ウナギのルーツは深海魚?
冬:1月20日(水)、2月1日(月) 春:4月25日(月) 夏:7月30日(土) 秋:10月22日(土)、11月3日(木)
“土用”とは、四立(立春、立夏、立秋、立冬)の前、約18日の期間のことで、その中にある十二支の丑の日が"土用の丑の日"です。夏にもウナギを売りたいという鰻屋の相談に答えて、平賀源内が「"本日丑の日"という張り紙を店に貼る」 という発案をしてから鰻屋は大繁盛したというエピソードはあまりにも有名です。
日本では古くから食文化に深い関わりを持つ重要な食用魚「うなぎ」ですが、その生態は意外と知られておらず、研究者の間でも、2006年にやっと産卵場(スルガ海山)を発見したほどです。ウナギの祖先はまず外洋の深海で誕生し、やがて陸域の川や湖との間を回遊するように進化してきたと遺伝子解析によってまとめられ、東京大海洋研究所や千葉県立中央博物館などのチームが発表しました。ウナギは淡水域で成長し、外洋に戻って産卵することが知られていますが、外洋に生息していた祖先が陸地近くの海や淡水域に行動範囲を広げたのか、その逆なのかは謎だったそうです。
同研究所は「ウナギの複雑な生活パターンの起源の解明は、養殖に必要な飼育条件を研究する上でも重要な知見となるだろう」と話しています。チームはニホンウナギなど19種のウナギ属とウナギの親せきに当たる魚のうち、入手できた約40種に着目。それぞれが持つ細胞内小器官「ミトコンドリア」にあるDNAの配列を比較し、どのような道筋で進化してきたのかを示す「系統樹」を描きました。すると、浅い海に生息するアナゴやウツボなどとウナギとは、外見が似ているものの古くから別々に進化を遂げてきたことが判明。水深200~3000メートルにすむフクロウナギやシギウナギなどの深海魚の方がより近縁であることを示唆する結果となりました。
この発見は、ミトコンドリアにあるDNAの解析によって解明されましたが、そのミトコンドリアは種の判別に使われるだけの器官ではありません。人間の場合、日頃の生活から病気、老化、寿命に至るまで係わる大切な器官なのです。
ちなみに土用の丑の日や夏バテ予防に食べられるウナギですが、旬は冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期で、秋から春に比べても夏のものは味が落ちるそうです。この季節になるとなぜか食べたくなるウナギ‥‥しかし、国産物の「うな重」は高くて、最近はなかなか口にできないのが現状です。
■エネルギー製造工場、“ミトコンドリア”
ミトコンドリアは、すべての真核細胞にあり、呼吸を営み、生命活動に必要なエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を作ります。細胞内分裂によって増えます。ミトコンドリアは何色?
ミトコンドリアは、緑色のイメージが強いですが、生きた細胞の中のミトコンドリアは赤茶色です。ミトコンドリアの中に鉄成分が多く含まれていて、酸素と結合すると赤錆色になるからです。ちなみに、筋肉には白筋(速筋)と赤筋(遅筋)がありますが、赤筋が赤いのはミトコンドリアが多く存在するからです。ミトコンドリアの主な機能は?
脂肪酸のβ酸化や、電子伝達系による酸化的リン酸化によるエネルギー生産が主な機能です。 酸素は本来、原生生物にとって毒となるものでしたが、ミトコンドリアの機能により、酸素から運動エネルギーを獲得できるようになりました。 細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどは、直接あるいは間接的に、ミトコンドリアからATPの形で供給されます。エネルギー産生の代償?
酸素を利用することによって、もっとも効率的なエネルギー産生システムを持っているミトコンドリアですが、酸素は他の化合物との反応性が強く、活性酸素の心配があります。呼吸で取込む酸素のほとんどはエネルギーに合成利用されますが、1~5%の酸素が体内で活性酸素になるといわれています。健康や体力、抗老化などには積極的に酸素を取込み効率よく使いエネルギーを産生することが大切ですが、エネルギー産生時にできる活性酸素は、疲労や老化、または、さまざまな疾患にも影響します。
エネルギー代謝
摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが崩れると脂肪細胞に脂肪がどんどん溜まっていくことになります。そして、エネルギー代謝を司るのがミトコンドリアなのです。エネルギーを多く必要とされるところにミトコンドリアが多く存在するのはそのためです。いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン
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