2015年8月29日土曜日

過眠症と睡眠不足症候群

頑張る女性に急増中の“睡眠不足症候群”

女性が社会で活躍するのが当たり前になりました。しかしそこに、女性の社会進出にともない新たに「働く女性が注意しなければいけない病気」が生まれたのです。それが「睡眠不足症候群」です。

 睡眠不足症候群とは、慢性的な睡眠不足のために、日中に過眠が出現する状態のことを指します。ちなみに過眠症とは夜寝ていても、日中に眠気を感じる睡眠障害のひとつです。
 睡眠不足症候群の方の生活を見てみると、ほぼ毎日3~4時間睡眠の人が多いそうです。
 どうしても明日までに終わらせなければいけない仕事あって3時間しか眠れなかった‥‥という経験は誰でも一度や二度あるでしょう。でも、それが日常的なものになると当然、睡眠不足になってしまいます。

 睡眠不足症候群の厄介なところは、多くの患者が「自分は睡眠不足である」と自覚していないこと。真面目な人がなりやすいと言われていて、遅くまで仕事をして、家に帰ってもまだ気になって続きをやる、というような人は特に要注意です。
 一般的に女性は、どの世代においても男性より睡眠時間が短いと言われていて、特に最近では若い女性の間で睡眠不足症候群になる人が増えています。

 仕事も遊びも何でも真面目に取り組む若い女性が、気づかないうちに慢性睡眠不足の状態になり、日中にイライラしたり、眠気に襲われたりするなんていうことが多々あるといいます。
 睡眠は疲れた脳と身体を休ませるために欠かせません。睡眠不足の状態では日中のパフォーマンスが低下するばかりか、ほかの病気を併発する原因にもなりかねません。もちろん、肌荒れやニキビといった美容面でもトラブルが発生しがち。つまり、睡眠を侮ってはいけないのです。

「私は4時間眠れば大丈夫」と言い切る人もいますが、ある調査では、98%の人には7時間前後の睡眠が必要ということが判明しています。
 ちなみに残りの2%(約250万人)は? というと、ショートスリーパーまたはロングスリーパーと呼ばれる人たちです。ショートスリーパーは5時間以下の睡眠でも大丈夫な人、ロングスリーパーは10時間以上眠らないと元気が出ない人のこと。でも、そのような人はごくごく少数で、ほんのわずかしかいません。
 そのことを理解した上で、心身の健康のために、自分は本当に大丈夫なのか、睡眠をいま一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
http://nemgym.com/201507207738/

■過眠症と睡眠不足症候群

日中に眠くなる病気「過眠症」

過眠症とは、日中に過剰な眠気または実際に眠り込むことが毎日の様に繰り返して見られる状態で、少なくとも1ケ月間は持続し、そのため学校生活、社会生活、職業的機能が妨げられ、あるいは自らが苦痛であると感じるものです。ただし一回の持続期間が1ヵ月より短くても繰り返して過眠期がみられるものも含みます。
 日中の眠気や居眠りなどの過眠を呈する症状は、様々な原因によって誘発されます。睡眠不足症候群のほか、睡眠関連呼吸障害(睡眠時無呼吸症候群が含まれる)、中枢性過眠症(ナルコレプシーなどが含まれる)、概日リズム睡眠障害睡眠関連運動障害(むずむず脚症候群などが含まれる)など多岐の睡眠障害に過眠が認められています。
 また、抗ヒスタミン薬、抗てんかん薬、抗精神病薬など多くの薬の副作用が原因で過眠症に陥る場合もあります。

睡眠不足症候群は生活習慣によって引き起こされる

睡眠不足症候群は、夜間睡眠が慢性的に不足しているために、日中の過度の眠気、集中力の低下、活力の低下などが生じる睡眠障害です。患者は、故意ではないが自発的に慢性の睡眠不足状態を続けています。身体機能の異常を認めることができません
 慢性化や睡眠不足の程度によって、いらいら感、集中力の低下、活力の減退、注意散漫、意欲の低下、無反応、不快、疲労感、落ち着きのなさ、協調性の欠如、倦怠感などが出現することがあります。

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睡眠不足症候群の対策

生活習慣を改める

寝る前はカフェインやお酒、タバコなどの刺激物は、夜遅くなったら摂らない、入浴で体を温めてリラックスする、テレビやゲーム、スマホなど画面の光が眠気を減らすものは控えるなど。多忙型では、勤務や勉強のスケジュールを再検討する必要があります。忙しい勤務者の場合は、会社の理解が必要となります。

仮眠をとる

夜の睡眠時間が不足するなら、昼間に仮眠を積極的にとりましょう。午後3時以降や30分を超える昼寝は夜の睡眠に悪影響があるので、お昼休みから午後3時までの間で、20分くらいにとどめましょう。
眠気の周期

睡眠リズムを整える

睡眠促進ホルモンといわれるメラトニンは、夜間に分泌量が多くなり、朝方に減少します。太陽光を浴びるとメラトニンの脳内分泌量は抑制され、目覚めることができます。また、メラトニンの原料はセロトニンです。セロトニンは、脳内ホルモン全般を調整しています。
 太陽光やリズム運動でセロトニンは活性化しますが、日常のストレス対応に追われて減少してしまっているとメラトニンも減少します。

 康復医学学会の研究素材「ラフマエキス」にはセロトニン産生に関するデータがあります。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年8月27日木曜日

ファスティングと健康

長時間の断食、血液の再生に好影響

現代の生活は概して「食べ過ぎ」です。この食べ過ぎは、ストレスとともに生活習慣病を増やしている要因の一つであることは間違いありません。

 この「本説伝」をお読みいただいている方の中には「断食道場」を体験した人がいるかもしれません。ジュースやスープ等の最低限の栄養や水分を取って、食事を控える生活を一定日数送ります。食事を控えると、カロリーを抑制するので、体重の減少につながる可能性はあるので、生活改善の一手とするわけです。
 最近は“少食”を含め「ファスティング」という言葉を目にすることが多くなっています。

 一方、米国の南カリフォルニア大学を中心とする研究グループはこのたび、「断食は血液再生を促したり、免疫力抑制を防いだりして、老化防止にもつながり得る」と報告しました。これは、再生医療関係の国際医学誌であるセル・ステムセル誌で6月に発表したものです。

 研究グループは、免疫システムの欠陥が老化や病気の要因である、という認識の下で、断食が免疫系に与える影響を調べました。マウスに絶食をさせる実験を実施した結果、「長期造血幹細胞」のストレスへの抵抗性を高め、正常な増殖を促すことがわかりました。長期造血幹細胞とは、体内で温存される血液の親となる細胞で、血液の供給に重要な役割を持っています。
 さらに、複数回にわたって絶食させると、特定の薬を投与した場合の免疫の抑制および死亡を減らしました。骨髄の種類は年齢によって変化しますが、低年齢で見られる状態に近づくという変化も見られました。断食が造血幹細胞の保護や再生に意味を持つ可能性があることがわかったのです。
 この研究はあくまでマウスで起こった現象を調べているものですが、人でも断食が好影響を持つ可能性はありそうだと結論付けています。

 断食や少食を“引き算による医療行為”と呼ぶ専門家もいます。カロリー制限をしつつ、生理的な有効成分、滋養成分を補給したほうが、生体ストレスは緩和されます。そこで、ミネラルファスティングなどが、昨今見直されているのです。体にも負荷がなく、理想的なファスティングといえるかもしれません。

■血管が若返るファスティング

日本でも様々なファスティング
に関する本が出ています。
ドイツには古くから次のことわざがあります。
「1日3食のうち2食は自分のため、1食は医者のため」
 要するに、3食キチンと食べると必ず病気になるよ、という昔からの戒めです。

栄養を十分取らないと病気は治らない?

〝近代栄養学の父″と称えられるカール・フォイト(1831~1908)。いまだ栄養学教科書の中央に君臨しています。しかし、彼は後世の学者たちに「フォイト栄養学は、科学的、医学的、統計学的な検証を一切経ていない」と批判されています。
 フォイトの動物タンパク礼賛とカロリー理論からすれば断食や少食は完全否定の立場です。「栄養を十分に取らないと治る病気も治らない」つまり、断食・少食の効用はないということです。
 今回の報告でそれが科学的にも覆されたといってもいいでしょう。

ファスティングにはデドックス効果がある

断食で一切の栄養分が断たれると、体はどこからか栄養分になるものを探し始めます。さし当って、生命維持に絶対必要なもの以外の組織から栄養分をとり入れてエネルギーに変えます。これを「自己融解」といいます。
 いちばんわかりやすい例が血管です。動脈硬化症の患者の多くの血管には血管内にコレステロールが付着した「アテローム」と呼ばれるものが付着しています。ここが血流を悪くしているのです。それが断食をすると、体は血管内のアテロームをエネルギー源として利用します。断食中、アテロームはどんどん使われていき、しまいにはきれいになくなってしまいます。万病も老化も血管から始まるといわれています。血管が詰まれば血流が悪くなり、栄養素や酸素の運搬や老廃物の代謝なども滞ります。がんの病巣も育っていきます。動脈硬化症の患者の特徴の一つに足の冷えがありますが、多くの患者がファスティングによって足が温かくなるのを実感しています。血管内で自己融解が起きている証です。このように血流が改善されればほとんどの病気は治っていきます。そして、血管が若返れば体も若返ります。
 また、自己融解は血管に限らず、脂肪組織や腫瘍もその典型です(神戸大医学部・九州大学などの研究報告より)。

日本人の食事と健康

日本人は今、"摂らないで病気になる"貧しい時代から、"食べ過ぎて病気になる"時代に生きています。摂り過ぎが生活習慣病を増やしています(塩分→高血圧、糖分→糖尿病、脂質→脂肪肝など)。
 特に脂質の味に対する病みつき現象が大きな問題です。生活習慣病に対して絶望的でないといえる一つの可能性があるとすれば、それは日本には伝統的に油脂に匹敵する高度な旨みを持つだしの風味に対する嗜好があるということです。

 康復医学学会がメーカーと共同開発した『薬膳の素』は、三種の旨みをバランスよく混合した天然だしです。腹持ちもいいので、少食ファスティングには最適です。


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村雨カレン

2015年8月21日金曜日

夏ストレスの解消法

夏のストレスで季節性うつになる?

今年の夏の暑さには、誰もが体力、気力を奪われているのではないでしょうか。猛暑日が続き、体調を崩す人やうつになる人も増えているようです。暑さによるストレスを上手に回避して気持ちよく過ごすための手立てを考えましょう。

 季節性のうつは本来冬に多いものでしたが、ここ数年は夏にうつ症状を訴える人が増えています
 眠れない、食欲がない、頭痛や吐き気がする、日中もだるさが取れないといった体の不調が続くうちに、気力がわかない、集中できない、考えがまとまらない、出かけたくない、気分が落ち着かないなどの症状が表れるようになります。暑さのために身体の疲労が続き、さらに心の疲労もみられるようになった抑うつ症状かもしれません。

 夏を上手に乗り切るためには、まず人体の「概日リズム」に従って、基本的な生活パターンを整えることが大切です。概日リズムとは、自律神経の働きによって、約1日周期で目が覚めたり眠くなったり、血圧、体温、ホルモン分泌などが変動したりするサイクルのことです。
 夜更かしを避け毎日決まった時間に就寝、起きたらまずカーテンを開けて朝の光を浴びます。これによって自律神経が休眠から活動状態へとスイッチします。

 冷房の効かせ過ぎは、体温調節を司る自律神経のバランスを崩す原因となります。外気との温度差を5度以下に抑え、時々窓を開けて換気をしてください。室温調整ができない場合には、ひざ掛けや上着などを利用して冷え過ぎを防ぎましょう。
 食事も、冷たいものばかり食べたり飲んだりせず、温かいものも摂って体が内側から冷え過ぎないように気をつけましょう。

 時には気分転換をはかることも大切です。屋内ばかりにいないで外に出かけてみる、食事や買物、映画を観るなど、好きなことを前向きにしてみましょう。誰かとのおしゃべりや、笑うことも、ストレス解消にとても有効です。

 また、就寝前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、マッサージをしたり、ゆったりした音楽を聴いたりするなどリラックスを心がけましょう。寝苦しい夜には、適度にエアコンを使いましょう。タイマーの活用はもちろん、温度を下げ過ぎず、冷風が直接体にあたらないように風向きを調節することも忘れずに。
(監修:東急病院、東急健康管理センター所長 伊藤克人)

夏ストレスを解消する!

日本の夏は高温多湿のため、昼は痛いほどの陽射しを受け老化の敵である紫外線のストレスを感じ、夜は暑苦しく寝不足が続きやはり老化の敵である活性酸素の発生を促進、イライラなど心身のストレスを感じます。

酸化ストレスの現況「紫外線」

体内で発生する活性酸素によって体に影響を及ぼすストレスを総称して「酸化ストレス」といいます。酸化ストレスを高める元凶の一つが「紫外線」です。水面や砂浜の反射した照り返しの紫外線は強く、屋外プールや海のレジャーには注意が必要です。逆に芝生の紫外線の反射率は1~2でほとんど照り返しはありません。夏の紫外線対策としては芝生の上、大樹の下で過ごすのが理想です。

ストレスは副腎ホルモンのバランスを崩しやすい

長期間の強いストレスは、体力や気力の消耗免疫機能を抑制し発病のリスクを高めます。特に副腎ホルモンのバランスを崩しやすく、消化不良、吸収不良、アレルギー、動脈硬化、高血圧、低血糖、喘息、胃炎、潰瘍など多くの疾患のリスクが高まります。紫外線、活性酸素など抗酸化対策だけでなくホルモンバランスを整える対策も大切です。

夏は「睡眠」と「体力」が重要

体の概日リズムを整えるには、脳内の神経伝達物質セロトニンが働きます。睡眠ホルモン「メラトニ ン」はセロトニンが原料です。当学会の研究素材「ラフマエキス」には、セロトニン産生に関するエビデンスがあります。また、体力(エネルギー)の産生には、酸素とコエンザイムQ10が不可欠です。「HM-3000(特系霊芝)」で抹消血管機能を改善することで、酸素は体の隅々まで供給され、エネルギー産生促進に大きく影響します。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年8月19日水曜日

歯周病菌とインフル感染

歯周病菌、インフルを悪化させる可能性

インフルエンザ対策として「手洗い・うがいの徹底」や「マスクの着用」などは常識となっていますが、意外にも「歯磨き・口腔ケア」が予防効果を高めることは、あまり周知されていません。

 口腔内の細菌はインフルエンザウイルスを粘膜に侵入しやすくする酵素(プロテアーゼやノイラミニダーゼ)を出すため、口腔を不潔にしているとインフルに感染しやすくなるのです。
 また、歯周病による炎症も感染を促進させます。奈良県歯科医師会の調査では、介護施設で歯科衛生士が高齢者に対しブラッシングや舌磨きの指導を実施したところ、通常の歯磨きをしていた施設に比べてインフル発症率が10分の1に激減しました。

 近年、インフル流行の予測が困難になっており、薬剤耐性ウイルスの問題も深刻化しています。ワクチンや薬剤によらない新たな感染予防および重症化対策が求められています。

 そんな中、口の中にある歯周病菌の一つが、その人のインフルエンザウイルス感染を助長している可能性があるとの研究結果を、日本大の落合邦康教授(口腔細菌学)らのチームがまとめました。
 口の中の細菌には、タミフルなどの抗ウイルス薬を効きにくくしたり、ウイルスの増殖を助けたりするものもあり、インフル対策での口のケアの重要性がますます注目されます。

 インフルエンザウイルスは、人の細胞表面にくっつくと細胞内に取り込まれますが、そのままでは感染する能力がありません。増殖するためには、人の細胞内外にある特定の酵素の働きで、ウイルス表面のたんぱく質に変化が起きることが必要になります。

 日本歯周病学会で成果を報告したチームは、昨冬流行した高齢者が重症化しやすいAホンコン型(H3N2)ウイルスで実験。このウイルスは呼吸器系の細胞にある酵素の働きで感染能力を得ることが分かっていますが、細胞とウイルスに歯周病の原因となる「ジンジバリス菌」の培養液を混ぜると、呼吸器系にある酵素を混ぜた時と同じように、細胞へのウイルス感染が広がったのです。さらに、ジンジバリス菌が作る複数の酵素のうち「ジンジパインRpg」が、ウイルスに感染能力を持たせることも突き止めたということです。

 落合教授は「高齢者は免疫力が弱まっており、口のケアが悪いと、インフルエンザ感染と重症化の危険性が著しく増加する恐れがある」と指摘しています。

■歯周病菌を減らしてインフルエンザ予防

インフルエンザと口腔細菌

毎年のように大規模な流行を繰り返し、時として新型ウイルスがパンデミックを引き起こすインフルエンザは、超高齢化社会を迎えるわが国にとって大きな脅威です。
 インフルの感染や増殖にはウイルスが保有する酵素NA(ノイラミダーゼ)が必須であり、抗インフルエンザ薬(ザナミビルやオセルタミビル)はこのNAの作用を阻害することによって感染拡大を防いでいます。

 インフルの重症化には、肺炎球菌など細菌との混合感染が深く関与していることが知られていますが、口腔常在菌がNAの働きを助長しインフルエンザウイルス感染を促進すること、さらに、細菌の産生するNAに対しては抗インフル薬の効果がないことはわかってきています。

歯周病菌の対策

細菌は、体内の環境に応じて形態や病原性を変化させいくのが本来の姿です。ですから、歯周病菌を除菌しても体内環境に応じてまた同様の発達を遂げて細菌叢は後戻りしていきます。歯周病菌が発育し病原性を持って口腔内に定着している本当の理由は私たちの体内環境にあります。歯周病菌を減らすためには食生活を見直すことが必要なのです。

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歯周病を改善するためのお勧めの食生活・口内洗浄

人間本来の食性を実践することが大切です。加工食品、穀物、動物性タンパク質、甘いもの、酸性の食品の摂取は最小限にし、アルカリ性食品である生の果物や一部の葉物野菜中心の食事がお勧めです。食後の歯磨きは当然ですが、ラウリル硫酸ナトリウムフッ素ポリエチレングリコールなどの発がん性急性中毒の恐れのある有害成分が入っていないハミガキ剤を選ぶことが大切です。また、当学会推奨の、「ホタテ貝殻焼成カルシウム」の稀釈水溶液でのうがいも効果的です。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年8月12日水曜日

ロコモの原因と対策

自宅で判断できる「ロコモ進行度」

  運動器に障害が生じ、立ったり歩いたりすることが困難となる状態を「ロコモティブシンドローム(運動器症候群):略称ロコモ」と呼びます。
 日本整形外科学会が提唱したのは2007年ですが、どのくらい移動機能が低下した状態をロコモとみなすのか判断基準がありませんでした。基準となる数値の必要性は皆が感じており、同学会が5月に公表しました。

 3種類のテストで判定します。
(A)立ち上がりテスト:
 10~40cmの4種類の台を用意し、座った状態から片脚または両脚で立つことができるかどうかをみる。
(B)2ステップテスト:
 できる限り大股で2歩歩き、その幅を測る。2歩分の幅を身長で割り「2ステップ値」を出す。
(C)ロコモ25(直近1ヵ月の体の痛みや生活の様子を尋ねる)
 「背中・腰・お尻のどこかに痛みがありますか」といった質問に対し、「痛くない」から「ひどく痛い」の5段階で回答する。困難の程度に応じて0~4点で計算する。

 判定方法は、①片脚で40cmの高さから立ち上がれない ②2ステップ値が1.3未満 ③ロコモ25の結果が7点以上。上記3つの中で1つでも該当する場合は「ロコモ度1」となります。筋力やバランスカが落ち、移動機能の低下が始まっているといえます。
 移動機能の低下が進行している状態が「ロコモ度2」です。①両脚で20cmの高さから立ち上がれない ②2ステップ値が1.1未満 ③ロコモ25の結果が16点以上のうち、1つでも当てはまると、将来的に立ったり歩いたりできなくなる恐れがあります。特に痛みがある場合は運動器疾患が発症している可能性があります。

 それではロコモをどのようにして防げばよいのでしょうか。トレーニングの1つは「片脚立ち」です。左右それぞれ1分間ずつ1日に3回するのが目安。次は「スクワット」で、1回当たり5~6回繰り返します。こちらも1日に3回してほしいと思います。トレーニングは少しずつ始め、続けることが大切です。
 ロコモ度テストの判断基準ができたこともあり、日本整形外科学会では今後、講師を派遣するなど本格的に啓発活動を進めていくそうです。このテストは自宅でも簡単にできますので、皆様も一度チャレンジしてみてはいかがでしょう。
(東京大学 中村耕三名誉教授)


■ロコモティブシンドロームの原因とその対策

ロコモティブシンドローム(Locomotive Syndrome、運動器症候群)とは、「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態になることで、日本整形外科学会が2007年に提唱しました。「人間は運動器に支えられて生きている。運動器の健康には、医学的評価と対策が重要であるということを日々意識してほしい」というメッセージが込められています。

ロコモの原因

「運動器の障害」の原因には、大きく分けて、「運動器自体の疾患」と、「加齢による運動器機能不全」があります。
1)運動器自体の疾患(筋骨格運動器系):ロコモの原因となる3大疾患は「変形性関節症」「骨粗しょう症」「脊柱管狭窄症」。
2)加齢による運動器機能不全:加齢により、筋力低下、持久力低下、反応時間延長、運動速度の低下、巧緻性低下、深部感覚低下、バランス能力低下など身体機能は衰えます。運動機能が低下すると、容易に転倒しやすくなります。

ロコモは国民病! ねたきりや要介護の主要因のひとつ

変形性関節症と骨粗しょう症に限っても、推計患者数は4,700万人(男性2,100万人、女性2,600万人)とされています。ロコモはまさしく国民病といってよいでしょう。

 ロコモは、「メタボ」「認知症」と並び、健康寿命の短縮、ねたきりや要介護状態の3大要因のひとつになっています。

 高齢者は、加齢や運動不足に伴う多様な要因があいまって、バランス能力、体力、移動能力の低下をきたし、ついには、立って歩く、衣服の着脱や、トイレなど、最低限の日常生活動作さえも、自立してできなくなり、「健康寿命の短縮」、閉じこもり、廃用症候群や、寝たきりなどの「要介護状態」になっていきます。

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ロコモの予防と対策

日常生活機能の中で、下肢の筋肉は「立つ」「座る」「歩く」という動作をスムーズに行うための大きな役割を担っています。日頃から筋肉を使って体を動かすことが重要で、40代からの対策が“大きな差”を生みます。
 筋力を維持するためには、ウオーキングやランニングのような持続的なトレーニングに加えて、「スクワット」のような動作を行う筋肉トレーニングに取り組みましょう! 

 食事では高齢者は肉類は箸を伸ばしにくくなるものですが、骨や筋肉には欠かせない“良質のコラーゲン”を十分に摂ることをおすすめします。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年8月7日金曜日

幼少期ストレスと身体的疾患

少女時代のストレスが大人の肥満の原因!?

よく「ストレスはダイエットの大敵」といわれます。これは、ストレスから食に走りやすくなったり、代謝が落ちたりするためです。

 しかし、実は大人になってからのストレスより、子どものころに抱えたストレスが、成人女性の太りすぎの要因となっていることが最新の研究でわかりました。
 これは米ミシガン州立大学の研究チームが、男女3,617人を対象に調査を実施。15年間に4回インタビューし、体重の増減やストレスの有無などを調べたものです。それによると、女性では子どものころにストレスを感じた人ほど、大人になってから太りやすい傾向が浮かび上がったとのことです。
 そのストレスの原因に、「家庭の経済的困難」や「両親の離婚」、「親の精神疾患」などが挙げられました。16歳までに経験したストレスが大きければ大きいほど、大人になってから急激に太り、しかも増加幅も大きいということが確認されたということです。

 今回、調査を行った研究チームは、「人生における体質量の変化パターンを確立する上で、幼少期が重要な役割を果たす」と判断しています。別の言い方をすれば、子どものころのストレスが体重の成長曲線を狂わせ、太りやすくしてしまうということです。
 一方、男性に関しては子どものころに受けたストレスで激太りする現象はほとんど認められませんでした。しかし、子どものころにストレスを抱えていた成人男性は「アルコール依存」などの傾向が多く確認されたといいます。

 いずれにしても幼少期のストレスはできるだけ予防する事が重要であり、大人になる過程の中で適切に対処することが大切だということです。

 また、独コンスタンツ大学心理学部の研究者らの発表によって、精神疾患で治療を受けている大人は、心の問題のない健康な大人と比べて、子ども時代に大きなストレスを経験している傾向があることもわかっています。
 幼年期の経験が、成人後の精神疾患に影響を及ぼすことを示す研究報告は増加しており、最も大きな影響があるストレス要素は感情的ネグレクト(無視)でした。

 ストレスは、確実に人の成長に影響を及ぼす事が分かる今回の二つの研究でした。

■子供時代のストレスで心臓病・がんリスクも上昇

幼少期ストレスが身体的疾患につながる仕組み

幼少期に虐待やネグレクト(育児放棄)などを受け強いストレスを経験すると、生涯にわたって心の病だけでなく、がん、心臓病、慢性疾患など身体的疾患も発症しやすくなることが、これまでの神経生物学的研究から示されています。

 発症の仕組みについて、独キンツィヒタール病院心療内科教授は「幼少期にストレスを受けると、脳がうまく対処しきれず、ストレスホルモンの増加により脳が損傷された結果、様々な身体的障害が生じる」と解説しています。
 特に、ストレス処理能力が未熟な幼少期にストレスを受けると、生涯にわたって病気にかかりやすくなってしまい、その中でも、咽頭がん、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、リウマチ性関節炎、2型糖尿病、心筋梗塞などの冠動脈性心疾患、脳卒中を発症しやすくなることが分かってきています。

寿命が20年短縮(米調査)

米国では1万7,000人を対象に、幼少期のストレス要因に関して実施された疫学調査が行われ、幼少期のストレス要因の多くが、平均寿命を約20年短縮させることが示されています。

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薬に頼らない子どものストレス対策

子供のストレスの場合、情緒的な不安定さがすぐ体に現れるのが特徴です。症状は多岐にわたりますが、チック(目をパチパチさせる)、朝起きられない、顔色が悪い、友だちと遊ばないなどの症状が出たら要注意です。これといった原因がないのに右図にあるような症状が表れる場合もストレスが疑われます。
★薬には数々の子どもの副作用が報告されていますから、安易に頼るべきではありません。

ストレス解消のポイント

【セロトニン】:ストレスはセロトニンの働きで解消されます。
 セロトニンの働きを促進させるポイントは、生活のリズム(起床・睡眠・食事時間やリズム運動)や良質の睡眠(セロトニン神経を休める)、そして食事などです。
 ストレスで一番不足する栄養素はアミノ酸(セロトニンの材料となるトリプトファンもアミノ酸の一種)です。たんぱく質を摂らせるよう心がけましょう。さらに、タマネギに多く含まれるポリフェノール「ケルセチン」は、抗ストレス作用を発揮する可能性があるとして注目されています。

 しかし、なんといってもセロトニンを活性させる一番簡単な方法は、当学会の研究素材「天然ラフマエキス」のサプリメントを利用することです。セロトニン活性に関するデータがあり、また、良質の睡眠にも影響します。お子様にも安心・安全で副作用もない方法です。


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光・愛・感謝 村雨カレン


2015年8月5日水曜日

健康寿命と康復医学

健康寿命が最も長い国は? 

今年(2015年)5月に、WHO(世界保健機関)から世界健康統計が発表されました。
 2013年のデータで世界各国を比較した結果、健康寿命はシンガポールが男性75歳、女性78歳、全体76歳で世界第1位でした。
 日本の平均寿命は男性80歳、女性87歳、全体84歳で世界第1位でしたが、健康寿命は男性72歳、女性78歳、全体75歳で世界第2位でした。

 健康寿命とは、2000年にWHOが提唱したもので、「健康上の問題がなく、日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間」のことをいいます。現在では、健康寿命を延ばす方が平均寿命を延ばすことよりも重要であるという考え方が主流になっています。

 平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある「健康でない期間」と言うことになります。日本の2013年時点の両者の差は、男性 9.02年、女性12.4年でした。単に平均寿命を伸ばすのではなくいかに健康寿命を伸ばして、両者の差を短縮していくかが重要で、結果的に、生活の質の低下予防と、社会保障負担の軽減も期待できます。

また一方で6月には、日本の心血管疾患(CVD)による死亡率は先進国中で最も低いという経済協力開発機構(OECD)の報告もありました。
 国ごとの報告書ではいくつかの懸念材料も示されています。

 日本は、喫煙率が唯一OECD平均を上回っており、これは男性の喫煙率(32.4%、OECD平均26.0%)の高さが原因と分析されています。さらに、日本は疾病障害により健康寿命を達成できなかった損失生存年数(YLL)が、年齢制限を70歳とした場合のOECD平均である10万人当たり581年を39%上回る807年だったことや、若年期のCVD関連死が多いことが指摘されています。また、糖尿病や高血圧が原因となる末期腎不全の有病率もOECD加盟国の中で最悪(10万人当たり238、OECD平均は101)でした。

■脳心血管病の予防で日本を健康長寿国に

日本は世界に冠たる長寿国ですが、平均寿命と健康寿命の隔たりが大きく、健康寿命の延長が重点課題となっています。

 日本内科学会を中心とした11学会(日本内科学会、日本疫学会、日本高血圧学会、日本循環器学会、日本腎臓学会、日本体力医学会、日本糖尿病学会、日本動脈硬化学会、日本脳卒中学会、日本肥満学会、日本老年医学会)、日本医師会、日本医学会は、共同して『脳心血管病予防に関する包括的リスク管理チャート2015』を作成しました。学会では、同管理チャートが一般診療現場で多いに活用されることで脳心血管病の予防が進み、日本が健康長寿国になることを期待しています。

健康寿命の要、血圧と動脈硬化

脳心血管病を予防するためには、高血圧症、肥満、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病などのリスク管理が重要ですが、中でも高血圧→動脈硬化の流れは脳心血管病につながる大きな要因となります。高血圧状態が続くと、血管はその圧に負けまいとして壁の厚さを増し、血管の内腔をおおっている血管内皮細胞は直接高い圧にさらされるため、傷ができたり、うまく機能しなくなったりします。すると、血管壁に慢性的な炎症反応が生じ、動脈硬化が進んでしまいます。こうして高血圧→動脈硬化→脳心血管病は、健康寿命の妨げになるのです。

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健康長寿国にこそ求められる康復医学

中国の「康復医学」は第3の医学として確立・実践されていますが、日本でもその重要性が着目されつつあります。
 現代医学は、緊急医療として大変重要であることは間違いありません。しかし、近年大きな課題となっているのが、生活習慣病や慢性病、あるいは再発・合併症に応する医療です。
 特に糖尿病や高血圧は健康寿命に大きく影響します。

 病気や怪我で身体に表れる機能障害には、肉体的障害、精神的障害、職業的障害、社会的障害の4つの方向性がありますが、康復医学はこれらを包括した総合的処置を行います。康復医学の提唱する健康寿命を延ばすポイントは「血流」「睡眠(ストレス)」「体力」です(上図参照)。この3つのポイントを対応すれば、傷病からの回復も早くなり、日常生活を取り戻し、健康を維持することが可能になります。

 当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」には、血管内皮細胞の機能促進血栓形成の抑制酸素の供給量促進などのエビデンスがあり、微小循環の血流・環境の改善による「健康寿命の延伸」に期待できます。“寿命”に関するエビデンスを持っているのは、「HM-3000(特系霊芝)」だけなのです。


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光・愛・感謝 村雨カレン