2022年12月22日木曜日

低体温症

 冷え性よりも危険な“低体温症”

「冷え性」は、人が寒さを感じない程度の温度環境で、手足や下半身などが冷えてつらいと感じる自覚症状のこと。指先などが冷たくても、身体の中心部の温度は正常なことが多くあります。一方「低体温」は、深部体温(脳や内臓など身体内部の温度)が下がってしまうことをいいます。

 深部体温が35℃以下になると、激しい震えや、判断力の低下などの症状があらわれ、“低体温症”と診断されます。体温が下がるにつれ、筋肉の硬直、脈拍や呼吸の減少、血圧の低下などが起こり、死に至ることも。自覚がないまま進行することもあるため、高齢者や、屋外作業をする人は注意が必要です。

 厚生労働省の発表によると、2020年の低体温症による凍死は1317人で、そのうち65歳以上が全体の80%以上となっています(※ちなみに熱中症での死亡者数は1528人)。

 凍死というと、「雪山での遭難」など、日常とは遠いところで起こるイメージが一般的ですが、実は多くが家などの屋内で発生しています。年齢を重ねると、身体能力の衰えや持病等により低体温症になりやすい上、寒さを自覚しにくくなることが要因の一つです。

 36℃未満の軽度低体温でも、免疫力が低下し、感染症や脳血管障害、糖尿病など、身体に様々な不調が出やすくなる可能性があるといわれています。疲れやすくなったり、風邪をひきやすくなったり、また風邪がなかなか治らないなどの症状も見られます。さらに肺炎やインフルエンザのリスクも高まります。

 身体の深部温度は直腸で測るため、一般的な体温計では測定できません。毎回病院で測ってもらうわけにもいかないので、普段から身体を冷やさない生活習慣を心がけましょう。ポイントは、衣服、食事、運動の3つです。

①衣服 :厚手の靴下、マフラー・ネックウォーマー(首筋から逃げやすい熱を留める)、ひざ掛け、汗をよく吸い乾きやすい下着等を利用し、しっかり防寒対策をしましょう。

②食事 :食事の7割は身体の熱になるため、温かい物をしっかり食べましょう。

③運動 :身体の熱量の6割を作り出す筋肉をつけましょう。スクワットやストレッチなど暖かい室内でできる運動がおすすめです。


 できることから実践して、体温アップを目指してみてください。

(出典:https://www.dydo.co.jp/)


■日常でも多い"低体温"の弊害

 前項でもお伝えしたように、低体温症は、重症になると命に関わります。しかし、軽度な低体温でも様々な不調に悩む人が多いのが現状です。

 低体温は体質だけが原因ではなく、体温が低いうえに薄着による体熱の放出、偏食(ダイエット等)などによる栄養不足、不規則な生活習慣・運動不足、なども原因と考えられています。

 また、ストレスなどにより交感・副交感神経のバランスが崩れると体温が36℃を下回り、低体温特有の疾患や免疫力の低下などが表れることがわかっています。


低体温になる生活習慣

●ストレスによる血行不良・自律神経の乱れ:

 過度のストレスがかかると血行不良が起こることがあり、これも低体温の原因としてあげられます。また、ストレスは、ホルモンバランスを崩し、自律神経を乱してしまうため、体温をコントロールすることができなくなり、低体温になることがあります。

●エネルギー産生の不足:

 エネルギー産生機能が低下してエネルギー不足になると、基礎代謝が低下するため、冷え性や低体温の原因になります。

●たんぱく質不足:

 ダイエットや高齢者の摂食障害でたんぱく質不足になると、血液を送る筋力が低下し、低体温の原因となります。細胞の中にあるミトコンドリアが熱を発生させているのですが、筋肉量が減ると、ミトコンドリアの数も少なくなり、それにともなって体温が下降すると考えられます。


低体温症を予防するために

 ストレス対策・自律神経バランスの調整には、十分な睡眠とセロトニンを増やす生活が重要です。よく噛むこと、概日リズム(地球上の生物が持つ約25時間周期で変動する生理現象)を整えること、リズム運動を心がけましょう。「ラフマ葉エキス」はセロトニンの産生と活性を促します。また、血行不良には、血流改善作用が認められている「HM-3000(特系霊芝)」を、そして肉体疲労の改善やエネルギー不足の解消には、エネルギー産生に不可欠な「コエンザイムQ10」の継続的な摂取がお勧めです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年12月15日木曜日

冷えのぼせ

 手足は冷えても顔は熱い!?

 下半身や手足の先が冷えているのに、顔や頭はのぼせたように熱くなるのが「冷えのぼせ」です。冷え症の重い症状とされ、女性に目立ちます。

 冷えのぼせの人は、他にも様々な体の不調に悩むことが多い傾向にあります。最近の冷え症の患者の多くが冷えのぼせだという報告もあります。

 通常の冷えと同様に筋肉量の少ない女性に目立つといいます。冷えのぼせの人は、軽い運動の後などでも上半身が熱くなり、汗がどっと出るといった傾向があり、他にも、何もしていない時や、明け方目が覚めた時に大量の汗をかいているといったことが通常の冷え症の人よりも顕著です。

 医療関連機器販売会社が、20歳~59歳までの女性1万人を対象に冷えのぼせについて調査したことがあります。それによると全体の約64%の人が普段体の冷えを感じると回答し、うち冷えのぼせが疑われる人の割合はその約半分でした。冷えのぼせを起こすメカニズムは以下のように考えられています。

 最初は体を冷やすことで起こる一般的な血行不良型の冷えから始まります。血行不良の状態が続くと、代謝がうまく機能せず、静脈やリンパ管の流れが滞り、体の末端がむくんできます。血行が悪くなって冷えが進むと、交感神経と副交感神経は体温を一定に保とうとして通常より頻繁に働くのでバランスが崩れてきます。体は本能的に頭部の温度は下げないようにするため、冷えのぼせが起きやすくなるのです。

 この医療関連機器販売会社の調査では、冷えのぼせとみられる人は各年代とも5割前後ありました。特に50歳代が約57%と最も比率が高かったようです。50歳代は更年期症状が出やすく、ホルモンバランスが崩れる人が多いのです。次いで目立ったのは20歳代の約55%。若い世代は小さい頃からエアコンがある環境に慣れ、運動不足のうえに、肌を出すファッションも定着しているためだと考えられます。

 冷えのぼせの人は自律神経のバランスも崩れているので、一般的な冷え症の人よりも健康面の悩みを抱えていることが多いようです。特にイライラなどストレスに関する悩みを持つ人が多く、全体の約35%と、一般的な冷え症の人よりも15ポイントも高い結果でした。睡眠の悩みを抱えている人も多く、寝ている間も緊張して汗をかき、このために体を十分に温められずに冷えを招いている人もいるといいます。

(出典:http://www.nikkei.com/)


■"冷えのぼせ"の対策

「冷えのぼせ」はもともと冷えの重い症状です。日常生活を見直し、冷えそのものを改善することがとても重要です。

 日々の生活を細かく見直していけば、多くの人が冷えの改善効果をすぐに実感できるでしょう。しかし、長い期間冷えに苦しんできた人は、治るのに時間がかかることがあります。体質だからとあきらめずにじっくりと対処することが大切です。

冷えのぼせ、悪循環のメカニズム

 冷えのぼせの症状が出やすくなるのは、1日の温度差が大きく、気候が不安定になる季節です。激しい温度変化のせいで、自律神経が乱れて体調不良を感じる人が増えるのです。

また、日常のストレスなども「冷えのぼせ」の悪循環を進行させてしまいます。


ストレスによる自律神経の反応

 ストレスを受けると、生体反応は〔視床下部〕⇒〔自律神経系〕⇒〔交感神経〕⇒〔副腎髄質〕と伝播し、「ノルアドレナリン」や「アドレナリン」など脳内の神経伝達物質が血中に放出されます。すると血糖値の上昇、胃腸機能低下、心拍数の上昇、血圧上昇など循環機能が亢進し、冷えのぼせや、ほかにも肩こり・疲労などが発症します。

 また、ノルアドレナリン、アドレナリンは、細動脈の収縮から毛細血管への入口を収縮させて微小循環の血液が低下します。そのため、冷えをはじめとする様々な自覚症状を発症してしまうのです。

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 脳内の神経伝達物質のひとつ「セロトニン」には、細動脈の拡張・自律神経のバランスを整える働きがあることが確認されています。康復医学学会の研究素材「ラフマ葉エキス」には、セロトニン産生を促進し、セロトニン神経通過性を安定させるデータがあります。

 また、ストレスの影響で毛細血管の入口が収縮することにより、微小循環血流は低下してしまいます。毛細血管の入口拡張には、NO(一酸化窒素)が大きく関わっています。

 当学会が長年研究を続けている生薬「特系霊芝(HM-3000)」は、そのエビデンスとして、その血中NOの産生を促すデータを有しています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年12月9日金曜日

水と健康

 冬の水分補給

 コロナ禍が続いても落ち着いても、何かとあわただしい師走。唐突ですが、水分補給していますか? 夏場は熱中症対策などでせっせと水分を補給していたのに‥‥と考える人は多いことでしょう。

 人間の体の約60%は水分です。毎日食べ物や飲み物などから2~2.5リットルの水分を摂取し、尿や便、汗などで同じくらいの量の水分を体から排出しています。これは季節が変わってもあまり変化ありません。この時期、熱中症の危険は去りましたが、水分補給の重要性は夏場と変わってはいないのです。

 コロナだけではなく、寒くなってきてからというもの、職場で、街中で、風邪を引いている人をよく見かけるようになりました。風邪対策の王道であるうがい、手洗いに加えて「水分補給」も大事な予防策のひとつです。風邪やインフルエンザの原因となるウイルスは、乾燥した状態で活発に活動します。反対に湿度50%以上になると活動が急激に低下します。水分補給は喉や鼻の粘膜をうるおしてウイルスの侵入を防ぐと同時に、侵入したウイルスを痰や鼻水によって体外に排出する作用を助けます。また、風邪をひいてしまったら発熱や食欲低下、下痢、嘔吐などの症状により体からの水分排出が多くなりますので、普段以上にきちんと水分を補給するようにしましょう。

 冬場には脳卒中や心筋梗塞の発症が増えます。これは寒くなって血圧が上昇することも一因ではありますが、水分補給も大いに関わっています。寒くなって汗をかかなくなり、のどの乾きを自覚しにくくなる冬場は水分摂取が少なくなります。水分摂取が少ないと、血液の粘度が上がり、いわゆる「ドロドロ」の状態となります。ドロドロ血液によって血管が詰まりやすくなり、結果として脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性が高くなります。

 この時期、忘年会や新年会など飲酒の機会が多くなります。お酒を飲むと喉が渇くことは多くの方が経験されていると思いますが、アルコールには利尿作用があるため、飲酒が過ぎると体は脱水状態となります。アルコールを飲んだら意識的に水分を補給して、脱水状態を防ぎましょう。また日本酒造組合中央会では、悪酔いをしないとして飲酒の合間に水分を取る「和らぎ水」を勧めています。一年の疲れをお酒で流しても、水分補給をお忘れなく。

…2022年もあとわずか。来年も心身ともにうるおいに満ちた年にしたいものですね!

(出典:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/)


■水と健康の基本情報

1. 人の水収支 

 成人男子が比較的安静にしていたときの水収支は右図のとおりとされています。ここで「体内でつくられる水」とは、たんぱく質や炭水化物、脂肪などの代謝によって得られる水を指します。

運動や温熱環境のために発汗量が通常より多いときには、それに見合う水分量の確保が必要となります。

 2. 脱水と健康障害 

 尿、汗等の喪失量に見合う水分を適量摂取できれば、血漿浸透圧は一定に保たれますが、水分摂取量が不足すると血漿浸透圧が上昇し、のどが渇き、尿が濃縮されます。水分の摂取量不足は、健康障害や重大な事故の大きなリスク要因の一つとなります。

【熱中症】:発汗によって血液中の水分が減少すると、生体内では細胞外液と内液の移動によって循環機能に支障を来さないような体液を維持するような調整が行われます。しかし、水分補給を行わないと、脱水による血液の濃縮のために循環不全を起こし、酸素や栄養素の運搬あるいは体温調節にも重篤な障害を起こして、熱中症を起こすことがあります。

熱中症とは高温環境下での障害の総称で、重症度により、通常、「熱疲労」、「熱痙攣」、「熱射病」の3種類に分けられています。

【脳梗塞】:脳梗塞とは、脳血管が閉塞又は狭窄し、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になる疾患を言います。後遺症を残して介護が必要となることが多く、福祉の面でも大きな課題を伴う疾患です。発症時間で最も多いのが夜間から早朝にかけてで、これは、就寝中には水分をとらないために脱水傾向になることと関わっているとされています。また、年間を通じては夏と冬に多く、夏は脱水、冬は体を動かさなくなることが発症と関わっているとされています。

【心筋梗塞】:心筋梗塞とは、虚血性心疾患のうちの一つで、冠動脈の血流量が下がり、心筋が虚血状態になり壊死、又は壊死に近い状態になる疾患です。動脈硬化病変を基盤として脱水状態になった場合には、閉塞性血栓が発生し、心筋梗塞に至る場合があります。

【その他】:他に、いわゆるエコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)等の予防のためにも、水分補給は重要とされています。

 3. 健康のための水の飲み方 

 のどの渇きは脱水が始まっている証拠。渇きを感じる前に水分を摂ることが大事です。水分が不足しやすい就寝の前後、スポーツの前後・途中、入浴の前後、飲酒中とその後等に水分を摂ることが重要です。水分摂取量は多くの人が不足気味です。平均的には、コップの水をあと2杯飲めば、一日に必要な水の量を概ね確保できます。

 水分補給は「早めに」「こまめに」


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年12月1日木曜日

貧血

 貧血には鉄分よりたんぱく質?

 知り合いから、こんな相談を受けたことがあります。女子大生の娘さんが貧血で困っているというのです。通院して3年も経つのに少しもよくならないそうです。それだけで、医師がどんな治療をしているのか予想がつきました。聞くと、案の定、鉄剤を与え続けているといいます。これでは貧血がよくならないのも無理はありません。

 昔ほど多くはないようですが、いまでも貧血で苦しんである女性は少なくありません。特にダイエットが原因になっていることが多いようです。そして、医師の対応は昔から少しも変わっていません。「貧血は鉄分の不足が原因」という従うべきマニュアルを信じて、鉄剤を処方するだけです。しかし、実際に私の知人の娘さんがそうだったように、鉄分を補給しただけで貧血がよくなることはありません。少し栄養のことを勉強すればわかることです。

 貧血とは、赤血球の中にあるヘモグロビン(血色素)の量が不足している状態のことです。酸素を運ぶ役割のあるヘモグロビンが足りなくなると、組織の末端で酸欠状態が起こり、そのため顔色が悪くなったり、立ち眩みを起こしたりします。当然、貧血対策のポイントは、どうやってヘモグロビンを増やすかになります。当然、足りないものを増やすには、それを作るための材料を仕入れればいいということになります。

 ヘモグロビンの材料は、“グロビン”というたんぱく質と“ヘム鉄”という鉄分です。ヘモグロビンという名前を見れば、この二つが欠かせないことは明らかです。医師の対応が間違っているのは、二つの材料のうちの鉄分のほうにしか目を向けていないというところ。鉄分だけを与えても、ヘモグロビンは増えません。必要なのは、まずたんぱく質なのです。

 それ以外にも、採るべき栄養素はたくさんあります。ヘモグロビンが出来上がるまでには、ビタミンB6とB12、葉酸、ビタミンC、銅、ニコチン酸等が求められます。確かに鉄分も必要な成分の一つですが、医師が処方する鉄剤には、たんぱく質もビタミン類も銅も何も入っていません。それで貧血が改善するはずがありません。事実、3年も鉄剤を飲まされていた女子大生は、たんぱく質やビタミンの摂り方を指導し始めたとたん、わずか2カ月で貧血が治ってしまいました。彼女の場合も、やはりダイエットが貧血の原因だったようです。

 人間には一日に体重の1000分の一の良質なたんぱく質が必要です。それだけのたんぱく質を確保するのは容易ではありません。ダイエットで食事を減らせば、ますますたんぱく質は不足してしまうことになります。

 それにしても専門家の発想というものは短絡的すぎます。高血圧には減塩、骨にはカルシウム、そして貧血には鉄分。どれもこれも間違いだらけです。そのせいで何年も病気が治らずに苦しんでいる人がいることを思うと、ため息が出る思いです。

(出典:『医学常識はウソだらけ~分子生物学が明かす「生命の法則」~』三石巌著/祥伝社)


■鉄欠乏性貧血の対処法

 貧血には様々な種類がありますが、女性の貧血の中で多いのは、鉄不足の「鉄欠乏性貧血」です。鉄欠乏性貧血は、月経によって血液を失う女性に多く見られ、赤血球のヘモグロビンが鉄不足で合成されずに起こります。また、男性が中年以降貧血になる場合は、胃がん、大腸がんなど消化器のがんが原因であることが多いので注意が必要です。

 鉄不足の主な原因には、●ダイエットや偏食などによる鉄の摂取不足 ●妊娠・授乳などによる鉄の必要量の増加 ●胃切除や、胃酸分泌低下などによる鉄の吸収低下 ●月経過多、潰瘍、痔など失血による鉄の排泄増加 ――などがあります。

 日本人の成人女性が1日に必要とする鉄の量は5.0~9.0mg。しかし、月経のある女性は、毎月20~30mgの鉄分を失いますから、鉄は補給しなければ減る一方です。バランスの良い食事をしていれば、1,000kcalの食事で6mg、2,000kcalでは12mgの鉄を摂ることができます。一方、単純にダイエットで摂取カロリー数を減らすだけでも、鉄は不足してしまいます。


鉄を摂る食事にたんぱく質は欠かせない

●食品に含まれる鉄は、ヘム鉄と非ヘム鉄に分けられます。ヘム鉄は溶けやすいため吸収されやすく、非ヘム鉄は消化吸収されにくいので、ヘム鉄で摂る方が効率的です。

●たんぱく質は、赤血球の中のヘモグロビンの材料となる栄養素ですので、鉄と同様に大切です。肉や魚のたんぱく質は、非ヘム鉄の吸収を高めます。特に、必須アミノ酸のバランスのよいたんぱく質である卵、肉は欠かさないように注意しましょう。1日の目安は、卵1個+魚1切れ+肉80g程度+豆腐半丁程度です。

●ビタミンB2、B6、B12、葉酸、ビタミンCなども造血や鉄の吸収にかかせません。これらを十分に摂るには、偏食せずに3食きちんと食べることが大切です。炭水化物だけでなく、おかずをしっかり食べましょう。

●ビタミンCは非ヘム鉄を吸収しやすい形に換える助けになります。この作用は、梅干しに含まれるクエン酸や酢にもあります。

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 康復医学学会で提案、企画協力により製品化が実現した「黒米エキス」加工食品には、黒米と親和性の高いビール酵母を配合しています。ビール酵母には各種ビタミン、ミネラル、たんぱく質などが豊富ですから、栄養素を効率よく補給、鉄を摂る食事をサポートします。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年11月24日木曜日

怒り

 “怒り”が健康に及ぼす悪影響

 今年も残すところあと2ヵ月弱。コロナ疲れや慌ただしい世相に飲み込まれて、ついイライラすることが多くなっていませんか? 怒るとそれからしばらくの間、調子が出ない、ずっとイライラを引きずる‥‥ということがありますが、これは科学的にも明らかになっていて、実は“怒り”には自分の体を傷つけてしまう強力なパワーがあるのです。

 では“怒り”は私たちの体にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。

【ストレス】

 ストレスは諸悪の根源です。怒りの感情が心の中に生まれるとそれがストレスになり、肥満、鬱、高血圧などの症状につながる場合もあります。また怒りを自分の中に閉じ込めるのもストレスの大きな要因になります。

【心臓病】

 怒りが原因の不整脈や動悸もあります。すぐにキレやすい人は、多くの循環器系の疾患リスクがあると意識した方がよいでしょう。心臓病の人が「なるべく怒らない様にして下さい」と言われるのはこのためです。

【睡眠障害】

 怒りは、体中のホルモンバランスを大きく崩し、結果として睡眠障害を起こします。体が休まらないと、他の病気にもかかりやすくなり、精神状態も不安定になります。

【高血圧】

 怒っていると一時的に血圧が上昇し、心臓に大きな負担をかけます。

【呼吸器系の問題】

 喘息などの持病がある人は、怒っていると呼吸がしにくくなったりします。怒りは喘息発作の引き金を引いてしまうこともあるので、注意しましょう。

【脳卒中】

 脳内の1つ、もしくは複数の血管が破裂すると、脳卒中になります。これは怒りが血圧を急上昇させる事によっても起こります。脳卒中は命を奪いかねないだけでなく、命を取り留めても麻痺などが残る場合もあります。

 そのほか、便秘になりやすい(怒っている時は交感神経が優位の状態。消化管の動きが悪くなり、腸内環境が乱れる)、〇血液ドロドロ(激怒した前後では身体は全く別の状態になっている。血液も色が暗赤色になって、粘り気が増す)、〇集中力の低下・やる気の消失(怒るとドーパミンやノルアドレナリンが放出され興奮状態に。しかし、これらの物質が過剰になっていることを感知すると、分泌を止めてしまい必要な時に分泌されない状態になる)、〇風邪やインフルエンザにかかりやすい(怒りで自律神経が乱れると免疫力が低下、逆に副交感神経が過剰になるとアレルギー疾患にかかりやすくなる)、〇酸化&糖化で老けやすい(怒りは大量の活性酸素が発生し続けて、身体が錆びていく状態に。また怒りでアドレナリンが増えているときは、血糖値が下がりにくくなって、糖化が進行)

‥‥等の症状が表れます。


 怒りは他の誰でもなく、自分自身の体を傷付けている事をどうぞお忘れなく!

(出典:https://www.angermanagement.co.jp/)


■"怒り"のメカニズムと予防システム

 怒りには「衝動的怒り」と「戦略的怒り」の2つのタイプがあります。

●衝動的怒り‥‥すべての動物に組み込まれた危機に対する本能。危険を感じると命を守るため相手に攻撃を仕掛けます。興奮状態が恐怖心を取り除き実際に攻撃に移させます。

●戦略的怒り‥‥冷静な判断をした結果生じる怒りで、以下の4種類に分けられます。

①防衛回避:自分の正当性を相手に訴えるために怒り。②強制:上下関係を強調・維持し、自分の正当性を相手に認めさせるための怒り。③制裁・報復:社会的な間違いや、信頼関係の破綻を感じた時の怒り。④自己表現:プライドを傷つけられた時の怒り。相手には悪意はなくても怒りをかう場合も多い。実はこの怒りが最も激しく"キレる"原因となりやすい。


キレやすい人とキレにくい人の違い

 実は以下のような原因が関係しています。

低血糖症:血糖値を正常な数値に上げようと、副腎からアドレナリンを分泌。

現代型栄養失調:グルタミン酸・ビタミン・カルシウムが不足している状態。

成長過程における様々な経験やストレス:脳が形成される過程で様々な経験をしないと、我慢の仕方や解決法が見つけられません。経験の幅が少ない人は感情のコントロールができず、キレやすい人間になってしまうのです。実は現代の子供達は、ストレスに対する免疫力が低下しており、キレる子供が増えています。兄弟の数が減り生活の中での競争がなくなったり、一人でゲームに費やす時間が増加して他人とのコミュニケーションが足りなかったりと、人格形成に必要なストレスが減少しているのです。


怒りを鎮め、キレることを防ぐシステム

 人間には怒りに対するブレーキシステムがあります。一つは脳内物質「セロトニン」です。ドーパミン(覚醒・快感)、ノルアドレナリン(覚醒・怒り)、アドレナリン(恐怖・驚き)といった感情を作る脳内物質を抑制し、興奮した神経が暴走しないようにコントロールしているのがセロトニンです。

 動物の場合、本能を制御するのはセロトニンだけですが、人間には、より強い制御システムがあります。人間だけが著しく発達した「大脳新皮質」です。ここは本能以外の複雑な情報処理や想像力など、人間だけが持つ高度な知能を司る場所です。そして、この大脳新皮質で造られた“理性”こそが、人がキレることを防ぐ第2のブレーキなのです。理性のない動物の場合、怒りに任せて相手の命を奪うまで攻撃します。しかし、他人との共同社会を営む人間の場合、感情剥き出しでは成立しません。そこで、大脳新皮質が“理性”という第2のブレーキを造り出したのです。

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 日常的にストレスや精神疲労を感じている怒りっぽい方には、「ラフマ葉エキス」をお勧めします。脳内セロトニンの増加セロトニン神経通過性の向上に影響を与えます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年11月17日木曜日

内臓温度

 内臓を冷やす生活習慣とは

 どんな健康法を実践していても内臓の温度を上げなければ意味がない、とまで言われる「内臓温度」ですが、なぜ冷やすとよくないのでしょうか?

 内臓温度とは、その名の通り、体の奥にある内臓の温度のことで、適温は37~38℃程度で、体表面温度よりも1~2℃高いのがふつうです。内臓温度が37℃よりも低くなってしまうと内臓の動きが悪くなり、便秘や免疫機能が低下したり、太りやすくなってしまったりと、様々な体への悪影響が出始め、健康とはいいがたい状態になってしまいます。したがって内臓を冷やさないようにすること、内臓を温めて内臓温度を適温に保つことが健康な体の必須条件なのです。


内臓を冷やしてしまう間違った生活習慣(NG行動)

 生野菜は体を冷やす 

 原因は生野菜に含まれているカリウムです。カリウムには大きな利尿作用があり、尿の排泄と一緒に熱を下げてしまいます。また、生野菜にはたくさんの水分が含まれていることも体を冷やす原因となります。

 ヨーグルト 

 それ自体は腸内環境を整えてくれるという良い働きを持っていますが、原料である牛乳には体を冷やしてしまう作用があると言われています。食べるタイミングがポイントです。朝は1日の中で最も体温が低いタイミングなので、できれば夜に食べることをお勧めします。朝に食べるなら体を温める食べ物・飲み物を摂った後に食べましょう。

 温かい飲み物≠体の温度が上がる 

 牛乳を温めて飲んでも体は温まりません。コーヒーや緑茶も、一次的に体が温まっても内臓温度は下げてしまいます。コーヒーやお茶に含まれるカフェインにも利尿作用があり、体を冷やしてしまうと言われています。温かい飲み物以外にも、豆乳や白ワイン、ビール、南国フルーツジュースなども熱を下げてしまう飲み物なので、摂るタイミングや内臓を温めるものを摂取することを意識する必要があります。

 足湯 

 一次的に温まっても、湯から足を出すと一気に足先の血管から熱が逃げてしまい、結果的に体を冷やすことになります。

 熱いお風呂 

 熱くしても長い時間浸からないと体の芯までは温まりません。42℃以上のお風呂に入る人は結果的に体が速く冷えてしまうことが分かっています。38℃から40℃の少しぬるめのお湯に15分から20分程度浸かることをお勧めします。

(出典:https://www.youtube.com/ 健康チャンネル)


■内臓温度を上げるメリット

◆ 基礎代謝が上がる

 1日の消費カロリーの約60%を占める基礎代謝の低下は、太りやすくなり、血流の悪化でむくみや肩こりにもつながります。内臓温度が上がると基礎代謝も向上し、肥満やむくみ・肩こりも解消されます。ちなみに内臓温度が1℃下がると基礎代謝は12~15%下がります。加齢とともに基礎代謝は低下しますので、気を付けましょう。

◆ 免疫機能がアップ

 内臓温度が上がることで血流が良くなり、結果的に白血球が活性化して免疫機能が上がります。血液中の白血球は、体の中の異物を見つけて素早く倒すという機能を持っていて、体の中をパトロールしてくれています。

◆ がんのリスクを減少

 実はがん細胞は健康な人でも1日に5000個ほどできていると言われています。白血球は日々がん細胞と闘っています。がん細胞は35℃くらいの低温が大好きですが、体温が1℃下がると免疫の働きは30%も低下すると言われています。内臓温度の低い人が温度を1℃上げることで、1日約1500個程度のがん細胞が消滅します。

◆ 心筋梗塞、脳卒中予防

 これらは寒くなると増えると言われていますが、内臓温度を上げることで血管内皮機能の改善、血管新生作用につながり、心筋梗塞や、脳卒中の原因となる動脈硬化を防いでくれることがわかっています。

◆ 老化予防

 人は呼吸によってたくさんの酸素を取り込みエネルギー産生につなげていますが、その過程で老化の原因となる活性酸素も作り出してしまいます。1日に取り込んだうちの約2%が活性酸素になりますが、これが血管や皮膚の老化、シワ、シミを作り出してしまうのです。内臓温度を上げ、抗酸化作用を働かせることで活性酸素が減り、新陳代謝を促進して老化を防ぐのです。


【内臓温度の簡単な測り方】

 正確な温度は病院で測る必要がありますが、家でも簡単に内臓温度を確かめる方法があります。片方の手のひらをへその上に、もう片方の手のひらはへその下に当てる。この時に上のほうが下よりも冷たければ、内臓温度が低い証拠。

 また、右表の項目で3つ以上気になるものがあれば内臓が冷えている可能性があります。


【内臓温度を上げるために】

 熱を体の隅々まで運ぶ役割は毛細血管の働きによるもの。毛細血管を強くして血流を改善することで内臓温度を上げることができます。

 康復医学学会では、血流の改善に生薬「HM-3000(特系霊芝)」を日常的に摂ることをお勧めしています。また、「ヒハツ」というスパイスには毛細血管を強くしてくれる「ピペリン」という成分が多く含まれていることが知られています(1日1g、小さじ1/2で十分)。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年11月9日水曜日

世界糖尿病デー

 糖尿病、“糖質制限”のワナ

 来週の月曜日、11月14日は「世界糖尿病デー」です。糖尿病の脅威が世界的に拡大しているのを受け、世界規模で糖尿病に対する注意を喚起しようと、国際糖尿病連合(IDF)と世界保健機関(WHO)によって1991年に開始され、2007年には国連の公式の日になりました。11月14日は、1922年にチャールズ・ベストとともにインスリンを発見したフレデリック・バンティングの誕生日にあたります。

 一般的な糖尿病の分類としては1型、2型糖尿病とされています。完全なインスリン分泌障害でインスリン注射が避けられないのが1型、大多数を占めるのは2型糖尿病です。

 2型糖尿病を以下の3タイプに分けることを提唱しているのが、総合内科専門医の團茂樹先生(宇部内科小児科医院 院長)です。

①クラシカル糖尿病

 ▶慢性的な主食における糖質過剰摂取が原因で、内臓脂肪過剰を伴っているタイプ

②間食型糖尿病

 ▶主食の糖質はきちんと適量であるにもかかわらず、甘いものやジュースなどの間食により食後血糖スパイクを繰り返しているタイプ

③粗食型糖尿病

 ▶主食においてカロリーはむしろ控えているにも拘らず、ほとんどが炭水化物のみで済ませてしまう。それも、これらの食事の性質上、短時間摂取(早食い)になるために食後血糖スパイクを引き起こしているタイプ 

 糖質制限に関しては、ストイックに減らしすぎると思わぬ弊害が生じます。参考までに一つ極端な実例を挙げます。糖質制限によって「体重は確実に減っているが、生理が止まった」「筋肉が落ちた」などはよく耳にしますが、日頃から糖質制限を厳しくしすぎている人が、強度の高いレジスタンス運動(筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動。いわゆる筋トレ)をするとどうなるでしょう?運動すると交感神経が刺激され、それだけで血糖値は上がります。糖質制限やレジスタンス運動を極端に行う生活をしていると、何も摂らなくても血糖は急上昇して300mg/dl近くになることもあるのです。

 日頃の厳しい糖質制限によって、ブドウ糖は常にやや枯渇傾向にあり、そんななか急遽激しいレジスタンス運動をすると、その分ブドウ糖が必要になります。そこで筋肉や肝臓などの臓器にあるグリコーゲンを急遽分解し、ブドウ糖を捻出します。なけなしの貯金を急遽解約したわけです。体にとっては非常事態ですから、なだらかな血糖上昇とはならず急上昇するのです。

 これは極端な一例ですが、ストイックな糖質制限が引き起こす弊害です。

(出典:https://gentosha-go.com/)


■糖尿病とHM-3000(特系霊芝)

 糖尿病の専門医は、「糖尿病は治りません。このクスリを一生飲み続けることですね」と言って、患者に血糖降下剤を与えます。現在「糖尿病」は血糖値をはじめとする数値で判断され、病院でも数値を下げることが第一目標とされてしまっています。

 現代でいう糖尿病の治療薬にその価値はほとんどないといっても過言ではありません。血糖降下剤の一つ「スルホニル尿素剤(SU剤)」は、アメリカの臨床試験で、使用により心筋梗塞死のリスクが増すという結果が出ています。また「α-グルコシダーゼ阻害薬」も、合併症や寿命延長効果を認めた試験結果はありません。さらに「グリタゾン系薬剤」に関しても、心筋梗塞や心不全、骨粗しょう症、膀胱がんなどの増加が確認されています。つまり、すべてが"数値を下げるための対症療法"であり、遺伝性のいわゆる1型糖尿病におけるインスリン治療以外は、まったく無駄だといえるのが現実なのです。(現在、2型糖尿病患者に対しては、インスリンの分泌を促進して血糖値の上昇を抑制するためのGLP-1注射を処方する医師も多いようです)


糖尿病と微小循環

 高血糖状態が続くと血流や血管(特に微小循環)への負荷が高まります。血管内皮細胞は、微小循環をはじめとする血管を円滑に維持していますが、糖化たんぱく質が増えると、その影響で血管内皮細胞が阻害され、NO(一酸化窒素)の産生が低下し、血管が収縮し炎症を起こしやすく、血栓が形成されやすい血管になってしまいます。

 糖尿病の合併症には、網膜症腎症心筋梗塞や脳卒中を起こす動脈硬化などがあります。境界型糖尿病でも10年以内の動脈硬化の発症リスクが正常型の2倍になることが分かっています。糖尿病治療の本来の目的は「合併症への対処」です。それには、やはり末端の微小循環の血流の改善が基本となります。

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「HM-3000(特系霊芝)」による作用

 ヘモグロビンは酸素と結びついて細胞に酸素を届けますが、糖化したヘモグロビン(HbA1c)は酸素を寄せ付けなくなり、細胞に酸素が行き届かない状態になってしまいます。「HM-3000(特系霊芝)」は、酸素の供給量を高める作用のある物質、2,3-DPG(グリセリン2,3-リン酸)の産生促進に影響を与えます。また、2,3-DPGは、酸素を効率よく細胞に供給するだけではなく、HbA1c生成阻害作用も確認されています。「糖尿病」というとインスリンを分泌する膵臓をまず思い浮べますが、血糖値を精密にコントロールしているのは実は肝臓です。そして、霊芝には、肝臓での糖新生を抑制するとともに解糖系およびグリコーゲン合成を活性化させ、さらに肝臓への糖の輸送能を亢進して血糖上昇を抑制する作用もあると言われています。「HM-3000(特系霊芝)」を活用しながら、体重を減らしてヘルシーな食事、エクササイズに励めば、肝臓にも、血糖コントロールにもいいということなのです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン