血管の老化が糖尿病を悪化させる
糖尿病やメタボリックシンドロームによる血管の老化は、筋肉でのエネルギー消費を妨げ、余ったカロリーが内臓脂肪として蓄積されることで、さらに糖尿病が悪化するメカニズムが解明されました(新潟大大学院医歯学総合研究科循環器内科・南野徹教授らの研究グループが米科学誌電子版で発表)。糖尿病で動脈硬化など血管の老化が起ることは知られていますが、逆に、血管の老化が糖尿病にどのような影響を及ぼすかは分かっていませんでした。南野教授らが科学技術振興機構の事業として研究を開始したのは2011年でした。
筋肉では通常、血流から糖を取り込み、細胞内の小器官「ミトコンドリア」でエネルギーを作り出しています。教授らは、血管の老化を引き起こす鍵となるたんぱく質に着目しました。 高カロリー食を与えたマウスで検証すると、このたんぱく質が活性化して、糖を筋肉に取り込む機能が抑制されるほか、ミトコンドリアの合成を促す機能が低下しました。このため、エネルギーとして消費されなかった余剰カロリーが内臓脂肪となって蓄積し、症状が悪化することが分かりました。
現在の糖尿病治療は血糖を下げることに重きが置かれていますが、教授は「血管の老化を抑えることが糖尿病の進行を抑える鍵となる」と指摘し、「病気を悪化させる仕組みそのものに働きかけることで、根本的な治療につなげたい」と述べています。
生活習慣病を専門とする熊本大大学院の尾池雄一教授は、「血管の老化が糖尿病を悪化させるのは『そうであろう』と思われていたもののはっきりしておらず、科学的に解明したのは素晴らしい」と評価しています。
今回の研究発表は、血管の老化から症状が一層進行するという悪循環を断ち切ることで、新たな治療法に役立つ可能性があると期待されています。
■血管の老化:糖化
糖尿病で合併する血管障害は、糖尿病の病態の結果と考えられていました。しかし、上記に記載した南野教授らの研究により、血管の老化が筋肉などのほかの組織で、エネルギー代謝に作用して糖尿病を悪化させるという、まったく新しい可能性が示されたのです。血管老化による糖尿病・肥満の悪循環
血管細胞で今回の研究対象になったたんぱく質が、糖の消費を抑え一酸化窒素(NO)の産生を低下させることにより、筋肉細胞でのミトコンドリアの合成を阻害します。また、ミトコンドリアへの糖の輸送が低下して筋肉細胞への糖の取り込みを妨げ、エネルギー消費量が減少し、血管老化が進行します。さらに糖尿病・肥満を悪化させる悪循環に陥ります。血管を老化させる糖化
血管は主にコラーゲンでできており、コラーゲンが血管の強度や弾力性に大きな役割を担っています。しかし、たんぱく質であるコラーゲンが過剰な糖によって終末糖化産物(AGE)化されると、血管の老化を進行させます。※AGEについてはページ左上の空欄に「AGE」と入れて虫眼鏡マークをクリックすると、過去のAGE記事が調べられます。
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○ AGE化したコラーゲンは、中膜だけではなく血管の外側を覆う平滑筋細胞の異常増殖を促進して、動脈硬化をもたらします。
○ AGEにより、血中を流れる悪玉のLDLコレステロールが血管の内側を形成する血管内皮細胞にしみ込みやすくなり、動脈硬化を進行させます。○ AGEによる糖化ストレスにより、内皮細胞の機能の一つ〔NOの産生機能〕を不活性化させます。それは血管伸縮、炎症反応、血栓傾向をさらに増悪させ、血管老化の進行に影響をあたえるのです。
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「血管の老化から肥満や糖尿病の進行」へという悪循環を断ち切るためには、酸化・糖化による“微小循環の環境および血流”の低下への対策が必要です。
康復医学学会では、血管老化の対策として主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」をお奨めします。HM-3000は、血液粘度の適正化、赤血球の凝集予防、毛細血管の拡張など微小循環の環境・血流の改善に対するデータを持っています。
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光・愛・感謝 五月雨ジョージ