2023年2月22日水曜日

コロナ対策は

 コロナ死より過剰な“行動規制・自粛”

 治療薬やワクチンにより、各国でエンデミックが宣言され、コロナパンデミックが終盤に入りました。世界各国は、これまでの対応を反省し、次に活かそうとしています。

 昨年12月14日、英『ネイチャー』誌は、世界保健機関(WHO)の研究者たちが発表したコロナパンデミック期間の超過死亡に関する論文を掲載し、社説で解説を加えました。この中で、「2020~2021年の超過死亡数は公式発表の約2.74倍、1483万人だった」「2021年にはCOVID-19が冠動脈性心疾患を抜き世界一の死因となることが予想される」と論じています。世界中で多くの人がコロナで命を落としましたが、その総数は把握できていません。同誌の社説では、この研究について「表面上は死者がほとんど出ていない多くの低・中所得国が、おそらく富裕国と同じように、いやそれ以上に大きな打撃を受けたことを浮き彫りにしている」として、「死亡を記録するシステムを改善する」ことが必要と主張しています。

 では、日本はというと、12月20日、厚生労働省は「人口動態統計速報(令和4年10月分)」を公表しました。2020年と2021年の死亡数は右図のとおり。2020年と比べて、2021年は死者数が増加しています。

 2015~19年の死亡者数の平均と、コロナ流行後の死者数の差の比較を見るとコロナ流行以降、ほぼ右肩上がりで増加しています(医療ガバナンス研究所)

なぜ、死亡者が増えているのでしょう。マスコミは「コロナによる医療逼迫が深刻化したこともあって死者数が押し上げられた可能性があると専門家はみている(2022.05.22朝日新聞)」「新型コロナによる直接死のほか、医療逼迫の影響で医療機関にアクセスできず新型コロナ以外の疾患で亡くなった(2022.10.12毎日新聞)」など、自粛などで生活習慣病が悪化したとする論調が目立ちます。

しかし、医療逼迫が超過死亡に与える影響は小さいと考えます。それは、韓国ではそのような現象が起こっていないからです。日本と韓国の感染者数の推移はほぼ同じです。オミクロン株流行以降、世界で特に感染者数が多い二国であり、医療提供体制も似ています。

 ところが、両国の超過死亡は全く違います。2022年3月10日に、米ワシントン大学の研究チームが、英『ランセット』誌に発表した論文(74の国と地域を対象、2020.1~2021.12の超過死亡の推定)をみると、日本の超過死亡数は11万1000人と推定され、確認されたコロナによる死者1万8400人の6.0倍で、この数字は、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中で最大でした。一方、韓国の超過死亡数は4630人で、確認されたコロナ死亡数5620人の82%でした。コロナ流行期間に、コロナ以外の死亡者数が減少していたのです。韓国の超過死亡数は、OECD加盟38カ国中6番目に少なくなっています。

(出典:新潮社 Foresight)


■健康は二の次だった日本の対策

 コロナ対策の日韓両国の差は何でしょうか。緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置の期間が長かったことが大きいと考えられます。例えば東京都は、2020年は30日、21年は245日、22年は60日で、合計335日間、国民生活は何らかの規制の下にありました。その間、多くの人々が自宅に閉じこもり、体調を崩しています。こんなに長期間、規制を強いている国は世界でも少数派です。

 自粛は高齢者の健康を損ねます。コロナ自粛で体重が増加し、高血圧、糖尿病、高脂血症を悪化させた患者が大勢おり、その中には、脳卒中で亡くなった人もいます。

 厚労省の「人口動態統計」を用いてコロナ流行期間の死因を分析すると、興味深い事実がわかります。人口10万人あたりの死亡数は、2019年の1125.8人から21年には1173.7人へと47.9人(4.3%)増加。最も増加したのは、老衰24.6人(24.8%増)、誤嚥性肺炎7.4人(22.5%増)、心疾患5.7人(3.4%増)、悪性新生物4.1人(1.3%増)と続きます。コロナ感染の主な死因である肺炎は、この間、77.9人から59.3人へと18.2%減少しています。日本の死亡者の増加理由の47.3%は、老衰と誤嚥性肺炎によるもので、いずれも長期にわたる自粛が悪影響を及ぼしたと言っていいでしょう。

 これが、日本のコロナ禍の超過死亡の実態です。高齢化した日本では、長期間にわたる自粛が高齢者の健康を蝕みます。厚労省や専門家は、コロナ対策には関心がありましたが、国民の健康は二の次でした。専門家の暴走とも言えます。次のパンデミックでは、感染症や公衆衛生の専門家任せにするのでなく、国民が主体となって、国民本位で議論すべきでしょう。

 そして、本来想定されている死亡者数より増えた「超過死亡」について、世界中で日本だけが増えています。それをメディアが報じていないのも問題です。(コロナ対策のため)外に出ないのは大切ですが、もろ刃の剣になっています。アメリカでは自粛は勧めていません。

 日本人の性格も裏目に出ています。感染症に対しては真面目なのはいいのですが、“健康対策”になっていないのです。現在、感染が広がっているオミクロン株の流行はこの冬にピークアウトすると思われますが、「XBB」「XBB.1.5」のような変異株が増えてきており、次の夏にかけてまた流行するでしょう。

そもそも日本人は、ベースとなる体力が落ちている上に複数回のワクチン接種によって免疫機能も低下傾向です。コロナだけでなく老衰、誤嚥性肺炎、アルツハイマーで亡くなる人が増えています。普段から体力を守る、認知症にならないように注意することが大切です。

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 予防策としては、特に高齢者に関しては体力をつけること。もちろんワクチンも必要ですが、大切なのは体力を維持することです。基本のうがい、手洗いも大切ですが、コロナウイルス対策で一番大切なのは「換気」だと言われています。

 適切な食事・運動に加え、質の良い睡眠も心がけましょう。「HM-3000(特系霊芝)」「コエンザイムQ10」「ラフマ葉エキス」などもお役立てください。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2023年2月16日木曜日

食欲とセロトニン

“冬太り”はセロトニン不足が原因?

「冬になるとどうしても体重が増えてしまう」という人が多いのではないでしょうか。確かに冬はイベントが多く、外食の機会が増え、つい飲みすぎたり、食べすぎたりしやすいシーズンです。

 しかし体の仕組みから考えると、本来冬は痩せやすい時季です。ではなぜ太ってしまうのでしょうか。

 冬は、基礎代謝が上がり、エネルギーを消費しやすい季節です。私たちの体には、環境に合わせて体温を調節する機能が備わっていて、気温が低くなる冬は体温を維持するために、基礎代謝を上げる、つまり痩せやすくなります。とはいえ、寒くて外出がおっくうになって活動量が減ったり、イベント続きで食べすぎたりすれば、当然太ります。

 しかし、食欲コントロールダイエット協会の富永康太氏は、「冬に太りやすいのはメンタルの影響が大きい」と指摘します。

「脳内物質の一つであるセロトニンは、精神を安定させるとともに食欲を落ち着かせる作用があります。セロトニンは日光を浴びることで分泌されるため、日照時間が少なくなる冬は、セロトニンが不足しやすく、食べすぎが起こりやすくなるのです」

 セロトニンが不足していることで、食欲をコントロールしにくい状態になっているというわけです。

「そもそも食欲がコントロールできていれば、活動量が低下したり、イベントが多くなったりしても太らない。活動量が減れば消費エネルギーが減るので、食欲が正常な状態であればその分食べる量も減る。また、イベント続きで一時的に食べすぎたとしても、生活を元に戻せば食欲は安定し、太ることはない」(同氏)

 セロトニン不足によって、メンタルが影響を受けている状態かどうかということは、自分では気づきにくいものです。

「休日の朝になかなか起きられない、LINEなどSNSのアプリを開きたくない、友人から飲み会などに誘われてもおっくうに感じる、といったことがサインだ。セロトニン不足によって、メンタルが落ち込んだ状態になっている可能性がある」(同氏)

 また、甘いものを食べるとセロトニンが一時的に大量に分泌されるため、やたらと甘いものを欲する場合も、セロトニンが不足している可能性があります。

(出典:https://diamond.jp/ 他)


■食欲をコントロールする5つの方法

 セロトニン不足を解消して食欲をコントロールする日常生活でできる五つの対策。

(1)光を浴びる

 できるだけ屋外に出て、日光に当たること。気分が落ち込んでいる時期はそれも難しいので、朝カーテンを開ける、5分でもいいから外に出るなど、自分の心身の状態に合わせてハードルを下げることも必要です。セットした時間にライトが光る「光目覚まし時計」を利用したり、部屋の照明を明るくしたりすることも有効です。

(2)朝から炭水化物をしっかり取る

 セロトニンの生成を促すには、炭水化物やたんぱく質が必要です。朝食を抜くと、昼食で食欲が暴走しやすいので、朝から炭水化物やたんぱく質を意識して取ること。朝食をしっかり用意する時間がないときには、おにぎりやバナナだけでもOK。一度外食などで食べすぎると、自暴自棄になり、翌朝も菓子パンなどですませてしまうことがありますが、食べすぎた日の翌朝こそ、食生活が崩れないように注意しましょう。

(3)リズミカルな運動をする

 一定のリズムを刻む運動は、セロトニンの分泌を促すと言われています。ウォーキングやエアロバイクなど、5分程度でもいいのでとり入れましょう。暴飲暴食をした翌朝なども、運動することで、生活リズムを立て直しやすくなり、食欲も安定させることができます。

(4)甘いものを欲するときは食事量を増やしてみる

 甘いものを食べたくなるのは、セロトニン不足のほか食事量が不足している場合もあります。寒さによる体温調節のために消費カロリーが増えているのに、食事から十分に摂取できていないと、甘いもので補おうとします。少量で済めばいいのですが、必要以上に食べてしまうと、結局太ることに。こうした場合は、食事量を1割程度増やしてみるのも手です。

(5)体を温める

 自律神経のバランスが崩れていると、食欲も乱れやすくなります。自律神経のバランスを整えるための一つの方法が、体を温めることです。特に自律神経が集中している肩甲骨の間や仙骨のあたりに使い捨てカイロを貼ると、自律神経のバランスが整い、リラックスできるのでオススメです。


 こうした対策は習慣化することが大切ですが、それが最も難しいともいえます。長続きさせる一番の秘訣は、ハードルを下げることです。運動なら極端なことをいえば毎朝スクワット5回でもOK。余裕があるときは、自然と回数を増やせるものですから。どんなに忙しくても、気分が乗らなくてもできるような目標にしておくと、長続きしやすくなります。

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 康復医学学会の主要研究素材「ラフマ葉エキス」には、お茶やサプリメントとして飲むだけで、セロトニン不足が改善されるデータがあります。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン 

2023年2月9日木曜日

体幹

体幹を鍛える6つのメリット

「体幹」――主に体の胴体部分の筋肉や骨格を意味していて、立つ、座る、歩く、走る‥‥といった動作のほか、正しい姿勢をキープするための機能も担っています。日常動作にとって重要な役割をもつ体幹ですが、体幹をきちんと使えていないと、姿勢が崩れやすくなったり、下腹がぽっこり出たり、肩こりや腰痛等々、体には様々な弊害が出ます。改善には、体幹を鍛えるエクササイズを日常的に行うのが効果的で、以下のようなメリットがあります。

1: 姿勢が美しく、腰痛・肩こりもスッキリ 

 姿勢を司っているのは、背骨から腰にあたる脊柱です。このまわりにある体幹部の筋肉を強化することで、脊柱が安定。結果、背骨が理想の姿勢を維持できるようになり、体のゆがみも解消されるので、肩こりや腰痛、また頭痛も改善されます。

2: スポーツでのパフォーマンスUP 

 すべての動作の起点は体幹です。そのため、体幹が機能して正しい姿勢を維持できるようになると、あらゆる動作がスムーズになり、パフォーマンスを発揮しやすくなります。スポーツでのパフォーマンスアップだけでなく、日常動作もやりやすくなり、階段の昇り下りもラクになります。

3: 便秘の解消 

 体幹を鍛えると、骨盤につながる腹部の筋肉も強化され、内臓の動きが活発になります。そして、腸の不快な症状(便秘など)が解消する等の効果も表れます。悪い姿勢による内臓の圧迫は腸の動きを悪化させます。特に、食後に影響が出やすく、姿勢が悪い状態だと食後に内臓が下がりやすくなり、胃腸の蠕動運動が妨げられます。それが、胃もたれや消化不良の原因にもなっています。この状態が続くと、腸内にガスがたまりやすくなり、下腹がぽっこり出やすくなります。

4: 大声を出せる/声が通る 

 ミュージシャンたちが腹筋を強化するのは、声量を高めるためです。単に腹筋を鍛えればよいというのではなく、"肺"も意識したエクササイズをすればさらなる効果が期待できます。例えば、あばら骨周辺の筋肉や背骨の筋肉に柔軟性をもたせるストレッチなどが有効です。腹筋とともにこれらの部位が柔軟になれば、呼吸の際に肺がしっかり拡大し、酸素をたっぷりと取り入れることができるようになります。すると自然と響くような大きな声を出せるようになるのです。

5: 疲れにくく、太りにくい体になる 

 体幹の筋肉は就寝中も働いています。日常的に機能している部分なので、鍛えることで様々な動作が楽になり、常時疲れにくい体をキープできます。体幹部には大きな筋肉が多く、鍛えることで基礎代謝が上昇します。日常の動作でもエネルギー消費しやすい体質に近づき、太りにくくなるのです。

6: 出産がラクになる 

 女性の場合、骨盤まわりの筋肉は出産においても重要な役割を担っています。ここを強化することは安産にもつながります。

(出典:https://media.lifenet-seimei.co.jp/)


■体幹の強化につながる筋肉

 体幹を構成する筋肉には「インナーマッスル」と「アウターマッスル」があります。特に以下の筋肉を刺激し、鍛えることで体幹がきちんと機能するようになります。


インナーマッスルとアウターマッスル

■インナーマッスル ⇒深層筋とよばれ、骨に近い部分の筋肉。正しい姿勢の維持や呼吸で活動するため、普通の筋トレでは鍛えにくいとされている。

【脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)脊柱を支え、上体を後ろに反らせたり、重いものを持ち上げるときに作用

【腹横筋(ふくおうきん)腹部を覆うように構成され、体幹部や骨盤を安定させる機能をもつ

【腸腰筋(ちょうようきん)背骨から太ももの付け根に伸び、歩行や走行の際、太ももを引き上げる役割を担う

■アウターマッスル ⇒表層筋とよばれ、体の表面に近い筋肉。

【腹斜筋(ふくしゃきん)肋骨と骨盤につながる脇腹にある筋肉で、体をひねる、あるいは横に倒す際に作用

【腹直筋(ふくちょくきん)お腹の中心にあり、体を前に倒すときに機能する筋肉


 体幹は、性別問わずどんな方にとっても重要な部位です。1日、ちょっとの時間でもよいので、上記にあげたインナーマッスル、アウターマッスルを意識したトレーニングを日常的に行いたいものです。特に、ヨガやピラティスなどは、まんべんなく体幹を鍛えられるのでおすすめです。その他、最近では体幹を鍛えるエクササイズを紹介している本やウェブサイトも多数あるので、その中からできそうなものを選んで始めてみるのもよいでしょう。


体幹トレーニングと筋トレ

 体幹トレーニングと筋トレは分けて考えられがちですが、実は体幹トレーニングも筋トレの一種です。通常、筋トレとされているウェイトトレーニングは、上肢や下肢など、身体の外側にある筋肉を鍛えていきます。体幹トレーニングは、具体的には胴体と呼ばれる胸・背中・腰・お腹・お尻などの部位を鍛えていきます。

 一般的には、大きな筋肉が存在する下半身の筋トレを先に行い、次に腕の筋トレ、そして最後に体幹トレーニングを行うのが定石となっています。 なぜならば、体幹の筋肉はどのようなトレーニングでも活動するからです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン 

2023年2月2日木曜日

サルコペニア

 "粗食は健康的"とは言えない !?

 日本では"粗食が健康の秘訣"という考えが浸透していますが、寿命制御遺伝子の分子遺伝学を専門とする白澤卓二医師はこの「粗食=健康」に警鐘を鳴らします。

「日本においては粗食が長生きの秘訣と信じられていて、ごはんとみそ汁、漬物やおひたしといった質素な食事を摂る高齢者も少なくありません。粗食にすることで、成人病や心臓疾患、脳梗塞、高血圧にもならず長生きできると信じているのだと思いますが、まったく科学的根拠のない、いわば都市伝説です。このようなメニューを検証すると、たんぱく質や脂質が極端に少ないことがわかります。さらに、低栄養であるにもかかわらず、塩分は高め。おすすめできない食事です」(白澤医師)

 たんぱく質と脂質が不足した粗食は、筋肉や血管を老化させてしまう危険もあります。

「たんぱく質が不足すると、貧血や免疫力の低下が起き、活動に必要な筋肉の量も減っていきます。脂質は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられていますが、必要なときに使われるエネルギーとなり、細胞膜やホルモンの原料になる、必要不可欠な栄養素です。ですから、よかれと思って食べていた粗食メニューは、それらたんぱく質や脂質が不足していて、塩分が多く、筋肉が減って老けて見えてしまう可能性があるのです。それだけではなく、粗食メニューは高血圧や血管の老化を招き、脳卒中の原因ともなりうるのです」(同医師)

 コレステロール値が高くなるからと、1日1個程度にセーブするのがいいとされてきた卵ですが、現在は、「1日1個」説は崩れてきています。

「卵黄に含まれるレシチンによって、コレステロールが血管壁につくのを防ぐことがわかってきました。ですので、卵はコレステロール値が高くなるからとセーブする卵の『1日1個』説は、現在ではあまり強調されていません。とはいえ、高脂血症や脂質異常症の人はとりすぎに注意が必要です」(同医師)

 そして、量を食べられないからといって、1日1食しか取らないのもよくありません。年をとっても、しっかり1日3食は食べることが大切です。高齢者の場合、胃腸の働きが弱っているケースも多いので、一度に多くの食事ができない人もいます。そういう人は1回の食事量を減らし、1日4食摂るようにするとよいでしょう。

 高齢になると、ペプシンやトリプシン等のたんぱく質を消化する酵素が減っていきます。一度に大量のたんぱく質を摂取しても吸収しづらくなるので、毎日小まめに摂取するのが理想的です。そして、効率良く摂取するには、たんぱく質をつくるアミノ酸スコア(配合バランスを点数化した)指数が「100」の良質たんぱく質が最適です。高齢者は食事量を減らし、一汁一菜の粗食にするのが長生きの秘訣だと思われていますが、大きな間違いなのです。

(出典:https://8760.news-postseven.com/ 他)


■高齢者の栄養不足~サルコペニア

 サルコペニアは、年齢と供に骨格筋・筋肉(Sarco)が減少(penia)していくことで、病名ではなく、こうした"状態"に付けられた名称です。

 30歳以降、筋肉組織の量や筋線維の大きさなどが減少する現象で、日本では加齢性筋肉減弱症、筋肉減少症などとも言われています。


サルコペニアから廃用症候群へ

 サルコペニアの原因としては、運動不足、酸化ストレス、成長ホルモンや性ホルモンの異常など様々です。それがお互いに関連しあっていますが、中でも"栄養不足"が身近な一因です。低栄養状態が高齢者の様々な機能障害の原因となり「廃用症候群」へ進行します。


廃用症候群とは

「サルコペニア」は筋肉だけを対象としているのに対して、廃用症候群は「筋肉」「内臓」「神経」「精神機能」の全てに不活による影響が出た状態のことを指します。疾患などのために活動性や運動量の低下した安静状態が続くことで全身に生じる二次的障害の総称です。しかし、安静時のみの廃用症候群は少なく、低栄養から合併することが多く、程度が重いほど疾患や低栄養に関したサルコペニアの合併が多いのが特徴です。廃用症候群でよく認められるのは、骨粗しょう症、筋萎縮、関節拘縮、など筋骨格系。また、心機能低下、起立性低血圧、摂食・嚥下障害、褥瘡(床擦れ)、抑うつ状態、高次脳機能障害などがあります。

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 高齢者におけるサルコペニアの原因として、総たんぱく質摂取量が不十分であることが考えられます。また、廃用症候群は、その大半が低栄養などのためにサルコペニアから活動性や運動量の低下が原因と言われています。これらのことから、十分なたんぱく質を確保することが高齢者におけるサルコペニア~廃用症候群の予防や治療の第一歩であると言えるのです。たんぱく質→アミノ酸の中でも分岐鎖アミノ酸(BCAA)は筋肉に多く含まれている成分であり、筋たんぱく質を作り出しやすく壊れにくくする働きがあることが知られています。

 康復医学学会の研究から生まれた「霊芝エキス配合天然型高吸収たんぱく加工食品」は、たんぱく質を吸収力が高いコラーゲンペプチド型にしているため、体に負担をかけずにたんぱく質を効率的に摂取することができます。また、BCAA(分岐鎖アミノ酸:運動時の筋肉でエネルギー源となる必須アミノ酸バリン、ロイシン、イソロイシンの総称)をはじめとする必須アミノ酸など計20種類のアミノ酸をバランスよく配合しています。サルコペニア予防にもお勧めです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2023年1月25日水曜日

コラーゲン

 コラーゲンの日(1月26日)

 それまで一般的に「水に溶けない‥‥」とされていたコラーゲンでしたが、1960(昭和35)年1月26日、日本皮革(現:ニッピ)の研究員だった西原富雄氏が、コラーゲンの可溶化に成功し、特許を出願したことにちなんで制定された記念日です。

 コラーゲンの可溶化によって、食品、飲料、化粧品などへの利用が容易になり、今日では「美容業界にとってはなくてはならないもの」になるなど、コラーゲンが可溶化されたことにより飛躍的に用途が増えることとなりました。

 肌だけでなく髪や爪、関節部分など身体の様々な部分に存在するコラーゲン。中でも最もコラーゲンが多いのは皮膚です(水分を除くと約70%がコラーゲン)。

人間の皮膚は、肌表面から、表皮・真皮・皮下組織の3つの層があります。この中の真皮の主成分がコラーゲンです。真皮はコラーゲン、エラスチン、細胞外マトリックスという3つの成分で構成されており、コラーゲンやエラスチンで作られた網状構造の隙間をヒアルロン酸が埋めています。真皮は肌の弾力を保ち、表皮を支える土台になっているだけでなく、毛細血管により栄養と酸素を肌の隅々まで届けるという働きもあります。

 この真皮の機能を保持できるかどうかが肌の抗老化に最も関わってくるので、そのまま見た目の若さの維持につながるのです。その真皮の約70%を占めるコラーゲン。若々しくハリのある肌を保つためには、コラーゲンをいかに保持していくかが大切だということです。

 骨がもろくなる「骨粗鬆症」という病気は、少し前まで骨の中のミネラル不足と考えられてきましたが、最新の研究では、コラーゲンの側の問題で骨が弱くなるタイプもあることがわかってきました。

 骨の架橋に必要なコラーゲン分子は、AGE(終末糖化産物)でも影響を受けて骨の柔軟性を低下させてしまいます。外部から骨へ伝わる力の吸収を低下させるため、骨折などの骨障害の原因にもなっています。過去、骨の健康度は骨密度が重要視されてきましたが、近年は鉄筋の役割をしている骨質(架橋)の大切さが重視されています。


■コラーゲンは量より質が大事!

 コラーゲンは3本の鎖状の繊維がらせん状に絡み合った構造をしており、復元力と強度があります。この構造によって肌は弾力をキープできるのであって、コラーゲンが減少、変性してしまえばピンとしたハリを保てなくなり、シワやたるみが目立つようになります。

 よく商品の広告では「コラーゲンは年齢とともにどんどん減っていく」と説明していますが、実際は20歳と60歳ではコラーゲンは10%程度しか減少しません。加齢とともに目立ってくるシワやたるみの原因は、実はコラーゲン量の減少ではなく、コラーゲンの"変性・劣化"なのです。つまり、量ではなく質が低下したということ。

 糖化や紫外線、ストレス、活性酸素の影響でAGE(終末糖化産物)が蓄積されることで、真皮層のコラーゲンはダメージを受け変性・劣化します。ダメージを受けたコラーゲンもすぐに新しく入れ替わればよいのですが、真皮は表皮のように新しく生まれ変わることはありません。ただ、コラーゲンは繊維芽細胞で合成・分解されているので代謝は行われています。

 しかし、そのスピードは非常に遅く数年かかります。そのため真皮層が傷つきダメージが蓄積されると、コラーゲンはどんどん老化&劣化してしまうのです。


低分子コラーゲンならコラーゲンを"作る力"を活性化

 近年、低分子のコラーゲンペプタイドに注目が集まっています。分子量の大きなコラーゲンを細かく分解し吸収しやすくしたもので、食品素材として使われています。

 低分子コラーゲンを摂取しても、前述のコラーゲンのようにバラバラに分解されるだけなので特別な効果は期待できないともいわれていましたが、実は最近の研究で、一部の低分子コラーゲンはそのまま吸収される場合があること、コラーゲンを"作る力"を活性化する可能性があることがわかってきました。実際に、低分子コラーゲンを摂取することで、関節の状態が改善したというヒト臨床試験の報告も出てきています。

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 当学会ではコラーゲンの研究から、魚由来の良質なコラーゲンペプタイド製品を、また、特許技術を活用して鶏冠を酵素分解した低分子化製品を開発し、メーカーで商品化しています。いずれもコラーゲンの働きを助ける成分を含んでおり、明らかな効果が得られています。

 またこの商品には、一緒に摂ると肌のキメの強化が期待できるといわれるアミノ酸の一種・クレアチンと真珠粉も配合し、高品質のコラーゲン商品を実現しています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2023年1月19日木曜日

血栓

 血栓予防月間(1月20日~2月19日)

 日本ナットウキナーゼ協会では、血栓症で亡くなる方の最も多い1月(厚生労働省 人口動態調査より)に「20=ツーマル=詰まる」の語呂合わせから1月20日を「血栓予防の日」と制定。この日から1カ月間を「血栓予防月間」とし、血栓の予防を積極的に啓蒙しています。

 血栓症とは、血管が血栓で詰まることにより臓器に血流が流れなくなることを言います。その結果、末梢臓器の細胞が死ぬことを梗塞と言い、血栓が詰まる場所により、脳梗塞や心筋梗塞と分類されます。飛行機に乗っている際、狭い機内で長時間同じ姿勢でいることによって起こる深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)も血栓症の一つです。

 この血栓症、35歳以上の方は特に注意が必要です。厚生労働省の調査によると、35歳以上で発症者数が急増しています(右表参照)。

 また、現在、日本人の死因の第1位はがん(26.5%)ですが、第2位心筋梗塞などの心疾患(14.9%)、第3位は老衰(10.6)、第4位脳梗塞などの脳血管疾患(7.3%)になっています(令和3年厚生労働省 人口動態統計より)。つまり、日本人の10人に2人以上が「血管がつまる・破裂する」ことにより死亡しているのです。

 食生活や生活習慣の変化により、現代人は高齢者に限らず若年層でも血液成分のバランスが崩れ、コレステロールや中性脂肪値の多いドロドロ血が増えています。不健康な血液では、血栓ができやすく、血栓を溶かす"線溶系"の働きも弱まります。つまり、現代人は血栓ができやすく、しかもできてしまった血栓が溶けにくい体質になっているのです。

 心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症は、血液中にできた血栓が血管を詰まらせることにより起こる病気です。血栓症は多くの場合、自覚症状の無いまま突然発症し、その症状は急速に悪化します。たとえ命を取り留めたとしても再発の恐れや重大な障害をもたらします。

 ある日突然襲ってくる血栓症に対し、何よりも大切なのが"予防"です。血栓を作らず、できてしまった血栓を溶かす体質になるためには、運動や食事による生活習慣の改善が必要です。                        

(出典:http://j-nattokinase.org/)


■血栓の形成要因

 ウィルヒョウの三要素 

 ルドルフ・ルートヴィヒ・カール・ウィルヒョウはドイツ人の医師で、白血病の発見者として知られています。彼の研究により、静脈血栓症の形成に関する三つの要因(血管の障害・血流のうっ滞・血液性状の変化)が突き止められました。これは、彼の名を冠して「ウィルヒョウの三要素」と呼ばれています。


血栓の形成の三大要因

1)血管内皮細胞の損害:

 高脂血症、高血圧、肥満、糖尿病、喫煙やストレスなどが原因で血管内皮細胞が傷つき内皮細胞の機能が低下し、そこから血栓が生じる。

2)血流の緩慢

 動脈瘤、静脈瘤、心臓内など血流が渦巻く場所や心房細動により血栓が生じやすくなる。ギプス固定や長時間の同じ姿勢による血管の圧迫による血流の緩慢など。

3)血液性状の変化(粘稠度の増加、繊維素溶解活性低下、血液凝固因子の増加

 赤血球の凝集、変形能の低下や妊娠・出産時、老齢などでは血液成分が変化しているため血栓が生じやすい。


血管内皮細胞とNO

 血管内皮細胞は、微小循環の血流を円滑に維持しています。高血圧や中性脂肪・酸化ストレスの増加は、血管内皮細胞を阻害し、一酸化窒素(NO)などの産生が低下します。すると、血管が収縮、炎症を起こし易くなり、血栓が形成され易い血管になってしまいます。


内皮細胞によい運動の種類と目安

 内皮細胞の機能を改善させる運動は、少し汗ばむ、中程度の運動が効果的であると言われています。右表のような運動を、週3回以上、合計で週180分以上を目標としましょう。

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NOの産生を促進する「HM-3000(特系霊芝)」

 NOは血管の拡張だけではなく、血小板凝集の抑制、酸化ストレスによる内皮障害の抑制、白血球の内皮細胞への接着の抑制など、重要な役割があります。当学会では血管内皮細胞の保護とNOの産生促進には「HM-3000(特系霊芝)」をお勧めしています。その効果に期待がもてます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2023年1月12日木曜日

生活習慣病

 一無、二少、三多で生活習慣病を予防

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。


 1月23日は「一無、二少、三多」(いちむ にしょう さんた)の日。今年はこの「一、二、三」を常に心掛けて、生活習慣病を遠ざけていきましょう! 

 生活習慣病は長い時間をかけて進み、病気として自覚しにくいという問題があります。それを防ぐには、日頃の体調、身体の些細な変化など、つねに自分自身の健康に目を向ける必要があります。そして、中高年になってからではなく、若い頃から、適正な生活習慣を獲得し、維持することが大切です。

★「一無、二少、三多」は、日本生活習慣病予防協会が普及啓発に努めている健康標語です。


 一無 〔無煙・禁煙のすすめ〕

 たばこは万病のもと~喫煙は単独で最大の予防可能な死因です。さらに、新型コロナウイルス感染症との関係では、喫煙者は重症化しやすく、またワクチンを接種しても抗体価が上昇しにくいこともわかっています。たばこの煙には7,000種の化学物質、250種の有害成分が含まれており、その内の70種以上には発がん性が確認されています。

 二少 〔少食・少酒のすすめ〕

「腹八分目に医者いらず」という格言があります。お腹いっぱい(満腹)まで食べる習慣をやめ、腹七~八分目でやめるよう心がけ、偏食をせず、よく噛んで、三食を規則正しく食べましょう。また、飲酒は少量をたしなみ、ほどほどに。さまざまな生活習慣病がアルコールと密接に関わっていて、過度の飲酒を長く続けると、多くの病気が誘発されるリスクが高まります。

 三多 〔多動・多休・多接のすすめ〕

 日常生活の中で身体活動量を増やしましょう。座りっぱなしは避け、身体活動をできるだけ多くして、しっかり毎日の生活の中で維持していくことが大切です。快適な睡眠時間は標準的には6~8時間といわれますが、「快適」には個人差があります。個々の活動量に応じた適正な睡眠時間をとるように心がけましょう。「睡眠」に限らず、「休憩」や「休日」、「休暇」も含めて、心身ともにリフレッシュする機会をもつことが大切です。また、多くの人と交流し、さまざまな事・物に好奇心をもって接し、創造性豊かな生活を送りましょう。社会や人とのつながりが途絶えると身体的・精神的な健康障害が起こりやすことが科学的に検証されています。

(出典:https://seikatsusyukanbyo.com/)


■生活習慣病と認知症

 食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足、喫煙など、良いとは言えない生活習慣から起こる病気(糖尿病・脂質異常症・高血圧・脳卒中・肥満など)を生活習慣病と言います。日本人の死亡原因の3分の2は生活習慣病によるものです。そして近年は、高齢者の生活習慣病も増え続けており、認知症の発症と大きく関連していることも分かってきました。


生活習慣病が脳に及ぼす影響

 脳の血管に障害が起きると、脳血管性認知症が発症しやすくなります。

【糖尿病】: 生活習慣によってインスリンの分泌が低下したり、インスリンに対して抵抗性が表れたりすることで、血液中のブドウ糖を処理し切れず、血糖値が高いままになって糖尿病になります。糖尿病は、脳血管や脳神経の障害を起こりやすくしてしまいます。

【脂質異常症】: 血液中の中性脂肪やコレステロールが多くなり、血管内に溜まって動脈硬化を起こします。すると血管内が狭くなるため、血流が悪くなり、血管がもろくなります。その結果、心疾患や、脳梗塞、脳出血などが起きやすくなります。

【高血圧】: 血圧が高いという状態は、血管が大きく引き伸ばされる状態が続く事です。その結果、血管が傷み、動脈硬化が起こりやすくなり、脳卒中などのリスクになります。

【肥満】: BMI(肥満指数)の値が25以上を肥満と言います。肥満になるような生活習慣を続けていることが様々な病気を引き起こす元になります。糖尿病や脂質異常症などは、肥満と無関係ではありません。また、肥満は無呼吸症候群になりやすく、脳へ送る酸素が少なくなるため、脳に障害を引き起こす原因にもなると言われています。


糖尿病患者はアルツハイマーの発症リスクが4.6倍に

 九州大学で行われていた研究の結果、2型糖尿病と関係する高インスリン血症状態が、アルツハイマー型の原因と言われているアミロイドβたんぱくを分解出来なくすることがわかりました。また、アミロイドβたんぱくと同じく、アルツハイマー型の原因と考えられているタウたんぱくの変質促進にも関わっているとされています。そして糖尿病の人のアルツハイマー型認知症の発症リスクは、血糖値が正常な人より約4.6倍も高くなっている事も明らかになっています。

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認知症を予防するにも、まず生活習慣の改善から

 生活習慣病は、そのほとんどが「HM-3000(特系霊芝)」によって改善できることがわかっています。微小循環血流の滞りと体の酸化に霊芝の効能・効果が発揮されるのです。治療薬とは異なり体質を改善する穏やかな効果が期待できます。当学会の研究協力により製品化された認知機能障害改善用サプリメントの主要成分もHM-3000(特系霊芝)です。サプリ利用者の多くに認知機能の改善が見られていますが、特筆すべきは、多くの人がそれまで持病として持っていた何らかの生活習慣病も同時に改善されたことです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン