2025年10月8日水曜日

喫煙のリスク

 膀胱がんの5割はたばこが関係

 たばことがんの関係というと、一般の方は肺がんを思い浮かべるかもしれません。肺もそうですが、実は、「膀胱」もたばこの影響を受けやすいことが知られています。

 韓国では、40歳以上の閉経女性約136万人を追跡したところ、たばこを吸わない人に比べて喫煙の"累積量"が多いほど膀胱がんリスクを高めることが明らかになりました。累積量とは1日の箱数と喫煙年数を掛けて算出する数値で、単位はパックイヤー。たとえば1日2箱で10年なら、20パックイヤーです。

 膀胱がんのリスクは10パックイヤーで1.5倍、20パックイヤーで2.3倍でした。現在は禁煙している人でも、吸っていた時の累積量が20パックイヤーならば、2.25倍と高止まりしたままでした。

 この調査は40歳以上の閉経女性が対象でしたが、50歳以前に膀胱がんを発症するのはそもそも稀ですから、喫煙は女性全体の膀胱がんリスクを高めることを意味しています。男性についても世界的に同様の結果となっています。国立がん研究センターの多目的コホート研究でも、累積量が40パックイヤー以上だと膀胱がん発症リスクは約2倍になっています。

 たばこに含まれる発がん物質は、肺胞で吸収されて血中に入ると、やがて腎臓から尿の中に排出されて膀胱へ。発がん物質は排尿されるまで膀胱の内壁を刺激するため、膀胱がんを発症しやすくなるのです。現在では、膀胱がん全体の5割は、喫煙が関係しているとされます。ですからスモーカーは要注意でしょう。

 昨年12月に膀胱がんで亡くなったキャスターの小倉智昭さん(享年77)は、闘病経験を発信するようになると、過去の喫煙歴に触れつつも、「たばこが(膀胱がんの)原因になることは意外に知らなかった」と語っています。もし現在まだ喫煙されている人は、なるべく早く禁煙することが最重要事項と言えます。

 
前述の国立がん研究センターの多目的コホート研究では、禁煙して「10年未満」の膀胱がん発症リスクは1.8倍。最も高リスクだった「累積量50パックイヤー以上」の2.2倍よりやや下がるもののあまり変わりません。

この多目的コホート研究では、「禁煙10~19年」で吸わない人の1を下回る結果が出ていますが、世界的には「禁煙10~15年」で約1.5倍、「禁煙20年以上」で約1.2~1.5倍ほど。大幅なリスク低下を期待するなら、20年以上の禁煙が必要とされていますから、早期の禁煙が大切です。

(出典:https://www.nikkan-gendai.com/)


■喫煙の体への悪影響と霊芝

喫煙は様々な病気の原因となり、寿命を縮めます。具体的には、肺がん、心臓病、脳卒中、糖尿病、歯周病など、多くの疾患のリスクを高めることがわかっています。また、妊娠中の喫煙は、早産や低体重児の出産、先天異常のリスクを高めます。

具体的健康リスク

 がん :肺がん、喉頭がん、口腔がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がんなど、全身のがんの発症リスクを高めます。

 心臓病 :虚血性心疾患、冠動脈疾患、心筋梗塞、狭心症など、心臓に関する病気を引き起こしやすくなります。

 脳卒中 :脳出血、脳梗塞など、脳血管に関する病気を引き起こしやすくなります。

 呼吸器疾患 :慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、慢性気管支炎など、呼吸器に関する病気を引き起こしやすくなります。

 糖尿病 :喫煙はインスリン抵抗性を高め、糖尿病の発症リスクを高めます。

 歯周病 :口腔内の炎症や歯周組織の破壊を引き起こし、歯周病のリスクを高めます。

 その他の影響 :寿命が短くなる、妊娠中の影響(早産、低体重児、先天異常)、勃起障害、生殖機能の低下など、さまざまな影響が報告されています。

★受動喫煙:喫煙者の周囲で煙を吸い込むと、喘息の発作、呼吸器感染症、心臓病の発症リスクが高まる可能性があります。また、妊娠中の受動喫煙により、胎児の発育遅延、早産、低体重児、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを高めます。

喫煙者における霊芝の効能

 喫煙者は、霊芝の摂取により免疫力を高め、体内の酸化を防ぎ、血管や臓器の健康を保つ効果が期待できます。また、中枢神経の興奮を抑え、鎮痛効果もあります。霊芝には、多くの有効成分(200種以上の霊芝多糖類)や特異成分(ガノデリン酸など10種類以上)が含まれています。

免疫力向上:霊芝には、免疫細胞を活性化させ、免疫力を高める働きがあります。喫煙は免疫力を低下させるため、霊芝の摂取は喫煙者にとって特に有効です。

酸化防止:喫煙によって体内で活性酸素が大量に発生し、細胞やDNAを損傷させます。霊芝に含まれるポリサッカライドは、活性酸素を消去し、酸化を防ぐ働きがあります。

血管の健康:喫煙は血管を硬化させ、高血圧や動脈硬化のリスクを高めます。霊芝には血圧を下げる作用や、血管を柔軟にする作用があるため、喫煙者にとって血管の健康を保つ効果が期待できます。

臓器の保護:喫煙は肝臓や腎臓にも負担をかけており、霊芝には肝臓や腎臓の機能を保護する作用があるため、喫煙者にとって臓器の健康を保つ効果が期待できます。

神経系の安定:霊芝は中枢神経の興奮を抑え、鎮痛作用があるため、喫煙によって神経が高ぶっている喫煙者のリラックス効果が期待できます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2025年10月1日水曜日

老年期うつ

 老年期うつ病

 日本は世界一の長寿国です。2022年の「平均寿命」は男性81.05歳、女性87.09歳となっています(厚生労働省調査)。しかし、「健康寿命」(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)を見ると、男性72.57歳、女性75.45歳と、平均寿命より男性で8.49年、女性で11.63年も短くなっています。つまり多くの人は、70代から何らかの健康問題を抱え、生活を制限されながら10年近くの余生を過ごすことになるわけです。

 中高年~老年期では、老化の進行により、体の様々な箇所で支障をきたすことから「体の調子」に目が行きがちです。ですが、健康で元気に長生きするためには、「心の調子」にも目を配る必要があります。特にシニア層は、「老年期うつ病」に注意が必要です。

「老年期うつ病」は、65歳以上の人がかかるうつ病のことで"老人性うつ"や"老後うつ"とも呼ばれます。生きがいや物事に対する興味を感じなくなったり、漠然とした不安にかられたりする特徴があります。

 生きがいを感じられず、幸福感を得られないと、生活の質も落ちていきます。加えてその状態を放置すると、「ひきこもりがちになる」→「外界との交流がなくなる」→「足腰が弱まり、ロコモティブシンドローム*になる」→「認知症&寝たきりになる」といった悪循環に陥ることになりかねません。

*ロコモティブシンドローム:筋肉や骨、関節、神経などの運動器の障害で、立ったり歩いたりする移動機能が低下した状態。

 高齢者の生きがいを感じている割合が減っている事実もあります。内閣府の「令和3(2021)年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果」(60歳以上の男女、2435人)によると、生きがいを「十分に感じている」という人は23.1%にとどまります。これは平成25(2013)年の結果、38.5%に比べて大きく減少しています。「(生きがいを)多少感じている」人の割合は50.1%ですが、理想は「十分感じている」状態です。

 厚生労働省の調査結果(2017年)によると、気分障害(うつ病、双極性障害など)の年齢別患者割合は、65歳以上が最も多く31.7%。この数字を見ても、高齢者のメンタルケアが欠かせないことが分かります。

 気分障害の原因には、ストレスが大きく関与しています。強いストレス状態が続くと、コルチゾール(=ストレスホルモン)の分泌量が増え、細菌やウイルスなどへの免疫力が低下します。このため、ストレスを減らす考え方や行動、ストレスを受けたときの対処法が重要です。

 味気ない現実、面倒な人間関係、健康上の不安、経済的な心配など、人生にはストレスがつきものです。高齢者の場合、残りの人生を悲観したり、健康や経済面の不安も増大したりして、気持ちが落ち込みます。しかし、これを侮ってはいけません。こうしたストレスが蓄積していき、老年期うつ病につながっていくからです。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■老年期うつと認知症の違い

症状の進行速度 :認知症は、記憶障害などが徐々に進行することが多く、発症時期がはっきり確定できません。老年期うつは、何かの原因や環境変化に伴って、比較的短い期間に様々な症状が出るため、周囲の人が気付きやすいという特徴があります。

 自責の念の有無 老年期うつの方は、「自分の病気のせいで、周りの人に迷惑をかけている」という自責の念が強くなり、抑うつ症状が特に強く見られます。老年期うつと違い、「死にたい」という気持ちや自責の念を訴えることはあまりありません。

 本人の自覚の有無 認知症の場合、問題行動は見られますが、認知機能の低下で、自分の症状に無関心になることが多くなります。不安や抑うつ症状は、認知症のBPSD(周辺症状)の一部として出る場合もありますが、主要な症状のことはあまりありません。老年期うつの人は、自分の認知機能の低下を、その前後で自覚できるため、自分の症状が悪化していないかどうかをよく気にするようになります。

 記憶障害(物忘れ)の有無 記憶障害は、うつと認知症の両方にみられますが、症状の表れ方が違います。認知症の場合、軽度の記憶障害から始まって、徐々に進行していきます。日常で食事したこと自体を忘れてしまうなど、物事自体を忘れてしまいます。老年期うつの人の場合、環境変化や日常のストレスなどをきっかけとして、突然数日前のことを思い出せなくなり、それによって本人自身の心配や不安が高まっていく傾向があります。

 質問に対する受け答え方の違い 認知症の人は、質問に対して、見当違いな回答をします。そのことを指摘すると、取り繕う様子が見られることも多い。老年期うつの場合は、質問に対して考え込んでしまい、明確な回答ができないことが多いという特徴があります。

うつ病改善のカギは「セロトニン」

 脳内セロトニン(神経伝達物質)は、気分や睡眠、食欲などの調節に関わり、うつ病の発症にはセロトニンの機能低下が関与していると考えられています。特に高齢者は、セロトニンの分泌量が減少し、セロトニン作動性の神経細胞も減少するため、うつ病リスクが高まるのです。セロトニンを増加させれば、うつ病の症状の改善、予防に繋がる効果が期待できます。

 康復医学学会の主要研究素材「ラフマ葉」には脳内セロトニンを増加させ、セロトニン神経の通過性を安定させる作用が確認されています。


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愛・感謝 村雨カレン