2013年3月1日金曜日

最悪の老化物質「AGE」②


血糖値を上げる糖質!

米国糖尿病協会(ADA)によれば、食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%血糖に変わりますが、タンパク質・脂質は血糖に変わりません糖質は、摂取直後から急激に血糖値を高く速く上昇させ、2時問以内にほとんどすべてが吸収されます。これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
 このように、糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが血糖値を上昇させます。従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。世界糖尿病連合の07年の報告などによると、食後高血糖が心筋梗塞や脳梗塞などの血管障害を起こす危険因子として確立されています。食後高血糖を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。1gの糖質は、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。炊いた白米ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.2gの糖質が含まれており、血糖値を166mg/dl上昇させます。一方、牛サーロインステーキを250g(1000kcal)食べても、糖質含有量は1gもないので、血糖値上昇は3mg未満なのです。できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐのが理想です。血糖値は180mg/dlを超えると、リアルタイムに血管の内皮細胞を傷つけるので、長年積み重なれば動脈硬化を促進させるリスクとなるのです。
 動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞などのさまざまな病気を引き起こします。空腹時血糖値が110mg/dl未満で正常でも、糖質を摂取して食後血糖値が180mg/dlを超える高値になると動脈硬化のリスクとなります。
 糖尿病の三大合併症としてよく知られている「腎症、網膜症、神経障害」は、微小循環の障害によるものです。微小循環に起る合併症もQOLを低下させ大問題ですが、心筋梗塞、脳梗塞といった疾患は直接命にかかわり、これらは食後高血糖に深く関わっています。そして、その過程には最悪物質の終末糖化産物「AGE」が関わっているのです。


■最悪物質AGE②

糖とは? 糖質と糖類

炭水化物は、食物繊維と糖質からできています。そして、糖質は右図のように「糖類」+「多糖類」+「糖アルコール」などの総称です。「糖類」はあくまでも「糖質」の一部なので、「糖類ゼロ」と表示されても、その他の「糖質」が含まれています。糖質量も100g当たり糖類0.5g未満なら「無、ゼロ、ノン、レス、フリー」、100g当たり糖類5g以内、1000ml当たり糖類2.5g以下なら「低、ひかえめ、ライト、ダイエット」などと表示できるのです。

要チェック! 「異性化糖」

異性化糖(食品成分表示には、一般に「ぶどう糖果糖液糖」または「果糖ぶどう糖液糖」と表示されています)とは、トウモロコシのデンプンを原料として作られる液状のシロップです。特性は、砂糖より製造価格が安く、冷やすとさらに甘味度が増し、少量でも甘みが強いので、 清涼飲料水、缶詰、パン、調味料などによく使われています。

○ブドウ糖果糖液糖:果糖含有率(糖のうちの果糖の割合)が 50%未満のもの。
○果糖ブドウ糖液糖:果糖含有率が 50%以上 90%未満のもの。
○高果糖液糖:果糖含有率が 90%以上のもの。
○砂糖混合異性化液糖:上記の液糖に 10%以上の砂糖を加えたもの(その液糖がブドウ糖果糖液糖なら砂糖混合ブドウ糖果糖液糖)。

 使われている食品は、甘い食品だけでなく、ケチャップ、サラダドレッシング、ビール、ベーコン、市販のソースや冷凍食品にも含まれています。低温での利用に向いている半面で、熱に弱く、加熱するとメイラード反応(糖化反応⇒AGE生成の元凶)が起きます。AGE生成の危険性は、上図にある果糖などの単糖類が一番高く、次の二糖類、三糖類の順に上へ行くほど低くなります。また、パンにおいしそうな茶色い焼き目に付ける為に、表面に異性化糖を塗ってから焼いている場合もあります。


いつもありがとうございます。
光・愛。感謝 五月雨ジョージ

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