究結果はよくあることです。その中で確信を持って言えるポイントは、「身体に良くないものは、脳にも良くない」ということ。痩せ過ぎ、太り過ぎは栄養素の摂取量とエネルギー産生・代謝のアンバランスが原因です。

 「HM-3000(特系霊芝)」は必要な栄養素を各臓器や器官に供給する微小循環血流を総合的に改善し、エネルギー産生に必要な酸素の供給に影響を与えます。また、それが脳血管性認知症やアルツハイマー病の発症も抑えると考えられています。
 さらに、リラックスハーブといわれる「ラフマ」にはセロトニン産生の促進作用が認められています。うつ症状の抑制に影響し、仮性認知症対策として有効になります。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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