2011年12月4日日曜日

インフルエンザと免疫の本説(ホント)


インフルエンザの関心は高いが・・・

9月9日号の本説伝でお伝えしていた、米国で2人の子どもの新種の豚インフルエンザ感染(間接的に豚に接触していた)記事は、当時感染の拡大は確認されていませんが、医療機関に注意を呼び掛けていました。そして、米疾病対策センター(CDC)は11月25日までに、米アイオワ州の子ども3人が新種の豚インフルエンザウイルスに感染したと発表しました。しかも、3人は豚との接触歴がなく、限定的に人から人への感染が広がったとみられるとのこと。米国では7月以降、同ウイルスへの感染がこのほか7人報告されていますが、豚との接点がないのは今回が初めてだそうです。

このウイルスは、2009年に新型インフルエンザとして世界的に大流行したH1N1型のウイルス遺伝子の一部を保有しているのが特徴だそうです。インフルエンザに詳しい東北大学の押谷仁教授は「今回の豚インフルエンザのケースでは、範囲が限定的とはいえ、状況からヒトからヒトへの感染があったことはほぼ間違いなく、このウイルスの特徴を詳しく調べてどの程度ヒトの間で感染しやすくなっているのかを見極める必要がある。今後さらにヒトに感染しやすくなる変異を起こすことも考えられるので、国内でもウイルスの監視を強めるべきだ」と指摘しています。

流行期をむかえるインフルエンザに関して、日本国内でインフルエンザにかかった子供を持つ母親の8割以上が、インフルエンザは「重症化、死に至る可能性がある病気」であると認識しているそうです(健康日本21推進フォーラム)。また、94.4%の人が今年の冬もインフルエンザが流行すると考え、「昨シーズンも今度の冬も、関心は高い」と答えた人が72.2%でした。そして、「新型インフルエンザ」と「季節性インフルエンザ」についての意識を比較すると、「新型の方が怖いと思う」と答えた人が24.6%、「どちらもあまり怖いとは思わない」が6.5%で、約3人に1人(31.1%)が季節性インフルエンザを軽視していることがわかりました。重症化すれば死亡のリスクを伴うのは季節性インフルエンザも同様であることを指摘し、「3割強の母親が季節性インフルエンザを軽視していることは、いざかかった時の対処に不安を感じる」(健康日本21推進フォーラム理事)と話しています。


シーズン2011:ウイルス対策
■粘膜免疫と免疫グロブリンA

粘膜は常時ウイルスや微生物にさらされており、これらから粘膜面を防御する局所免疫機構が存在します。これを粘膜免疫防御系と呼び、代表的なものとして気道免疫防御系、鼻腔免疫防御系、消化管免疫防御系が知られています。

粘膜免疫の主役、免疫グロブリンA(IgA)
抗体は主に血液中や体液中に存在し、体内に侵入してきた細菌・ウイルスなどの微生物や、微生物に感染した細胞を抗原として認識して結合します。物質としては免疫グロブリンと呼ばれます。
IgAは、のどの表面、気管支の内側の壁、腸の内側、などの粘膜表面に存在し、侵入してきた病原菌やウイルスなどの抗原と結合して、その侵入を食い止めるはたらきがあり、粘膜免疫では主役的な役割を果たします。




IgA産生細胞は粘膜下特有
上気道粘膜面は無菌ではなく、様々な細菌やウイルスなどの病原微生物が絶え間なく侵入を繰り返しています。生体はその侵入を阻止すべく、これらの病原微生物を排除、もしくは常在菌としてこれらと共存するシステムを有しており、これが分泌型IgAによる生体防御反応です。分泌型IgAは粘膜上に分泌されている状態で血中にはあまり廻りません
血中や組織液に存在する免疫グロブリンの75%を占めているのは免疫グロブリンG(IgG)です。しかし、インフルエンザウイルス感染により誘導される免疫は主に気道粘膜の分泌型IgAなのです。

霊芝で粘膜を刺激する
数々の「~免疫療法」などといわれるのは、血中や組織液に存在するIgGのことです。細菌やウイルスなどの侵入を阻止すべくIgAを産生する細胞は、粘膜の下の組織(IgGも産生できる)にしか存在しません。そして、粘膜免疫は粘膜の上から刺激することでIgAの分泌を促します。 霊芝のサプリメントを舐めれば、霊芝特有の苦味成分が上気道の粘膜を刺激して粘膜免疫に期待が持てるのです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

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