ストレスやうつが老化を加速する?
「うつ病」あるいはその他の精神疾患は、心の病であるのと同様、体の病であるとする研究報告が増えています。精神的ストレスやうつ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を長い間抱えている人は、年配者に多い病気を、若いうちからより重篤に患う傾向にあります。たとえば脳梗塞、痴呆、心臓疾患、糖尿病などです。「老化の加速」として知られるこの現象は、ストレスやうつ病を単に精神的な状態としてではなく、体全体の病気としてとらえ直そうという動きがあります。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の精神医学教授・オーウェン・ウォルコウィッツ氏は「知識を深めるにつれて、私たちはうつ病を『精神疾患』や、まして『脳の病気』と考えることは少なくなり、むしろ全身的な病気と考えるようなった」と言います。
老化の加速に関する初期の研究では、約20年前からうつ病を抱える年配者の脳スキャンを実施し、うつ病を患っていない人に比べて、かなり早いスピードで加齢による脳の縮小が進んでいることがわかってきています。「老化の加速」の理由は喫煙やダイエット、運動不足といった不健康な生活習慣だけではなかったのです。
「うつ病・精神疾患は、心の病であり体の病でもある」という心身2つの病をつなげるキーワードになるのが「睡眠障害」です。ストレスやうつなどで睡眠障害を誘発することは、この『本説伝』で再三お伝えしてきました。
睡眠を促す神経伝達物質のメラトニンの低下が睡眠障害に影響しますが、このメラトニンが睡眠以外にも影響することがわかっています。そして周知のメラトニンの抗酸化作用が、糖や脂質の代謝にも関わっているのです。「メラトニンは、肝細胞で脂質代謝を促す酵素の働きを上げ、血中のコレステロールを下げます」。また、「メラトニンには、インスリンの分泌を抑える作用もあります。メラトニンの分泌が不規則になるシフトワーカー(交代勤務で働く人)では、糖尿病や肥満のリスクが高いという報告がありますが、その一因はメラトニンにあるのではないかと考えられています」と日本大学医学部・西田滋講師。
メラトニンは脂肪や糖の代謝にも影響を与えているわけですが、その分泌量は加齢とともに減ることも知られています。そして、そのメラトニンの原料こそが「セロトニン」なのです。
■メラトニンとセロトニン
メラトニンは脳の中央部にある松果体から分泌され、人間の睡眠や覚醒のリズムを調整しているホルモンです。不眠や時差ぼけの改善や抗老化作用があります。しかしメラトニンは、うつやストレスの要因だけでなく、年齢を重ねるごとに減っていきます。松果体内には、他の脳内の50倍ものセロトニンが存在し、メラトニンはそのセロトニンを原料として作られているのです。
血液脳関門を通過するメラトニン!
血液と脳のあいだには「血液脳関門」と呼ばれる関所があって、血液中の物質を簡単には脳に通さないしくみになっています。ここでは有害物質などをシャットアウトするだけでなく通常の抗酸化物質までをも拒んでしまいます。今の科学ではどんな抗酸化物質も脳内では威力を発揮できません。しかし、メラトニンはこのバリアーを容易に通過して様々な効果を発揮することがわかっています。ラフマとセロトニン
ストレスやうつは、それが原因でセロトニン神経の機能を低下させ、同時にメラトニン(睡眠ホルモン)の減少が「睡眠の質」の低下を招いてしまいます。リラックスハーブ「ラフマ」には、セロトニンの産生を促進させる効果が期待できます。また、他の神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリンなどの情報をコントロールし精神を安定させる作用があります。脳内神経伝達物質ノルアドレナリンとセロトニンへの影響
表 ラフマ錠剤組の短期/長期投与によるノルアドレナリンの変化(ng/g)とセロトニンの変化
*p<0.05、**p<0.01vs対照組
◎セロトニンの産生促進
Ⅰ)メラトニンの産生の促進(睡眠の改善)
Ⅱ)精神安定
Ⅲ)下行性疼痛抑制系の増進
◎ノルアドレナリンの降下作用
Ⅰ)心拍数の減少
Ⅱ)血管平滑筋の拡張
Ⅲ)血圧の低下
Ⅳ)睡眠の改善
いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ
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