2011年6月27日月曜日

発見!長寿遺伝子④

健康長寿への研究、その本質とは?

老化に対しての研究は、細胞・遺伝子レベルの研究が進んでいますが、全米の大学や企業の研究に助成金を出しているアメリカの国立老化研究所では、倫理の問題も含め、慎重な審査を繰返しているようです。それは、長寿遺伝子を細胞内に組み込む“遺伝子治療”により無制限に寿命を延ばそうとする研究や、不老不死の薬の開発も始まっているからです。
同研究所は、「現状では非現実的な研究への助成金を求められる可能性も高い。それは薬だけではなく、食品添加物やサプリメントのような分野の研究でも起こりえることなのだ」とコメント。この研究所では、生命倫理を重んじて研究している立場から「使用して安全なものは何か、科学的に実証されているのは何かを見きわめ、人々に知らせなくてはならない」と話しています。
『サーチュイン遺伝子』を発見したレオナルド・ガレンテ博士は、生活習慣を改善する努力をせずに長寿になれるような薬の開発は可能かどうかの問いに「すでに健康的な生活を送っている人々を長寿にする薬が開発される可能性はあると思います。彼らはより健康になり、寿命は延びるでしょう。健康でない人々、例えばメタボリックシンドロームの人々も今よりは長生きするかも知れません。しかし、もともと健康な生活を送っている人々よりも長生きできるような薬はありえないと思います。薬が生活習慣に置き換わることは決してないと思います」。「将来、カロリー制限と同じような働きをして長寿遺伝子を活性化させる薬ができたとします。もし、完璧な薬ができたとすれば、50%の延命が期待できるかもしれません。しかし、完璧な薬などというものはありませんから、実際にはせいぜい10%程度。寿命を延ばすことができたとして、10年ぐらいでしょう。しかし、重要なのは、単に寿命を延ばすだけではなく、人々が健康でいられる期間を10年延長することなのです。わたしは、人間が500年も1000年も生きられると期待するような考え方は反対です。わたしは、寿命の長さだけではなく、健康にこそすばらしい恩恵があると考えます」。


■発見! 長寿遺伝子④
NHKスペシャル「あなたの寿命は延ばせる」より

血管の老化:動脈硬化
「老化は血管から」といわれるように、個人差はありますが誰でも年齢とともに動脈硬化が進みます。そして、動脈硬化の進行に影響を与えるのが血管内皮細胞です。

血管内皮細胞の保護と一酸化窒素
血管内皮細胞は、血管を円滑に維持しています。老化や高血圧や中性脂肪や酸化ストレスが増加すると、血管内皮細胞が阻害され、NO(一酸化窒素)などの産生が低下し、血管が収縮し炎症を起こし易く、血栓が形成され易い血管になります。

血管内皮の働き
↑血管内で血液が凝固しないように放出される一酸化窒素(NO)は、血小板凝集を抑制して、血栓が形成されないようにしています。

霊芝は、血漿一酸化窒素の産生を促進します。
一酸化窒素への影響
一酸化窒素は、血管の拡張だけではなく、血小板凝集の抑制酸化ストレスによる内皮障害の抑制白血球の内皮細胞への接着の抑制など、重要な役割があります。
「老化は血管から」と言われます。血管内皮細胞の保護一酸化窒素産生の促進には霊芝の効果が期待されているのです。



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2011年6月23日木曜日

発見!長寿遺伝子③

長寿遺伝子、カロリー制限の落とし穴

天寿とは、“運命として定められた寿命”という意味です。天寿をまっとうすることは自然の摂理にしたがうことであり、幸せなことだと考えられています。
平均寿命が、過去100年と比較すると約2倍に伸びている我が国ニッポンですが、それを象徴するように高齢化率(65歳以上の人が総人口に占める割合のこと)も上がっています。そして「高齢化社会」とは、この高齢化率が7%を越えた状態のことで、さらに14~21%を「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ぶそうです。総務省が発表した2010年9月15日現在の推計人口によると、65歳以上の人口は前年より46万人多い2944万人となり、総人口に占める割合は23.1%と過去最高を更新しています。
そうです、日本は「超高齢社会」になってしまったのです。
そんな中、話題になっているのが「長寿遺伝子」です。
“長寿遺伝子をON”にするにはカロリー制限が効果的と言われていますが、実はカロリー制限と寿命の関係は昔から研究されていたようです。「エネルギー摂取量が過剰になった時と、逆に制限した場合では、体内で異なった反応が起ります。カロリー制限が人体にどういう影響を与えるかという研究は昔から行われてきました。06年には、6ヶ月間、カロリーを70%にする実験が行われ、動脈硬化が抑制されるという研究もあります」(東海大学医学部抗加齢ドック・久保明教授)
長寿遺伝子の場合、活性化には継続して食事制限をすることが必要で、一度でも満足に食べてしまうと、すぐにOFFになってしまいます。久保教授は、カロリー制限の効果は認めながらも、ただ闇雲に行うのは危険だと言っています。「急に食事量を減らしすぎると、骨や筋肉に悪影響を及ぼすことも考えられます。高齢になると、サルコペニアという筋肉量が減少する症状が進行して、転んだだけで寝たきりになってしまう。これを防ぐにはタンパク質はもちろん、カロリーを摂らなければならない。いくら長生きをしても、筋力が低下し、歩くこともままならない状態では老後も楽しくない。カロリー制限をすることには、こうした相反する問題もあるんです」(週刊現代)

雑誌記事


■発見!長寿遺伝子③
NHKスペシャル「あなたの寿命は延ばせる」より
NHKスペシャルでは、老化をもたらす具体的な要因として“ミトコンドリアが出す活性酸素”免疫細胞の暴走”が取り上げられていました。

免疫細胞の暴走?
通常、左下図のように免疫細胞は体内に入ってきた病原菌などと戦います。しかし、免疫細胞が老化すると自分自身の細胞を攻撃(調整作用の低下)するようになります。(右下図)特に攻撃を受けやすいのが血管の内皮細胞です。免疫細胞は内皮細胞を破り血管壁に入り込んで活動するため、血管壁が厚くなり動脈硬化の原因になってしまいます。
免疫細胞


霊芝には、免疫系に対する調整作用があります!
霊芝のConA活性化されたリンパ球増殖への影響 (in vitro)
霊芝の影響

霊芝は免疫系に対して双方向性を持った調整的作用があるため、いろいろな免疫失調症に改善効果があると考えられています。特にリンパ球増殖の調節、免疫因子産生の促進、マクロファージ、NK細胞の活進などによって、生体の免疫バランスが保たれ、疾病の予防、寛解、治癒や生体機能恒常性の維持などに有効な影響を発揮すると期待されています。





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2011年6月20日月曜日

発見!長寿遺伝子②

抗加齢から加齢制御へ

「見た目の老化が気になる‥‥」。そのきっかけについてアンケートを取ると、「起きた時に顔についた枕の跡や、昼寝後のクッションの縫い目の跡が顔にいつまでも残る」、「電車の窓に映った自分の顔を見たときに、しわが大変目立ちショックだった」など、日常におけるふとした瞬間を挙げるコメントや、「目の下にクマができていると家族に指摘された」、「夫が私の顔を見て、『老けたな』と言った」など、他人から指摘されて老化を意識したというコメントが多いそうです。その時は、いっそう老け込んだ気持ちになってしまうかもしれません。
しかし、いくつかの老化のサインを見つけたからといって、それだけで悲観しなくてもよいのです。老化は全身でいっせいに進むわけではありません。脳、血管、骨、筋肉などの部位や機能によって、老化の進み方にバラつきがあることがわかっています。たとえば、さまざまな生理機能の中でも、肺活量は早くから衰えがちな機能のひとつで、30~45歳までの間に20%も落ちてしまいますが、腎臓の血流量等のように、65歳前後から急激に低下するものもあります。また、神経機能や基礎代謝率などの低下は、一生を通じて緩やかです。
そして、老化には男女差もあります。動脈硬化原因となる血管の老化は、男性の方が女性より早い傾向があり、女性は血管よりも骨の老化に注意が必要です。こうしたこと知らずに、男性が骨のことを気にして乳製品を多めに摂ったためにコレステロール値が上がって動脈硬化が進んでしまったとか、女性は肥満やコレステロールを気にしすぎて乳製品をやめたら骨がもろくなってきたなどの症状が実際にあるのです。
前回紹介した「テロメア説」や、連載している「サーチュイン遺伝子」など、老化に関しては細胞レベルの研究が進んでいます。「抗加齢」ではなく現代は「加齢制御医学」というコンセプトが出てきています。見た目だけ若返らせるのではなく、“内側から老化のプロセスに働きかけて加齢をコントロール”していこうという考え方です。そして、長寿遺伝子「サーチュイン遺伝子」は、すべての人に存在しています。そう、すべての人に期待が持てるのです。


発見!長寿遺伝子②
NHKスペシャル「あなたの寿命は延ばせる」より

カロリー制限をすることにより軽い「飢餓状態」を作ると「長寿遺伝子」ONになることがわかりました。そして、カロリー制限と同じような作用のサプリの成分としてポリフェロールの一種「レスベラトロール」が紹介され、「ミトコンドリア」も増えるというデータが番組で紹介されていました。

名称未設定

●ポリフェノールの一種レスベラトロールはこれらの色素に多く含まれています!
○黒 米       ○赤ブドウの皮
○赤ブドウの葉   ○赤ワイン
○霊 芝       ○ピーナッツの薄皮etc

レスベラトロールはポリフェノールの一種で、植物が紫外線、病害などの外部ストレスにさらされた際
に自身を守るために出す生体防御物質で、上記のように多くのもの色素に含まれています。現在まで多くの学術論文が発表され寿命や抗酸化、健康、美容に期待されています。



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2011年6月17日金曜日

発見!長寿遺伝子①

寿命が延びる!‥‥ある方法とは?

あなたは、自分の寿命がわかるようになったらどうしますか? 
アメリカとイギリスで本年度内にに解禁される血液検査キットは、自身の寿命を知ることができる代物らしいのです。しかも、このキットは医師の処方箋無しで入手できるとのこと。検査方法は、キットに付属する器具で血液サンプルを採取し、スペインにあるキットの発売元へ送ると、4週間後には、その人の寿命(余命)を記した報告書のようなものが届く‥‥。この会社に送られた血液サンプルを元に、「テロメア(DNA構造の一つで、細胞の分裂の寿命をコントロールするといわれている)」の長さを測ります。テロメアの長さは短ければ短いほど老化が早くなる(テロメア仮説)といわれていて、それを測ることによって寿命(余命)を算出するというのがこの商品なのだそうです。このテストによって算出される寿命予想では正確な年月日までは、算出できず十年単位までが限度とのこと。しかし、この会社では「このテストを受け、そして自分の寿命予測を知り、その上で意識的に生活習慣を変えれば、寿命は伸ばせる」と述べているそうです。つまり、このようなテストは「これはコレステロールや血圧のテストを受けるに似通ったものであり、テストの結果に順じ、生活習慣を変えることで、好ましくない数値が出たとしてもそれは十分に改善可能」だとしているわけです。
年内に解禁されるということで値段も決まっているそうです。イギリスでは現時点での換算レートで£435(約57,000円)、アメリカでは$705(約56,500円)という価格です。
寿命については、この「テロメア説」は有名なのですが、今回より「生き生き生きる」で取上げる「長寿遺伝子」は健康回復や寿命を延ばす遺伝子として、NHKスペシャルで12日(日)に放送されました。その内容は「ある方法でミトコンドリアが増える」、そして「レスベラトロール」というサプリメントも紹介されていました。そして、放送後に全国の薬局や薬店に、レスベラトロールに関する問い合わせが相次いでいるそうです。中には「ミトコンドリア下さい」と来店するお客さんもいるとのこと。これにはお店側も対応や説明に苦慮しているようです。
この「長寿遺伝子」については数回に分けて取上げていく予定ですので、お楽しみに。



■発見!長寿遺伝子①

NHKスペシャル「あなたの寿命は延ばせる」より

6月12日(日)に「NHKスペシャル」で放送された番組で、「発見!長寿遺伝子」と題して、人には誰にでも健康や長寿に関わる遺伝子があることについて紹介されていました。

平均寿命100歳も可能!


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■画像1

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■画像2

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■画像3

上の画像は平均寿命26歳のサル(アカゲザル)です。写真のサルは画像1、画像2ともにすでに26歳で、人間の年齢にすると75歳です。そして画像1のサルが「ある方法」で若さを保っています。

カロリー制限でミトコンドリアが増える!
番組で紹介されていた「ある方法」とは、カロリー制限(摂取カロリーを30%減らす)で、カロリーを制限すると「サーチュイン遺伝子」(染色体10番目)のスイッチが入り、サーチュイン酵素が発生して寿命を延ばすということです。それだけではなく、シミ・シワなどの抗老化や認知症・糖尿病などの疾患などにも影響を与えることが紹介されています。しかし、食事を制限することに対してはストレスが発生し、その継続が難しく、再び食べてしまえば遺伝子はオフになり効果はなくなってしまいます。そこでサーチュイン酵素の働きを再生させる効果のあるサプリメントとしてアメリカで圧倒的に売れている「レスベラトロール」が紹介されています。もちろん、このサプリを飲んでも食事が多ければ太ります。いくら食べてもいいわけではありません。肝臓は肥大化しないのですから。

ミトコンドリアを増やすだけではダメ!
ミトコンドリアは、抗老化やエネルギー産生に関与しますが、増やすだけでは意味がありません。ミトコンドリア自体の機能が活躍しないと意味がないのです。ミトコンドリア活性に必要不可欠なのがコエンザイムQ10なのです。レスベラトロールはポリフェノールの一種で和漢生薬研究所では、既存の製品よりもさらに高品質の「ナチュラル レスベラトロール」を、現在すでに開発中です。近日中に完成の予定です。どうぞご期待下さい。
参考として、寿命に関しては、当社の霊芝においてはすでに、【霊芝のショウジョウバエの平均寿命、最高寿命への影響】【霊芝のショウジョウバエの性活力への影響】などの研究データを所有しております。(参照:『霊芝研究1』171P)





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2011年6月13日月曜日

片頭痛の知識④ 『片頭痛と高血圧』

夏の高血圧と頭痛!

今年は梅雨明けが早く、夏が長くなりそうです。また、“節電の夏”なので熱中症を引き起こす危険も高くなるでしょう。そして特に高血圧の方は十分に注意しなくてはならない夏と言えそうです。
夏は冬に比べ血管が拡張しますので、血圧の高い人も低めになることがあります。しかしここが落とし穴なのです。暑いとたくさん汗をかき、体の水分が失われて血液粘度も上昇しやすくなります。すると血圧も上昇し、心筋梗塞などを引き起こしやすくなるのです。また、冷房のきいた場所から外に出る時なども注意が必要です。急激な気温の変化が、血圧も上下させるからです。そして、血圧変動の幅が大きいと頭痛が起きやすいといわれています。(起床時にもある)これは、急な血圧の上昇に伴い、脳の血管内の血液量が急に増え血管が拡張するため、神経が刺激されて頭痛として感じると考えられています。この頭痛症状は正常血圧の人でも起こりえる頭痛ですが、高血圧の人は正常血圧の人に比して頭痛が起きやすい状態にあるのです。高血圧の約90%を占める本態性高血圧(原発性高血圧)と呼ばれる原因不明の高血圧は、ストレス・肥満・喫煙・過度のアルコール摂取・塩分過多などが原因となって微小循環の血流低下が高血圧の発症原因になっていると考えられています。高血圧の頭痛の中には危険な頭痛もあります。頭痛が続くならば病院で診てもらうことが大切です。治療せず放置し続けると、脳卒中・動脈瘤・心不全・心筋梗塞・腎障害のリスクが高くなりますから、高血圧と診断されたら適切な治療微小循環の血流の改善を両面から対処しましょう。


■片頭痛の知識④ 『片頭痛と高血圧』

ホメオスタシスの障害による頭痛

高血圧による片頭痛は、頭痛の分類で、内科的二次性頭痛の「ホメオスタシスの障害による頭痛」に入ります。ホメオスタシスは恒常性を意味し、生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず生体の状態が一定に保たれるという性質、あるいはその状態を指します。

微小循環の血流低下~本態性高血圧~慢性的な頭痛
生体で恒常性の保たれる範囲は体温や血圧、体液の浸透圧やpHなどをはじめ病原微生物やウイルスなどの異物の排除、創傷の修復など生体機能全般に及びます。本態性高血圧の場合、血液粘度~血流低下や血管の収縮・赤血球の凝集などによる微小循環の血流の低下が原因で、そのために起るのが慢性的な頭痛です。

●霊芝の高血圧患者の血圧(kPa)への影響
霊芝の高血圧への治療効果及び作用を検証するために、Ⅱ期高血圧患者(-カ月以上降圧剤を投与された、降圧作用が現れていない患者)を集め、霊芝を併用した。結果は、霊芝の併用により、顕著な降圧への影響がある【1kPa=7.5mmHg】
図1

霊芝の患者爪上微小循環への影響
患者の爪上皮の微小循環を検査した結果によると血圧の降下の同時に毛細血管の密度と口径が増加し、毛細血管の中の赤血球の流速も増加した。また、大動脈、小動脈の拡張圧の降下と毛細血管ループの輸入脚口径の増加が顕著な負相関にしている。
図2

恒常性の機能低下は、高血圧に限らず様々な身体の疾患を引き起こす原因にもなります。そして、恒常性の機能低下の原因は、体中に網の目のように張り巡らされている微小循環の機能低下いっても過言ではありません。





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2011年6月10日金曜日

蔓延する腸管性出血大腸菌!

欧米の大腸菌は耐性菌だった!

腸管出血性大腸菌は、欧州12カ国のほか米国にも広がり22人が死亡し患者数は2000人を超えています。依然として感染源が特定できていませんが、今回の腸管出血性大腸菌は、幅広い抗生物質が効きにくい多剤耐性の遺伝子も持っていることがわかりました。
北京ゲノム研究所(BGI)は解析結果を発表しています。今回の菌は強毒性に加え、薬剤が効きにくいことで、治療が難しくなっているとのことです。 患者の多くが入院している大学病院で、BGIが菌の遺伝子を調べたところ、ストレプトマイシン系やペニシリン系など多くの抗生物質に耐性を示す遺伝子を持っていたとのことで、実際の治療でも、抗生物質による治療が難しいことがわかっているようです。 
多剤耐性の遺伝子は、別の型の大腸菌からこの菌に乗り移った可能性があります。日本国内では、腸管出血性大腸菌の食中毒事件で、重症化した患者の多くが腎臓の働きが悪化するだけでなく、脳神経細胞が傷つく脳症も併発していることがわかったそうです。これまで、腎臓の働きが悪くなる溶血性尿毒症症候群(HUS)は、腸管出血性大腸菌による食中毒で、平均して全患者の1~10%が起こすとされている一方で、重い脳症を同時に引き起こす頻度はそれほど高くないとみられてきました。
旧厚生省の研究班は脳症発症はHUS患者の約5%と報告しています。しかし、今回はHUSを起こ
た31人の約4割にあたる12人が脳症を起こし亡くなった4人も含まれ、多くの脳症患者が一時期は人工呼吸器が必要になるなど重篤な状態に陥ったのです。「詳細はまだ不明だが、従来より脳症が多く、しかも重症になる印象を受ける」(金沢大教授)。
欧州の腸管出血性大腸菌は強毒性の耐性菌であることがわかりました。日本国内の情報から、国内の腸管出血性大腸菌もすでに変異している可能性を考えざるを得ない状況にあることは間違いないようです。
(一部引用:朝日新聞)


■蔓延する腸管性出血大腸菌


国内でも腸管出血性大腸菌は拡がっている!
欧米で猛威を奮う腸管出血性大腸菌(O‐104変種)ですが、日本国内での感染症発生動向調査によると腸管出血性大腸菌(O‐157、O‐26、O‐111)の報告数は春先から増えはじめ全国的に拡がりをみせています。

感染症報告数


名称未設定 1

強毒性&耐性菌に変異!

薬に対して効かない性質を獲得した細菌を「薬剤耐性菌」、複数の薬に耐性がある場合を「多剤耐性菌」と呼びます。過去、耐性菌は、一つの薬に対する耐性遺伝子を持っていました。これに対して、現代の耐性菌は、これまでの菌が作り出した多数の耐性遺伝子を取り込んでいます。なぜ、世界中に拡がっているのかということについては‥‥①感染力が強い ②耐性遺伝子を他の菌に渡せるため、耐性能力の拡散が加速 ③人が地球規模で移動 ④人工呼吸器や持続点滴など、菌が院内感染しやすい高度医療が普及しているため‥‥と考えられています。欧米の菌は、強毒性で抗生剤が効かない耐性菌だということが判明しています。国内のものに関しては、脳症に進行し重症化する確立が通常より高くなっており、引き続き原因解明中とのことです。

【大腸菌対策】
このたびの大震災の被災地では、水産加工施設跡地などで腐敗した魚から悪臭が発生し、普段見られないハエ(震災バエ)が大量発生したり、避難所の施設で大腸菌(O‐157含む)が検出されたりするなど、衛生面での問題も大きくなっています。
和漢研ではその対応策の一つとして、細菌やウィルスにも対応できるpH値の高い(12.5)焼成カルシウム(商品名『安心村(R)』)を被災地に散布することを提案しています。『安心村(R)』は、家庭での野菜や果物の洗浄・除菌や、キッチン周りの消臭・除菌・抗菌等を目的で商品化したものですが、その原料は、被災地の問題対応策としても大きく貢献できるのです。
これからの季節、暑さや湿気による衛生面の悪化は、被災地だけでなく全国的な問題となります。ご家庭の大腸菌対応策として、ぜひ『安心村(R)』をお役立てください。


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2011年6月6日月曜日

巷をにぎわす「大腸菌」の正体!?

欧州で蔓延!O‐104は変異菌だった!

ドイツを発生源に、先月から「腸管出血性大腸菌O‐104」の感染が欧州9カ国と米国に広がり、1日までに16人が死亡、1500人以上が感染しています。ドイツは当初、スペイン産キュウリが原因と発表しましたが、後に誤りとわかり、野菜の輸入拒否など風評被害にあったスペインは抗議しています。発生源が不明なことで不安が広がり、野菜の流通が一部で止まるなど欧州全土で混乱が広がっているようです。
欧州連合によると、欧州でO‐104が発症したのはドイツのほか、オーストリア、デンマーク、オランダ、フランス、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス。死者の大半はドイツ国内ですが、5月31日にはスウェーデンでも1人が死亡しました。8割が大人で、子供が少ないのが特徴となっています。ハンブルクなどドイツ北部地域が発生源とみられ、感染者の多くはドイツに滞在経験があるか、最近旅行している人でした。
ドイツは当初、生で食べたトマト、キュウリ、レタスが原因とみて「スペイン産キュウリ」を一因にあげました。しかし、スペイン産キュウリから大腸菌はみつかったものの、今回の感染とは別タイプで、ドイツは31日になって訂正しました。この影響で、スペインの野菜全体の輸出が鈍り、この1週間で2億ユーロ(約234億円)の損失が出たということです。ロシアはドイツ、スペインからの野菜輸入を停止、オランダからドイツへのキュウリ輸出も止まっているとのことです。
また、ドイツ国内では、大腸菌が引き起こす「溶血性尿毒症症候群」の発症者が急増しています。
そして、2日に世界保健機関(WHO)は、この大腸菌がこれまで見つかっていない“新種”である可能性が高いことを明らかにしました。専門家の解析の結果、この菌は感染性も毒性も高いと報じています。世界的にも最大規模の感染となる恐れがあり、WHOと欧州連合(EU)は共同で感染源の特定や治療態勢の確立などを急ぐ一方、ドイツでは、重症者の大量の血漿輸血が必要となり、血液不足への懸念が強まっています。
感染源はスペイン産キュウリではなかったものの、生野菜の可能性は強いようです。過去、何度かお伝えしてきたように、細菌やウイルスは明らかに変異しています。生肉だけでなく、いよいよ野菜を食べる際にも自己防衛策を講じなければならないという時代に突入したようです。 
(Mainichi.jp)



■腸管性出血大腸菌

腸管出血性大腸菌とは、ベロ毒素志賀毒素と呼ばれている毒素を産生する大腸菌のことで、この菌の代表的なものにO‐157があり、先の生肉ユッケのO‐111、今回の野菜のO‐104もこれにあたります。

大腸菌とは・・・
大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在します。ほとんどのものは無害ですが、このうちいくつかのものは、人に下痢などの消化器症状や合併症を起こすことがあり、病原性大腸菌と呼ばれています。
大腸菌は、下図のように、菌の表面にあるO抗原(細胞壁由来)H抗原(べん毛)により細かく分類されています。
「O‐104」とはO抗原 として104番目に発見されたものを持つという意味です。

腸管出血性大腸菌

強力な毒素!腸管出血性大腸菌
大腸菌の中でも激しい腹痛や下痢を引き起こすものを「病原性大腸菌」と呼び、ベロ毒素と呼ば
れる強い毒素を産生して腸管出血を引き起こします。さらに溶血性尿毒症症候群(HUS)脳症
(けいれんや意識障害)、などに重篤な合併症を引き起こすことがあります。


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【大腸菌対策】
今回、欧州で問題になっている大腸菌は毒性の強い新種だということが判明しました。特定できてはいませんが野菜が感染源だということはわかっています。国内では生肉などで問題になっていますが、過去にはカイワレで問題になった事実も記憶に新しいところです。野菜の場合、葉ものは、大腸菌に限らず農薬・大気汚染などによる様々なものが付着する可能性があります。
また、雨による土壌への侵入から根菜類も油断できません。厚労省の食中毒の予防に関しては、野菜はよく洗うと指導しています。しかし、水洗いだけでは安心できません。表面の農薬や細菌類は相当しつこいです。野菜の洗浄、除菌、農薬の除去に一番いいのは、PH値の高い「焼成カルシウム」です。ボールに作った水溶液に5分から10分浸しておくだけでOKという簡単さで、今までこんな野菜を食べていたのかと驚くほどの異物や粉じんが水面に浮いてきます。


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愛・感謝 五月雨ジョージ