2024年9月25日水曜日

尿酸値

 尿酸値が気になったら

「尿酸」とは、体内で"プリン体"という物質が分解されたあとにできる老廃物のことで、血液中の尿酸の濃度を「尿酸値」といいます。

 私たちの体を構成する各々の細胞の中には核があります。プリン体は、細胞の核に含まれるDNAの主成分です。また、プリン体は体内でのエネルギー代謝の過程でも発生します。プリン体は、体内で約8割が生成され、残りの2割は食べ物から摂取されています。

 プリン体の老廃物として残った尿酸は、通常は尿と共に排出され、血液中の尿酸の量は一定に保たれます。しかし、不健康な生活習慣などにより、尿酸の量が増えたり、排泄力が弱まったりすると、血液中の尿酸濃度が高まり「高尿酸血症」になります。

 高尿酸血症の自覚症状はほとんどありません。気づかないまま高尿酸値状態を放置すると、痛風や尿路結石、腎機能低下のリスクが高まります。尿酸値の異常は健診などで早期発見することが大切です。高尿酸血症による代表的な病気が「痛風」です。高尿酸血症が続くと、血液中で尿酸が結晶化し、足の親指のつけ根や足首の関節などに蓄積します。そしてその部分に激しい炎症が起こり、針を刺すような激痛が生じる痛風発作が起こります。

 痛風は女性より男性のほうが圧倒的に多い病気です。それは、女性ホルモンのエストロゲンには尿酸の排泄を促す作用があり、女性はもともと血中の尿酸値が男性に比べて低いためです。しかし閉経後、エストロゲンの分泌低下から尿酸値上昇を招き、女性でも痛風が増える可能性があります。

 かつて痛風は、ご馳走ばかり食べている人の病気と考えられ、「贅沢病」などと言われてきましたが、食生活が豊かになった現在では、誰でもかかり得る病気と言えます。

 尿酸値上昇の予防には、食べ過ぎ・飲み過ぎに注意し、水分補給を心がけることが大切です。特に肥満になると、尿酸値が上昇しやすくなり、高尿酸血症や痛風を起こしやすくなるため、食事には注意が必要です。また、毎日晩酌しているという人は要注意です。尿酸のもとになるプリン体は、特にビールに多く含まれています。焼酎やウイスキー等の蒸留酒はプリン体をほとんど含みませんが、実は、アルコールが分解されるときに尿酸がつくられるため、どんな種類のアルコールでも尿酸値の上昇を招く要因になります。また、アルコールには尿酸の排泄を阻害する働きもあります。さらに、プリン体の多い酒のつまみ(モツ・干物・白子・うに・レバーなど)を食べても、尿酸値は上昇します。

 毎日飲酒する人は、週2日は休肝日をつくり、飲む量を控えることを心がけましょう。 また、水分を多く摂り尿量を増やすことが尿酸の排泄を助けます。目安は1日1.5~2リットルですが、ジュースや牛乳、アルコール飲料はNGです。糖分やカロリーのない水やお茶をこまめに摂りましょう。

(出典:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/)


■プリン体と高尿酸値対策

 蒸溜酒よりも醸造酒の方が多く含まれています。ビールのプリン体は他のお酒に比べれば高いものの、極端に多くはありません。しかし、1枚目の『康復医学ニュース』でもお伝えした通り、"アルコールを分解する過程で尿酸が作られる"ため、お酒に含まれるプリン体の量自体では判断できません。どの種類のお酒を選ぶかは、高尿酸血症予防にとって本質的な問題ではないのです。

吸収を抑える乳酸菌

 近年、プリン体に作用して腸管から吸収されるプリン体の量を減らすという乳酸菌(PA-3乳酸菌)入りヨーグルトが登場しました。この乳酸菌はプリン体を菌の中に取り込む働きがあることが確認されています。高尿酸血症に詳しい専門家は、「尿酸値がやや高めの人が食べ過ぎに用心しながら利用する分にはお勧めしたい。ただし、尿酸値が高い状態が続き、すでに痛風を発病した人が利用しても効果はない」とし、生活スタイルを改善するきっかけとして利用する方法を勧めています。

果糖の摂り過ぎにも注意が必要!

 意外ですが、気をつけたいのは果物の摂り過ぎです。果糖は、肝の酵素(フルクトキナーゼ)によって代謝され、フルクトース1-リン酸になりますが、その際、ATPからリン酸を奪うため、ATPの分解が進みます。その結果、最終産物として尿酸が増えてくるのです。

 果糖の摂り過ぎは尿酸値を上げる要因になるため、果物もほどほどに。

痛風の発症するメカニズム

 高尿酸血症が長く続くと、関節の滑液膜という場所に尿酸ナトリウム結晶が析出して微小さな結節(微小痛風結節)を作り次第に大きくなっていきます。さらに経過すると、ある日突然に結節から針状結晶が関節腔内に崩れ落ちます(結晶脱落)。関節腔内に脱落した針状結晶は生体にとって異物ですから、これを排除しようとして白血球が激しく攻撃するので炎症が起こります。これが痛風性関節炎、すなわち「痛風発作」です。

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 正常ならば、血液中に溜まった尿酸は腎臓から尿中へ排泄します。しかし、プリン体を過剰に摂取し、新陳代謝機能が衰えて尿酸の排泄機能が低下してくると、尿酸値は上昇してしまいます。尿酸が過多に蓄積された状態は、いわゆる「瘀血(おけつ)という病理症候といえます。当学会お勧めの「HM-3000(特系霊芝)」の免疫増強・消炎・血栓溶解等の各作用は、瘀血を改善することで新陳代謝機能を促し、これまでに多くの高尿酸血症や痛風に苦しむ方々の尿酸値を下げ、平癒させています。また、高尿酸ラットを用いた実験でも、霊芝の天然成分GLPが血中尿酸値、尿中尿酸値に対し抑制作用が確認されています。


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愛・感謝 村雨カレン

2024年9月18日水曜日

老化と筋肉

 "抗重力筋"って何?

 抗重力筋とは言葉の本来の意味は「重力に逆らう筋」なので、全ての筋肉がそうだと言えますが、研究の分野で抗重力筋と言った場合には、通常「重力環境の中で姿勢を維持するために絶えず働いている筋肉」を指します。

 例えば宇宙に行って無重力の時、あるいは極めて微小な重力になると衰える筋肉、という捉え方です。

 抗重力筋を大別すると右図の5か所になります。

(1)背中脊柱起立筋広背筋 (2)腹筋腹直筋腸腰筋 (3)お尻大臀筋 (4)太もも大腿四頭筋 (5)ふくらはぎ下腿三頭筋(ヒラメ筋+腓腹筋)

 この5か所の抗重力筋が前後に働きながら重力に対してバランスを保っているのです。

 人間の重心は、支持基底面の中心部、すなわち足のつま先とかかとの真ん中にあります。そこに重心が落ちるようにすると、最もバランスのよい立ち方ということになるわけです。しかし足関節はよりかかとに近い位置にあるので、重心の位置は常に足関節より前にあるということになります。これが意味しているのは、足関節は常に体が前傾する方向に回転力が働いていることになります。ということは、それと逆の方向にも力が働いていないと立っていられなくなるわけです。そこで力を発揮するのが、ふくらはぎにあるヒラメ筋。ヒラメ筋が常に働いて、体が重力に負けて前に倒れないように後ろから引っ張っているのです。ふだん重い荷物を運ぶことが多い人は、重力に荷物の重さが加わるため、自然にヒラメ筋が鍛えられ、ふくらはぎが太くなるということも考えられます。

 また、脊柱はS字にカーブしているため、局所的にはいつもその曲がりが大きくなるように重力が働きます。これに抗するために、脊柱起立筋群も常に働く必要があります。筋肉が発揮する力そのものは大きくはありませんが、その力が抜けてしまうと頭の重さで体が前に倒れてしまう。それを阻止するために絶えず微妙な力で活動しているのです。完全に筋力がオフになるのは、寝ている時くらいでしょう。

 常に働いている筋肉だから鍛える必要がないかと言うと、そんなことはありません。重力を超えるような大きな力が外から加わった時には、それに耐えるための筋力が必要になるので、スポーツなどのパフォーマンス向上の観点からも日頃から鍛えておくことが大切です。

 常時活動している筋肉なので、他の部位と比べると遅筋線維が多いのが特徴です。ですから、鍛え方は、例えば低負荷・高回数にして、力を発揮した状態を長時間持続させるようなトレーニングをすることが抗重力筋の性質に合っていて効果的です。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■老化対策には筋肉量だけではダメ

 肥満の改善はもちろん、糖尿病や高血圧などの生活習慣病予防、心疾患や認知症のリスクの低下にも「運動」が有効なことが明らかになってきました。そんな万能な抗老化メソッドである「運動」で重要なのが筋肉です。

 加齢に伴う筋肉量の低下は、糖尿病やフレイル(虚弱状態)のリスクを増加させます。ただし、筋肉の"量"さえ多ければいいというものではありません。

 アスリートを指導するパーソナルトレーナーによると、「筋肉量が十分でも、スムーズに動けない"使えない筋肉"の人がいる。"使える筋肉"を維持するには、筋肉の量だけでなく、質も筋力も伴う筋機能を維持することが重要」といいます。筋機能の維持に重要なのは、負荷を大きくすることではなく、動きの中で筋肉を使っていくことです。

 本来、日常生活でしゃがんだり立ち上がったりの動きを繰り返していれば、スムーズに動けて、いざというときには体を支えられる十分な筋機能を維持できますが、人は加齢に伴い、より少なく、効率よく動くようになり、筋肉を甘やかします。この"甘やかし"が筋機能を低下させる原因になっています。

 筋機能維持のトレーニングとして、提案したいのは、筋トレ要素を含む動きで"使える筋肉"をつくる「ムーブメント筋トレ」と、特に脂肪が気になる人に有酸素+筋トレ効果の「ミニジャンプ」。簡単な一連の動きの中には、しゃがんだり、立ち上がったり、体を支えたりといった動きが入っていて、筋トレ要素やストレッチ要素、有酸素運動の要素も含まれます。

 筋機能を高めるには、必ずしも負荷をかけたキツい筋トレである必要はありません。それよりも、動作を繰り返すことが大切です。低強度でも、繰り返すことで、加齢により筋機能が低下しやすい下半身や体幹部の筋機能が高まります(右図参照)

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筋量の減少 → エネルギー産生低下・基礎代謝低下

 筋肉の中には多くのミトコンドリアが存在します。心臓にミトコンドリアが多いのは心臓の大半が筋肉で出来ているからです。筋肉量が減少するとミトコンドリアも減少します。それはミトコンドリアの活性低下を意味し、サルコペニア(筋肉の量・質の低下)の原因であるエネルギー不足につながります。筋肉は身体を動かす役割のほかに、体液の循環や体温の維持をも担っています。特に基礎代謝量は筋肉量と関係が深い(基礎代謝の約40%が筋肉で消費されている)ため、筋肉量が減るとそれがそのまま基礎代謝の低下につながります。

 サルコペニア対策として「コエンザイムQ10」(Co-Q10)もおすすめします。Co-Q10は、ミトコンドリアを活性化させてエネルギーを作り出すために不可欠な存在です。


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愛・感謝 村雨カレン

2024年9月11日水曜日

チーズの虫歯予防効果

 キシリトールに血栓リスク?

 糖アルコールのキシリトールの摂取量が多いと、心筋梗塞や脳卒中などの主要心血管疾患の発生リスクが高まる可能性のあることが、米クリーブランドクリニック、ラーナー研究所の研究者らによる研究で明らかにされました。米国とヨーロッパの3,000人以上の患者を対象に解析した結果、キシリトールの高血中濃度は3年間の心血管疾患の発生リスク上昇と関連することが示されたそうです(『European Heart Journal』に6月6日掲載)

 キシリトールは砂糖と同程度の甘さですが、砂糖よりもカロリーの低い糖アルコールの一種で、あめやガム、焼き菓子、歯磨き粉などによく使われています。過去10年の間に、加工食品では、砂糖に代わる健康的な甘味料として糖アルコールなどの人工甘味料の使用が大幅に増加しています。研究者らは2023年に発表した研究で、米国ではキシリトールよりも使用頻度の高い糖アルコールのエリスリトールが心血管リスクと関連することを報告していました。今回の研究で同氏らは、キシリトールと心血管疾患との関連を調査しました。

 まず、調査の結果、キシリトールの循環レベルが、3年間の心血管疾患の発生リスクと関連することが明らかになったのです。次に、別の検証コホート(2,149人)の血漿サンプルを用いて、分析を実施したところ、キシリトールと心血管疾患の発生リスクとの関連が確認された。血液中のキシリトール濃度に応じて対象者を3群に分けた場合、最も高い群の心血管疾患の発生リスクは最も低い群の1.57倍と推定されました。

 補完的な研究として、分離されたヒト血小板、多血小板血漿、全血、および動物モデルを用いて、キシリトールが血小板の反応性および体内の血栓形成に与える影響を調べました。その結果、空腹時血漿中のキシリトールが、血小板の反応性および体内の血栓形成の複数の指標を増強することが示されました。最後に、健康な人10人を対象に、キシリトールを甘味料とする飲料の摂取が血小板の機能にもたらす影響を検討したところ、全ての対象者において、血漿中のキシリトール濃度が顕著に上昇し、血小板の反応性に関する複数の機能的指標が増強することが確認されました。

 研究者は、「過去の研究に続きこの研究でも、糖アルコールなどの人工甘味料、特に肥満や糖尿病のような疾患と闘っている患者に対して推奨され続けている人工甘味料を今すぐにでも調査する必要があることが示された」と話します。そして「キシリトール入りの歯磨き粉を捨てろとは言わないが、高濃度のキシリトールを含む製品を摂取することで血栓などの発生リスクが高まる可能性があることを認識しておく必要がある」と付け加えます。

 研究グループは、人工甘味料の使用も含め、食品の選択について医師や認定栄養士に相談することを勧めています。

(出典:https://academic.oup.com/)


■WHOも認めるチーズの驚きの効果

 WHO(世界保健機関)の報告によると、チーズは食品の中で、科学的にむし歯予防効果が最も高いランク(「ほぼ確実」で、キシリトールより高い)に分類されています。そして、アメリカの総合歯科学会などの研究機関は最新の調査結果により、チーズを食べることで、①虫歯を防ぐ ②初期虫歯を修復する という2つの効果が得られると発表しています。

 ここで重要なのは、牛乳やヨーグルトなどすべての乳製品に同じ効果があるのではなく、“チーズに限定された効果”であること。これはチーズに含まれているミネラル分であるカルシウムやリン酸などが唾液に溶け出しやすい形であることが大きく影響しています。

チーズで虫歯が防げる2つの理由

 通常、口の中はph値6.7程度の中性を保っています。しかし食べ物を食べると酸性に変化し、量が増えると歯のエナメル質が溶けやすくなり、虫歯になってしまうのです。一方でチーズは、「口内をアルカリ性に変化させる」ことで、虫歯になりにくくさせます。

 もう1つの理由は「歯の再石灰化を行う」ことです。再石灰化とは、簡単にいうと歯の修復です。エナメル質に保護膜を作り、歯を強くさせます。歯の成分の補充を行うことで初期の虫歯であれば自然治癒もあり得るほど。これは、チーズに含まれている歯の成分、リン酸カルシウムの働きによるものです。

 さらにチーズに含まれるカゼインというたんぱく質は、しっかりとエナメル質に吸着し、虫歯菌であるミュータンス菌から歯を守る作用が働きます。

虫歯を防ぐチーズの種類とその食べ方

 チーズにも向き不向きがあります。おすすめは、ハードタイプの硬く重量感のあるチーズです。ハードチーズの代表と言えば「チェダーチーズ」、セミハードタイプの「ゴーダチーズ」などがポピュラーですが、ミモレットやグリュイエールチーズ、パルジャミーノ・レジャーノなどもおすすめです。

 ハードタイプのチーズがお勧めの理由は、硬めのチーズはしっかりと良く噛まないといけないため、唾液が出やすくなり、より虫歯予防の効果を高めるからです。チーズはたくさん食べる必要はなく、食後に2~3口で十分です。毎日でも続けて食べることが大切です。

チーズ+歯磨きで虫歯ゼロに近づく

 チーズが虫歯予防になるといっても、歯みがきをしなくてよい訳ではありません。お仕事中などは難しい場合もあるかもしれませんが、食後の歯磨きはできる限り行いましょう。

 また、チーズの効果をより高めるために、チーズを食べた後は10分程度時間を置いてから歯みがきをすることをおすすめします。すぐに歯磨きをしますと、せっかくのチーズに含まれる栄養素が洗い流されてしまうこともあります。チーズ2~3口と毎日の歯みがきで、相乗効果を上げて、虫歯ゼロを目指しましょう。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2024年9月5日木曜日

副腎

 その疲れや不調は“副腎疲労症”かも

 腎臓の上に位置する「副腎」は、50種以上のホルモンを生産・分泌する臓器で“ホルモンの工場”と言われています。中でも特に重要な役割を担うホルモンが「コルチゾール」です。体内のあらゆる炎症を抑えるコルチゾールは、ストレスに対抗して正常な体の状態を維持する役割もあるため“ストレスホルモン”とも呼ばれます。

「副腎疲労(副腎疲労症候群)」とは、ストレスに対抗しようとコルチゾールを分泌し続けたため、副腎が疲れ果て、ストレスと戦えなくなっている状態です。その結果、様々な不調や症状が出てきてしまいます。多い症状としては、▼体がだるい ▼朝起きられない ▼寝付きが悪い ▼集中力・思考力が低下する ▼やたらと塩辛いもの、甘いものが食べたくなる‥‥など。

 副腎が正常に働いているかどうかは外から判断できないため、周囲からは“やる気がない”ように見えてしまいます。

 疲労が進行すると、些細なことでもイライラが抑えられなくなって、怒りっぽくなったり、仕事が億劫になったりする人もいます。結果的に有効な対策にたどりつけず、症状の悪化につながってしまいます。

 副腎疲労の原因にはストレスがあります。ストレスには「精神的」「肉体的」「環境的」の3つがあり、肉体的・環境的なストレスも副腎疲労を引き起こす原因となります。

 肉体的ストレスで非常に多いのが、小麦や乳製品、糖質の摂り過ぎによる小腸の炎症です。小麦に含まれる「グルテン」や乳製品に含まれる「カゼイン」、そして「糖質」は小腸の粘膜を傷つけ、炎症を引き起こすリスクが高いことがわかっています。

 また、環境的ストレスは、主に化学物質や有害貴金属との接触です。殺虫剤や農薬、食品添加物、洗濯洗剤、柔軟剤、日焼け止めクリームなど、私たちの身の回りは化学物質だらけ。ペットボトルの成形に使われるフタル酸エステルやドライクリーニングによく使われるブロモプロパンという有機溶剤も、体に不調をきたす原因の一つです。

 これらのストレスにより、副腎が分泌するコルチゾールの量を超えると副腎疲労が起こります。3つのストレスは耐性に個人差が大きく、肉体的・環境的なストレス耐性はいずれも遺伝要素が関係してきます。例えば、グルテンやカゼインで炎症を引き起こしやすい脆弱性があったり、化学物質などの毒素の排泄機能が弱かったり、といった具合です。

(出典:https://www.asahi.com/edua/)


■副腎ホルモンのバランスを整える

 副腎疲労の治療の基本ルールは ●体の負担になるものや毒素を「入れない」 ●毒素は溜めずこまめに「出す」 ●体にいい栄養素を「入れる」 の3つ。特に不調の原因になるものを入れない"引き算のケア"がもっとも効果的です。注意するポイントは ①グルテンを避ける ②カゼインを避ける ③糖質(炭水化物)や甘いものを減らす――どれも小腸の炎症や粘膜の荒れを引き起こす元です。主食をパンから米に変える、小麦粉の代わりに米粉などを使う、牛乳を豆乳にする、お菓子を減らすなどして、極力避けましょう。

 より徹底するなら、「加工食品を減らす」「殺虫剤を使わずハーブで虫除けをする」「芳香剤を使わない」「肌にやさしい日焼け止め、化粧品を使う」など、食生活以外でも化学物質を避けるようにします。便秘症状がある場合は、整腸剤を使うなどして毎日しっかり排便がある状態に導きます。毒素の排泄経路は、排便が約80%、尿が約20%、汗が約3%です。排泄機能を高めると共に、適度な運動で汗をかくことも副腎疲労の治療には大事です。

酸化ストレスの元凶「紫外線」

 体内で発生する活性酸素によって体に影響を及ぼすストレスを総称して「酸化ストレス」といいます。酸化ストレスを高める元凶の一つが「紫外線」です。水面や砂浜の反射した照り返しの紫外線は強く、屋外プールや海のレジャーには注意が必要です。逆に芝生の紫外線の反射率は1~2でほとんど照り返しはありません。

ストレスは副腎ホルモンのバランスを崩しやすい

 長期間のストレスは、体力・気力の消耗や免疫機能を抑制し発病のリスクを高めます。特に副腎ホルモンのバランスを崩しやすく、消化不良、吸収不良、アレルギー、動脈硬化、高血圧、低血糖、喘息、胃炎、潰瘍など多くの疾患のリスクが高まります。紫外線、活性酸素など抗酸化対策だけでなくホルモンバランスを整える対策も大切です。

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 体の概日リズムを整えるには脳内の神経伝達物質「セロトニン」が働きます。睡眠ホルモン「メラトニン」はセロトニンが原料です。当学会の研究素材「ラフマ葉エキス」には、セロトニン産生の促進に関するエビデンスがあります。

 また、体力(エネルギー)の産生には、酸素と「コエンザイムQ10」が不可欠です。

 さらに「HM-3000(特系霊芝)」で抹消血管機能を改善すれば、酸素は体の隅々まで供給され、エネルギー産生促進に大きく影響します。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2024年8月28日水曜日

脳動脈解離

 高すぎる枕は脳卒中につながる?

 国立循環器病研究センター(国循)は今年1月、脳卒中の原因の1つである「特発性椎骨動脈解離」は枕が高いほど発症割合も高く、より固い枕では関連が顕著であることを立証し、新たな疾患概念を提唱したことを発表しました(欧州の学術誌「European Stroke Journal」に掲載)

 脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりすることで脳の一部の機能が失われ、身体の一部が麻痺するなどの症状が出る疾患です。通常は加齢によって、中には若年~中年期でも生活習慣病などによって起きるとされ、「2022年人口動態統計の概況」(厚生労働省)によれば、死因の第4位(脳血管疾患)となっています。

 特発性椎骨動脈解離は、脳卒中の原因の1つで、首の後ろの椎骨動脈が裂けてしまうことで脳卒中を引き起こします。患者の約18%に何らかの障害が残り、根本治療がなく、予防のための原因究明が求められていましたが、約2/3の患者では原因不明でした。

 研究チームは、起床時発症の患者の中に、極端に高い枕を使っている人がいることに着目し、「高い枕」と「特発性椎骨動脈解離」の関連について調査、検討したのです。

 調査の結果、高い枕の使用は症例群が対照群より多く、12cm以上の枕では34%対15%、15cm以上の枕では17%対1.9%で、高い枕の使用と特発性椎骨動脈解離の発症には関連が見られました。そして、枕が高ければ高いほど、特発性椎骨動脈解離の発症割合が高いことも示唆され、この関連は枕が硬いほど顕著で、柔らかい枕では緩和されていたそうです。

 研究では、高い枕の使用が特発性椎骨動脈解離の発症に関連があり、特発性椎骨動脈解離の約1割が高い枕の使用に起因し得ることが示されました。枕の使用は容易に修正可能であるため、予防につながり得る点において今回の成果は意義があるとしています。

 時代劇などでも見られますが、日本には「殿様枕」と呼ばれる高く硬い枕が17~19世紀に使われていました。髪型を維持するのに有効だったとされ、名前は"殿様"だが広く庶民の間にも流通していました。1800年代の複数の随筆には、「寿命三寸楽四寸(12cm程度の高い枕は髪型が崩れず楽だが9cm程度が早死にしなくて済む)」(右図)といった言説が流布していたという記載が残されており、当時の人々は、高い枕と脳卒中との隠れた関連性を認識していた可能性がありそうです。

 研究チームは、今回示された患者が特有の疾患像を有していることから、暫定的な疾患概念「殿様枕症候群(Shogun pillow syndrome)を提唱しています。枕の硬さや高さなどで、睡眠の質が変わることは周知のところですが、何気ない睡眠習慣が、脳卒中の重要危険因子になることが世に広く認識され、脳卒中で困る患者が少しでも減ることが期待されます。

(出典:https://news.mynavi.jp/)


■脳動脈解離(椎骨動脈乖離)

 脳動脈解離は、40~50代の男性に多くみられます。原因不明もありますが、外傷や首を過度に曲げた場合にも起こります。場合によっては、クモ膜下出血や脳梗塞のリスクとなるため、手術が必要になることもあります。

 脳動脈解離とは、脳動脈の壁にある三層のうち内側の膜が裂けることで発症する疾患です。血管壁内に血液が流入することで血管内腔が狭くなって血流が滞り脳梗塞を生じたり、血管壁が破綻してクモ膜下出血を生じたりします。

 脳の動脈の壁は内膜、中膜、外膜という構成になっています。この内膜と中膜のあいだに「内弾性板」という強固な組織があるのですが、加齢や高血圧で強い負荷を長く受けることで次第に弱くなり、断裂しやすくなると考えられています。

 脳動脈解離が発生する脳の部位は、内頚動脈系(主に大脳半球に血流を送る血管)と椎骨・脳底動脈系(主に小脳や脳幹に血流を送る血管)があります。

 脳動脈解離は発生部位は、アジア人は椎骨・脳底動脈系に多いことが知られています。

脳動脈解離が起こる原因

 脳動脈解離が起こる原因は、外傷性、進展性、特発性の3パターンに分けられます。

【外傷性】外傷性の脳動脈解離は外部からの衝撃で脳の血管が裂けて発症するタイプ。強い衝撃は明らかでなく、頚部の進展が生じた場合(ゴルフ、カイロプラクティックなど)でも生じることがある。

【進展性】内頚動脈や椎骨動脈が直接解離をきたしていなくても、その中枢側での解離(大動脈解離)が生じた場合、解離の進展によりその末梢血管である内頚動脈や椎骨動脈にまで進展することがある。

【特発性】脳動脈解離の原因が不明の場合。

脳動脈解離の症状、治療方法

 椎骨動脈解離の代表的な症状は、後頭部に突然の強い頭痛を感じることです。中年男性が突然の強い後頭部痛を訴える場合には、脳動脈解離が起きているケースがみられることがあります。動脈解離によりくも膜下出血を生じた場合は、強烈な頭痛もしくは意識障害を生じ、場合によっては死に至る可能性があります。

 脳動脈乖離の検査はMRI、MRA、3D-CTA、脳血管撮影などで行われ、解離の進行などに合わせ、抗血栓薬による投薬や、コイル塞栓術、開頭クリッピングの手術が行われます。

 脳動脈解離の前兆があったら、すぐに病院を受診して早期発見することが重要です。

 代表的な前兆としては、今までに経験したことがない頭痛や、50歳以降における初発の頭痛などが挙げられます。


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愛・感謝 村雨カレン

2024年8月22日木曜日

PM2.5と循環器疾患

 喫煙と循環器疾患

 たばこを吸うと、動脈硬化や血栓の形成が進むことから、虚血性心疾患を引き起こす原因となります。また、脳卒中(脳出血、くも膜出血、脳梗塞)のリスクを高めます。それだけでなく、喫煙は動脈硬化性疾患の早期発症や重症化にもつながることが報告されています。

 たばこの煙の血管系への影響 

 たばこの煙の中には、ニコチン、一酸化炭素(CO)、一酸化窒素(NO)、シアン化水素(HCN)、活性酸素(O2-)などの有害化学物質が含まれます。ニコチンは交感神経を刺激して、心拍数の増加、血圧上昇、心筋の収縮及び酸素需要の増加を引き起こします。同時に、血管収縮による血流量の低下、酸素や栄養の供給低下を招きます。COは、酸素供給能力の低下を招くとともに、血管内皮の組織障害や血栓形成の要因になります。活性酸素は炎症反応を誘発し、血管内皮の組織障害、脂質過酸化、インスリン抵抗性、血小板凝集などを通じて、動脈硬化や血栓の形成を引き起こします。

【虚血性心疾患】:虚血性心疾患には、狭心症や心筋梗塞があります。喫煙によって動脈の炎症や収縮が引き起こされ、動脈硬化や血栓の形成が進みます。また、血小板の凝集も血栓の形成につながります。これらの機序(メカニズム)の相互関連によって、虚血性心疾患を発症します。研究から、喫煙が虚血性心疾患の発症、および死亡リスクの増加は明らかです。また、喫煙本数を減らしたり、低タール・低ニコチンたばこへ切り替えても、虚血性心疾患のリスク低下にはつながらないとの結論が示されています(米国の報告書より)。

【脳卒中】:喫煙による脳の動脈の動脈硬化や血栓の形成、炎症反応により、脳梗塞やくも膜下出血の発症、および死亡のリスクが高まります。

【その他喫煙によって引き起こされる循環器疾患】:喫煙によって、末梢の動脈硬化症、主に閉塞性動脈硬化症や頸動脈硬化症のリスクが高まります。さらに、腹部大動脈瘤の破裂にも影響していることが明らかになっています。

 受動喫煙と循環器疾患 

 たばこの有害化学物質は、副流煙と喫煙者が吐き出した呼出煙とが混じりあった「環境たばこ煙」の中にも含まれます。そのため、喫煙者本人だけでなく、周りの人の健康へも悪影響を及ぼします。たばこ煙に晒された非喫煙者も、喫煙者本人と同様の機序で虚血性心疾患、脳卒中などのリスクが高まります。受動喫煙と、虚血性心疾患や脳卒中との関連には、因果関係の推定に十分な証拠がある(レベル1)と判断されています。

 加熱式たばこと循環器疾患 

 加熱式たばこは、一酸化炭素など他の有害化学物質については紙巻たばこよりも少ないという報告はあるものの、一方で、紙巻たばこには含まれない有害化学物質や、紙巻たばこよりも多く含む物質があるという指摘もあります。世界保健機構(WHO)の報告によると、加熱式たばこが紙巻たばこと類似した心血管毒性を有することが示唆されています。

(出典:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/)


■PM2.5と循環器疾患の発生・増悪

 日本国内では大気汚染物質のうち、二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化窒素、光化学オキシダント、浮遊粒子状物質、微小粒子状物質について大気環境基準が定められています。70年代に環境基準が設定され、ガス状汚染物質や浮遊粒子状物質の濃度は大きく減少しました。

 一方、粒径が2.5μm以下のPM2.5は粗大粒子よりも肺の奥深くに沈着することからその健康影響が懸念され、09年9月に環境基準が設定されました。PM2.5は中国からの越境汚染が話題になりますが、国内でも喫煙可能な室内は、北京市の最悪時の濃度と変わらないことは未だにあまり報道されていません。欧米を中心に循環器疾患に対する影響の知見は多いのですが、日本国内での疫学知見は少なく、最近ようやく認識されてきたという状況です。

 動物実験や毒性学的研究により、呼吸により肺に吸入されたPMから循環器疾患の発症や既存の循環器疾患の増悪に至るまでには以下の3経路が考えられています。

(1)肺組織での酸化ストレスと炎症を介する経路 

(2)肺の知覚神経終末や受容体を介する経路 

(3)PMやその成分が直接血管内へ移行する経路

 PMへの曝露により,肺胞洗浄液や血液中の炎症性サイトカインが増加することが報告されています。肺局所で放出された炎症誘発物質(サイトカインなど)や生理活性物質が全身循環に広がり、血管系や凝固系へ影響を及ぼす可能性があります。これまでの多くの動物実験より、PM曝露による肺の炎症の程度が、全身のサイトカインレベルや血管の機能不全と相関することも観察されています。このような炎症を介して、動脈硬化の進展やプラークの脆弱化をきたし、最終的には循環器疾患の発症に関わると考えられています。

 一方ラットへのPM曝露により心拍変動の減少がみられ、ヒトへの曝露実験でも同様の変化が観察されました。これはPM曝露による急性の反応であり、自律神経のアンバランスを介して不整脈を起こしやすくし、血管収縮や内皮機能不全をきたすと考えられています。

吸い込まれたPM2.5の行方

●気管、気管支に達したPM2.5

 気道の表面(上皮)の粘液に溶けやすい成分は、 細胞から血液中に吸収されます。不溶性粒子は、食道に飲み込まれるか、痰として吐き出されます。

●肺胞に達したPM2.5(右図)

 不溶性粒子の一部は肺胞マクロファージに食べられ、その後、マクロファージが気管支末端まで移動します。また、不溶性粒子の一部は、そのまま肺組織に沈着します。そして、溶けやすい成分は、血液中に吸収されて全身を巡ることになります。


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2024年8月7日水曜日

糖質

 夏の食事 ⇒ 秋には怖い現実が

 夏はのど越しが良いめん類を食べる機会が増えます。単品で食べがちなめん類は、糖質過多になり、他の栄養素が不足するため、注意が必要です。めん類を食べるときには、意識して肉や野菜、海藻類、きのこ類などをトッピングして、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維も一緒に摂取することを心がけましょう。

 糖質は体のエネルギー源になる大切な栄養素ですが、摂り過ぎると太りやすくなります。これは、血糖値の上昇が関係しています(〔糖質過多〕⇒〔体内の血糖値が急上昇〕⇒〔膵臓からインスリン大量分泌〕)。このインスリンは、血糖値の低下に働くだけでなく、エネルギーとして使われなかった糖を中性脂肪などに合成して蓄積する働きもあるのです。

 血糖値の上昇を抑えるには、炭水化物を摂り過ぎないことと、「GI値」が低い食品を選ぶことです(GI値:その食品を摂取したときにどのくらいのスピードで血糖値が上がるかを示した数値)。GI値が低いほど、血糖値の上昇がゆるやかな食品とされています。玄米や胚芽米、全粒粉のパン、全粒粉のパスタやそばなどが挙げられます。最近では「糖質ゼロ」「低糖質」のめん類やパンも販売されています。炭水化物中心の食事になりがちな方は、これらがお勧めです。

 夏場に食べたくなるアイスクリームやシャーベットも糖質が多く、糖質過多の原因になります。好きな人が我慢するとストレスになるので、代わりに「果物」を活用しましょう。果物に含まれる「果糖」は、直接血糖値を上げることはなく、また、果物には体調を整えるビタミン・ミネラル・食物繊維の他、抗酸化作用のある機能性成分を多く含むので、美肌や便秘、むくみの改善など健康の維持に役立ちます。水分も多く、朝食に摂ることで、就寝中に失った水分を補うのに最適です。また、果実の噛み応えや適度な甘味は満足感にもつながります。ただし、果物に含まれる糖には果糖のほか、炭水化物と同じブドウ糖や、ショ糖もあります。特にブドウ糖やショ糖は吸収が早く血糖値が上がりやすいため、食べ過ぎには注意が必要です。お勧めは、キウイ、グレープフルーツ、りんごなど。

 お酒好きが注意したいのが、酒類に含まれる糖質。特にビールは他の酒より糖質が多く、空腹時に飲めば血糖値が上昇してしまいます。飲む前に野菜やキノコ類など食物繊維を含む食品を摂ることで、血糖値の上昇はゆるやかになります。また最近では、糖質オフのビールも販売されています。おすすめは糖質ゼロのハイボールや焼酎です。おつまみは、糖質の多いものは控えましょう。また、飲み過ぎは暴飲暴食につながります。締めのラーメンやスイーツは、更に糖質の摂り過ぎになります。適度な飲酒を心がけましょう。

 最後に、夏場の水分補給としてスポーツ飲料を飲む方がいますが、これには糖分が非常に多く含まれているので注意が必要。熱中症対策が太る原因になることもあります。

(出典:https://diamond.jp/)


■糖質をやめられない理由

 食べ物を摂取できない状態が続けば、肝細胞などに取り込まれていたグリコーゲンが、それも尽きれば脂肪細胞の中性脂肪が燃えることによって、私たちはエネルギーを得て、血糖値を安定させて命をつなぐことができます。逆に言えば、飢えた状態でも生き延びることができ、血糖値は下がり過ぎないのです。現代人に「いざというとき」はめったに訪れませんが、私たちの祖先は絶えず危機に直面し、日常的に飢えていて「いつ死んでもおかしくない」状態に置かれていました。そんな状態にあった祖先の脳には「血糖値を下げ過ぎるな。機会があれば糖質を摂れ」という指令がプログラムされています。私たちはそれを引き継いでおり、野菜や魚を食べられない人がいてもご飯やラーメンが嫌いだという人がいないのはそういう理由があるからです。つまり、生き延びるために糖質を摂るようにできているのです。

 そして、糖質を摂ったときには幸せを感じます。糖質によって血糖値が上がるとセロトニンやドーパミンが放出されて脳が快楽を得るのです。

 ところが現代人は飢えてもいないのに脳の快楽のため過剰な糖質を摂っています。まさに"糖質中毒"です。薬物依存研究の専門家は、「薬物依存と食べ過ぎはメカニズムが似ている」と指摘しています。脳が「報酬」を得られるために繰り返す中毒だというわけです。

病気の根本原因には必ず砂糖がある

 日本人の糖尿病に関する最も古い記録は平安時代の菅原道長の日記ですが、一般人が糖尿病にかかるようになるのは、戦後20年くらい過ぎてからのこと。経済の急成長とともに多くの人たちが白米や麺類、甘いお菓子や飲み物を口にできるようになり、糖尿病も増えていきます。そして、現在ほど30代~40代の男性に肥満者が多い時代はありません。

 生活習慣病は明らかに文明病と言えます。中でも食生活の変化が現代人を苦しめる病気を作り出したのです。肥満、糖尿病、高血圧、がん、脳卒中、心筋梗塞、動脈硬化、脂質異常、うつ、ぜんそく、アレルギー、アトピー、海洋性大腸症候群‥‥これらは全て文明的な食事によって生まれたと言ってもいいでしょう。コロラド大学のリチャード・ジョンソン博士は専門してこう言っています。「病気の根本原因をたどると、必ずそこには“砂糖”がある」

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「霊芝」の活性化多糖体は、血糖と血液脂質の数値を下げ、また、その抗酸化作用が高血糖による血管内皮細胞の損傷を軽減し、主動脈の健康を維持する効果が認められています。


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