関節リウマチ発症年齢のピークが高齢化!?
関節リウマチ(RA)を発症しやすい年齢は、一般に30~50歳と捉えられています。しかし近年、RA診療現場において、高齢の発症患者が増えたとの声を聞く機会が多くなっているそうです。そこで、東京医科大学病院リウマチ膠原病内科の研究者らは、国立病院機構相模原病院(リウマチ性疾患研究部)を中心に構築されている日本の大規模RA患者診療データベースNinJaの03~13年度の登録症例において、RA発症が高齢化しているか否かを検討。RA発症のピークが60歳代にシフトしていることを、日本リウマチ学会総会・学術集会で報告しました。
対象は03年度、08年度、13年度に早期RA(発症2年以内)としてNinJaに登録された患者(02~03年度発症患者536例、07~08年発症患者812例、12~13年発症患者1865例)。各年度における日本の年齢別人口を総務省のデータベースから算出して比較検討を行いました。
その結果、RA患者の発症年齢の平均値は03年度55.7歳、08年度57.0歳、13年度59.9歳と有意に上昇していました。また、03年におけるRA発症のピークは50歳代でしたが、13年度では60歳代にシフトしていました(下図)。03年度の発症年齢の分布において、50歳代での発症は30歳代や40歳代での発症の2倍以上でした。
総務省の人口動態データベースから03年の50歳代の人口には第一次ベビーブーム世代が含まれており、50歳未満の世代に比べて世代人口数は多いものの、50歳代におけるRA発症頻度はその人口比とは不釣り合いに高頻度でした。
また、03~13年の間に日本の人口構成は高齢化していますが、80歳以上のRA発症率は人口増加率に比べて顕著に増加していました。
なお、高齢発症RAは男性が多いとの報告がありますが、今回の研究者らの検討では、高齢発症RAにおける女性の比率は75%と高く、この10年間で有意な変化は見られなかったということです。
■関節リウマチ(RA)とその対策
研究者らは、RA発症年齢が有意に上昇している詳しい要因は不明としながらも、RA発症の環境要因として喫煙や歯周病との関連性を挙げています。団塊世代の男性喫煙率が高いことや、団塊世代では「8020運動(80歳になっても20本以上の歯を保とう)」の達成は難しいとされており、歯科衛生状態が以降の世代よりも不十分な可能性があることなどが、RA発症リスクに関与している可能性があると考察しています。
また、この10年の保険制度の変遷や健康意識の高揚、RA啓発活動などにより、RA患者の受療行動パターンの変化の影響も考えられるとしています。
関節リウマチは免疫系の病気
RAは、免疫の異常により、主に手足の関節が腫れたり痛んだりする病気です。進行すると、骨や軟骨が壊れて関節が動かせなくなり、日常生活が大きく制限されます。また、炎症は関節だけでなく、目や肺などの全身に拡がることもあります。RAのかかり始めには、熱っぽい、からだがだるい、食欲がないなどの症状が続いたり、朝方に関節の周囲がこわばったりすることがあります。その後、小さな関節が腫れ、やがて手首やひじ、肩、足首やひざ、股関節など全身の関節に拡がっていきます。RAは女性の患者が多く、男性の3~4倍発症します。
治療は、薬物療法、手術療法、リハビリテーション
以前のRA治療は、薬で痛みを抑えたり、悪くなった関節部位を手術で取り除くくらいしか手立てがありませんでした。しかし現在では、炎症や痛みを抑え病気の進行を食い止めて関節の破壊を防ぐための薬物療法を中心に、必要に応じて手術やリハビリテーションなどを組み合わせて行うのが一般的です。
その他、血液中の活性化した白血球を体外に取り出し、浄化された血液を戻して炎症を鎮める「白血球除去療法」がありますが、高価であり、病気の改善にかかわるデータもまだ十分にそろっていません。
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また、免疫系全体を抑えるステロイド系の薬、免疫抑制剤、その他消炎鎮痛剤などが一般的な病院での処方薬ですが、どれも非常に強力で、一時的に楽になっても強い副作用が出て、身体はぼろぼろになってしまいます。霊芝との併用で、この副作用の大幅軽減も期待できますので、薬の有効性を高めることにもつながります。
※霊芝の免疫系に対する影響に関しての詳細は、『HM真菌エビデンス』(発行:微小循環研究所/税抜1,000円)をご覧ください。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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