不眠の物理的要因と改善について
気づかぬうちに不眠を作り出している原因について考えてみましょう。大きなストレスなどの社会的な要因が思い当たらないのに不眠が続くときには、必ず物理的な要因があります。それは、だいたい次の5つです。
・食べ物 ・明かり ・電磁波 ・呼吸の仕方 ・昼間の活動性
「不眠を解消する食べ物はありますか?」「バナナやハチミツに快眠効果があるって本当ですか?」このような質問自体が、依存的な考え方が改まっていない表れです。バナナやハチミツがいいと言う人は「トリプトファンが豊富だから」と考えるのですが、その発想自体、睡眠薬や向精神薬、麻薬と同じだからです。食に関しては、単一の食べ物に関して「何を摂るべき」云々ではなく、全体で考えなければいけません。そして何を食べればいいかより、何を食べないほうがいいかで考えなくてはいけません。そもそも「7時間眠らなければ」「朝まで寝ていなければ」と考えるのが間違いです。私自身は不眠に悩んだことはありませんが、睡眠中、理由なく目が覚める、暑くて起きる、何となくざわっとした感覚があり起きる等々、不眠は普通にあります。
眠れなくなったときには、リビングに行き、ソファで本を読んだり、少しボーっとしていたり、囲碁番組を見ていたりします。そして再び眠くなったら、また床に就く。それは不眠症でも睡眠障害なんでもなく、当たり前だと思っています。今、睡眠薬を飲んでいる人の大半は、「寝付くのが遅い」「途中で起きてしまう」「朝スッキリしない」「なんとなく寝た気がしない」といった理由でしょう。
しかし、床に入ってからすぐに眠れる人のほうが、生物として考えると、むしろ異常です。途中で目が覚めるのも普通のことだし、朝起きてスッキリ爽快という人はむしろ眠り過ぎで、朝少々眠り足りないくらいが普通なのです。レム睡眠、ノンレム睡眠のうち、浅い睡眠状態であるレム睡眠のほうが時間数の多いのが普通ですから、眠った気がしないと思うこともあるでしょう。同じように不眠があるのが当たり前だと考えている人は、不眠を悪いことだとは思いませんから、当然、医者にもかかりませんし睡眠薬も使いません。
人生の軸、信念を持っていない人は、ちょっとしたことで眠れなくなったり、不安になったり、うつ状態になったりします。そして軸を持ちませんから、何かに過度に依存しやすく、睡眠薬も手離せなくなるのです。睡眠薬を手離せなくなっている人は、その生き方から見直さなければいけません。眠れないという状態を睡眠薬という薬の力でコントロールしようという考え方自体を、まずは改めるべきです。それは医者の仕事でもカウンセラーの仕事でもありません。あなた自身の問題なのです。
(出典:NPO法人薬害研究センター理事長・Tokyo DD Clinic院長 内海聡HPより)
■睡眠時間は加齢と共に減るもの
だんだん短くなるのが健康な証拠
眠りが浅いと、朝目覚めたときに休息感や充足感が得られませんが、大人の場合、眠りが浅くなる一番の原因は、「寝すぎ」です。日本大学医学部付属板橋病院精神神経科の内山真教授は言います。
「加齢とともに、ぐっすり眠れる時間は短くなる。若いころと同様に8時間以上も寝ていると、睡眠自体が浅くなり、熟睡感が得られない」
心身ともに健康な人の平均睡眠時間は、10代までが約8時間、成人になると7時間、60代では6時間。もちろん個人差はあるので、今の自分に合った睡眠時間を確保することが重要です。
「眠くなったら寝よう」が理想
熟睡できないことへの不安感が大きくなり、眠ること自体がストレスになってしまうと眠れなくなります。「寝なければ」ではなく、「眠くなったら寝よう」という程度の気持が大切です。「体には睡眠や活動など生体リズムを調節する体内時計が備わっており、体温が高い時間帯にはなかなか眠れない。体のリズムを無視して眠る時間を決めるのではなく、眠くなったら床に就くのが基本」(内山教授)。そもそも眠りは体温との関係が密接です。体温は活動する日中は高く、夜になると低くなり、この高低差が大きいほど眠りは深くなります。
=========================
眠りを導くもの、それは体温です。身体は本来、深部体温が下がり始めると眠りを誘い、就寝後の寝付きが良く、深い眠りが得られます。現代生活の睡眠と活動のリズムでは、このタイミングを外してしまうことが多く、睡眠に問題を抱える人が増えています。その原因のひとつは、深部体温が下がりにくいからです。
深部体温を下げ、良質な休息をサポートする効果で注目されているのが、康復医学学会が研究テーマにしている甘味調味料の主原料「グリシン」(アミノ酸の一種)なのです。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン