見過ごされやすい狭心症
女性の8割は更年期に心や体の変化を感じると言われています。40歳代の半ばから50歳代半ばの閉経前後の時期に、卵巣機能の低下に伴い女性ホルモンが急激に減少して、ほてり、のぼせ、逆に冷え、頭痛やめまい、耳鳴り、などの症状が出てきます。さらに、不安感やイライラ、憂鬱感の増幅、不眠など、精神的な症状が現れる方もいます。女性なら誰しも知っていると思いますが、更年期障害の原因は女性ホルモンが急激に減少することです。胸が痛くなる、疲れやすくなるなどの症状が出ることもあります。これは、女性に特有の症状で、「微小血管狭心症」です。この年代の女性の10~20%が、微小血管狭心症が原因の胸痛を経験しているとみられ、早い人では30歳代で自覚症状が出始める人もいます。
微小血管狭心症は米国立衛生研究所(NIH)のグループによって提唱されました。この微小血管狭心症の特徴としては、胸痛は安静時や就寝時に起こり痛みは数分で消失することが多いのですが、特効薬であるニトログリセリンも、継続する痛みに対して効きにくいのです。また、心臓の異常は心電図でも表れることがなく、冠状動脈にも異常はありません。
胸痛発作の引き金(誘因)となるのが、過労やストレス、睡眠不足などです。これまでは、微小血管狭心症は大きな血管が詰まるわけではないので、本人が胸痛に苦しんでいるのに「異常なし」「気のせい」などと見逃されてきたケースも多かったようです。しかし、自覚症状を訴えた女性の中には心筋梗塞に至り死亡する例もあります。
最近の研究では、胸痛の自覚症状がある人の5~6%が2年以内に虚血性心疾患で入院しているという報告もあります。男性に多い狭心症は、心臓表面の太い冠動脈の血管が動脈硬化で詰まって起こるのが特徴ですが、その太い血管が突然詰まることはありません。女性のように微小循環の血流が先に滞ります。
狭心症の自覚症状は、胃の周辺や、肩、背中などに痛みが出る場合もあり見過ごされていまいます。日頃からちょっとした自覚症状でも微小循環の血流をイメージしてケアすることが大切です。
康復医学の基本 微小循環基礎講座⑤
■血流低下の原因にもなる"血栓"
基礎講座③でもお伝えしましたが、血管の内側の血管内皮細胞は、機能の低下や動脈硬化などによって血管壁にコレステロールがたまって、血管内が狭くなります。動脈硬化の部分が破れると内皮がはがれ落ち、血管がけがで傷ついたのと似たような状態になり血栓形成の原因になります。
ポイントは凝固因子フィブリン!
○健康な血管は、血管内皮に覆われ、血栓はできない○血管内皮に傷がつくと、血小板が集まってくる
○血管の傷ついた部分に血小板がくっつき塊を作る
○凝固因子が働き、「フィブリン」という糊が血小板をからめて、強くし、出血を止める(下図の糸くずの様なものがフィブリン)
凝固因子は数多くあり、お互いに複雑に反応、制御しあい最終的にフィブリンをつくります。この凝固因子の反応は、血小板膜や血小板がちぎれてできた断片で加速され、血の塊を強固にし、出血を止めます。この血の塊が血中に漂うのが血栓です。処方されることが多い抗凝固薬は、凝固系の働きを抑え血液を固まりにくくするので、少しでも量が多すぎると、出血傾向になったりします。また、ビタミンKの働きを抑えて血液を固まりにくくする効果を出すので、日常の食生活でビタミンKを摂ると中和してしまって薬が効かなくなる恐れがあるので、ビタミンKを含む食品にも気を付けないといけません。
「霊芝」は、血小板血栓及びフィブリン血栓の形成に対して抑制効果があります。そして、生薬類似食品である霊芝は、抗凝固薬のように摂取量の違いで出血傾向になることはなく、日常の食事の心配もありません。血管内皮細胞も強化させるので理想的な生薬です。康復医学学会も推奨しています。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ