2015年7月15日水曜日

脂肪肝の対策

暴飲暴食を続ければ〝脂肪肝〟に

肝臓には、消化吸収された糖質や脂肪を蓄積し、必要に応じて全身へ送り出す役割があります。また、必要に応じてアミノ酸からタンパク質を合成したり、アミノ酸や脂肪から糖質を作り出したりします。
 食事をして腸に達した食べ物から、糖質、脂質、たんぱく質とアミノ酸が吸収されます。吸収に要する時間は1食につき4~5時間です。その間、吸収された栄養素は次々と肝臓に運び込まれます。貯蔵、加工、配送と、肝臓は大車輪の活躍となります。

 肝臓の働きは栄養素の吸収だけではありません。空腹時に栄養素の吸収がなくなると、全身のあらゆるところで栄養素不足が起こる恐れがあります。そこで、肝臓は貯蔵していた栄養素を血流に乗せて全身に分配します。不足があれば、栄養素を合成します。空腹のときも肝臓は働き続けるのです。
 こうして肝臓は私たちが眠っているときにも忙しく働いているのです。

 食事の量が多くなると、肝臓にかかる負担が飛躍的に大きくなることは、容易に想像できます。とりわけ糖質の吸収量が多くなると、肝臓は余った糖質を脂肪に変えて脂肪組織で貯蔵するように調整します。同時に吸収された脂肪も脂肪組織で直接貯蔵されます。こうして、脂肪組織は大きくなり、肥満となります。
 過食が進み、余った糖質は肝臓で脂肪に変える一方で、脂肪組織に脂肪がたくさん溜まると、肝臓から脂肪を送り込みにくくなります。行き場を失った脂肪は、肝臓の細胞の中に溜まり始めます。脂肪が溜まった肝臓は、それまでの赤い色から、白っぽい色に変わってきます。この状態を脂肪肝といい、肝臓がオーバーワークに陥っていることを示す変化です。

 脂肪肝は過食以外でも起こります。代表的なのは飲酒です。飲酒の際に食べ過ぎるためと勘違いされやすいのですが、飲酒を続けていると肥満になっていなくても脂肪肝になってしまうのです。アルコールを代謝すると生じるアセトアルデヒドが肝細胞を傷つけて、そのために脂肪が蓄積すると考えられています。ですから、暴飲暴食が続ければ、間違いなく脂肪肝になります。
 脂肪肝自体は痛くもかゆくもありませんが、放っておくと、肝細胞が脂肪の存在によって破壊され、肝炎や肝硬変につながります。

 健診で脂肪肝を指摘されたら、早急な対処が必要です。まずは、食事の節制と禁酒、そして運動です。

■脂肪肝の原因とその対策

脂肪肝は、全肝細胞の30%以上が脂肪化している状態をいいます。肥満と診断された人の20~30%に脂肪肝がみられます。肝臓は沈黙の臓器と称されるように、脂肪肝もほとんど自覚症状がありません。生活習慣病のひとつで、食生活の欧米化に伴い増加しています。
 脂肪肝 ⇒ 脂肪性肝炎 ⇒ 肝硬変 ⇒ 肝がん へと進行することがあります。

【原因1】 アルコールの飲みすぎ

アルコールが原因の脂肪肝を「アルコール性脂肪肝」といいます。
 毎日3合以上の日本酒(ビールなら大ビン3本以上、ウイスキ一ならダブル3~4杯以上)を飲む人の多くに脂肪肝が認められます。元来体内に入ったアルコールのほとんどは肝臓で解毒され、体の外へ排出されていますが、この解毒の過程で、また肝臓の働きに異常が生じることにより、肝臓中に脂肪が増えてたまっていきます。

【原因2】 肥満、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)など

アルコールが原因でない脂肪肝を「非アルコール性脂肪肝」といいます。
 肥満や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの人は、インスリンの働きがにぶくなっています。インスリンの働きがにぶいと、肝臓に脂肪がたまりやすくなるため、脂肪肝になりやすいのです。
 近年、糖尿病では肝硬変で死亡する率が高いことが分かり、これまで深刻に考えられていなかった脂肪肝が、あなどれない病気であると認識されました。ただ日本人における軽度の脂肪肝は、肥満体型ではない人にもみられます。運動不足とファーストフードなどによる不規則な食事で、たった2~3キログラム体重が増えただけで肝臓へ脂肪がたまる可能性もあります。
 日本では100万人近くがすでに「非アルコール性脂肪性肝炎」になっていると言われており、飽食の時代の肝臓病として懸念されています。

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対策】 軽い脂肪肝なら、生活習慣の改善で脱却も可能

アルコール性脂肪肝は何よリ"禁酒"が一番

肝臓の腫れが禁酒でみるみるうちに縮みます。これは肝臓内に溜まっていた脂肪や水分が血液中に放出されるからです。肝硬変など重篤な症状に進行する前に禁酒を心がけ、心身の過労や睡眠不足を避けましょう。

バランスのよい食事と適度な運動を

生活習慣を改めることで、原因となる肥満や糖尿病を改善しましょう。カロリー制限や運動による減量が効果的です。自覚症状がなくても、手遅れにならないうちにきちんと医師の治療を受けることが大切です。生活習慣改善の効果も確認してもらいましょう。


 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」には、肝臓への保護作用に影響するデータがあります。
(→http://www.koufukuigaku.org/kenkyu_reishikounou_08sonota.htm)


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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