2011年を振り返って
今年一年を振り返り一番に心を痛めるのが、東日本を襲った大地震でした。M9.0を記録し復興に向けて現在も活動を続けている皆様がいます。また、東京電力福島原発放射能漏れによる汚染の問題が今も続いています。この出来事は、将来にわたり記憶に残る出来事になることは間違いありません。また、震災後から問題になった震災によるPTSDや長期にわたる避難生活によるストレスなどを抱えている人達がいまだにおられます。
そして今年、厚生労働省は、都道府県が作成する地域保健医療計画で、これまで「4大疾病」とされてきた、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病に精神疾患を追加して「5大疾患」とする方針を示しました。職場でのうつ病や高齢化に伴う認知症の患者数が年々増加し、国民に広く関わる疾患として重点的な対策が必要と判断したそうです。諸外国に比べて遅れている精神疾患の改善の充実を期待したいものです。
本説伝で、今年連続して特集したのが「サルコペニア」でした。日本人女性は26年連続で長寿世界一となりましたが、言い換えれば超高齢社会ということ。要介護・要支援状態の高齢者は年々増加しているのが実態です。超高齢社会を迎えた今、「立ち上がれない」「つまずきやすい」「ものが握りにくい」など、生活の質(QOL)が低下している高齢者が増えています。ちょっとした段差につまずき、転倒して骨折することから寝たきりになることが多いようです。
転倒による骨折の背景には、カルシウム不足による骨密度の低下などがあります。そして、もう一つ意外と知られていない大きな原因に、“筋肉量の減少による筋力の低下”があります。加齢に伴い、生活していく上で支障をきたすほどの著しい筋力低下に「サルコペニア」という名称がつけられています。一因は、筋肉の素となるたんぱく質の不足なのです。
今年の日本漢字能力検定協会の2011年を表す漢字の3位は「震」、2位が「災」でした。そして、東日本大震災や台風被害で家族の大切さを感じ、支援の輪も広がったことに加え、女子サッカー・なでしこジャパンのチームワークも理由に挙がり第1位になったのが「絆」です。今年一年を思い、これからも大切にしていかなければならない「絆」でもあります。
今年も一年間、ご愛読ありがとうございました。本説伝(ホントツタエ)が皆様との「絆」になれるよう来年もがんばります。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ