2016年8月31日水曜日

高齢者、認知症と睡眠

細胞へのCaの出入りが睡眠を支配?

人はどのようなメカニズムで眠り、どのようなメカニズムで起きるのでしょうか。疲れたから寝る。8時間ぐらい寝たから起きる。そんな単純なことのように思いますが、細胞レベルでみると、ある原子の働きでコントロールされているといいます。

人の睡眠時間と覚醒時間は一定に保たれています。毎日、同じように過ごしていれば、だいたい同じ時間帯に眠くなり、だいたい同じ時間、睡眠を取って、毎朝、同じ時間に起きます。逆に、睡眠を長く取りすぎて、朝、起きるのが遅かった日は、その日の夜、なかなか眠くならないし、徹夜をした日は翌日、早くから眠くなってしまいます。
 実体験で皆が体験していることなのですが、どのようにしてバランスを取っているのか、何が睡眠時間を測っているのか、これまではっきりと分かっていませんでした。

 東京大学と理化学研究所の研究チームは、遺伝子操作を施したマウスを使って実験を行いました。その結果、細胞内にカルシウムイオンを取り込む遺伝子群をなくしたマウスでは睡眠時間が減少。一方、カルシウムイオンを細胞外へ放出する遺伝子群をなくしたマウスでは睡眠時間が増えたのです。
 これらの結果などから、研究チームは、マウスが寝るためには神経細胞にカルシウムイオンが入る必要があること、逆にマウスが起きるためにはカルシウムイオンが神経細胞から出る必要があると結論付けました。寝るとき、起きるときには、細胞ではカルシウムの出入りが起こっていたのです。

 カルシウムイオンが睡眠時間を調整しているというメカニズムが明らかになったことで、睡眠に異常がある病気の治療に役立つのではないかと研究チームは考えています。
 アルツハイマー病などの認知症では、同年代の人と比べても睡眠が浅く、重度の患者ではたったの1時間程度の短時間でさえ連続して眠ることができなくなる人もいるようです。
 こうした症状は睡眠と覚醒のバランスが異常を来している表れだと考えられています。しかし、残念なことに現状では認知症の睡眠障害に有効な薬物療法はありません。
 特に超高齢社会に突入した日本にとって、認知症の睡眠障害は今後、どんどん大きな問題となってくるでしょう。例えば、将来、カルシウムイオンの出入りを人為的にコントロールするといったことができるようになれば、認知症の睡眠障害のように、現在では対処しようがない症状でも解決することができるのかもしれません。今回の研究成果はその大きな第一歩だとみられています。
(出典:http://www.circl.jp/)

■高齢者、認知症と睡眠について

年齢とともに睡眠が変化する

年齢とともに体力が落ち、老眼になり白髪が増える――それと同じように睡眠にも変化が生じます。
 第一の変化は早寝早起きになること。これは体内時計の加齢変化によるもので、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠を支える多くの生体機能リズムが前倒しになります。
 そして第二の変化は"睡眠が浅くなる"ことです。睡眠脳波を調べてみると、深いノンレム睡眠が減って浅いレム睡眠が増えるようになります。そのため尿意やちょっとした物音でも目が覚めてしまうのです。

認知症の睡眠問題

認知症の方では、同年代に較べてもさらに睡眠が浅く、さまざまな睡眠問題がみられるようになります。重度の認知症の方ではわずか1時間程度の短時間でさえ連続して眠ることができなくなるといわれています。夜間の不眠とともに昼寝(午睡)が増え、昼夜逆転の不規則な睡眠・覚醒リズムに陥るようになります。
 またしっかり目が覚めきれず「せん妄」(もうろう状態)がしばしば表れます。この時には不安感から興奮しやすく時に攻撃的になるため、介護の負担が増します。認知症患者の一部では、夕方から就床の時間帯に徘徊・焦燥・興奮・奇声などの異常行動(日没症候群)がみられます。これも睡眠・覚醒リズムの異常が関係していると考えられています。
 認知症の睡眠障害に有効な薬物療法は知られていません。効果が出ても一過性の場合が多く、長期間使用することは避けねばなりません。睡眠薬や鎮静薬を使いすぎると、強い眠気や誤嚥、転倒・骨折などのために生活の質が低下し、結果的に介護負担が増加します

 認知症の方の睡眠障害への対処法として、「なるべく日中に刺激を与えて覚醒させる」「規則正しい日課で生活リズムを保つ」「夜間睡眠の妨げになる原因をなくす」ことを心がけてください。

====================================
ラフマエキス配合『アンチストレス(R)

睡眠薬は効きやすくなるので注意を!

認知症の方に対する睡眠薬の使用については、高齢者では若年者に較べて睡眠薬に対する感受性が高く(少量で効きやすい)、体内から排泄する力も弱くなるので、注意深く使用する必要があります。
 睡眠薬の前に、「ラフマエキス」など、安全性が十分確認されているサプリメントを使用することをお勧めします。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年8月24日水曜日

質の良い睡眠

「睡眠のゴールデンタイム」はもう古い?

「22時~2時の睡眠のゴールデンタイムに寝なければ」と、美容に敏感な女性などから聞くことがあります。この「ゴールデンタイム」に眠りにつくと、効果的な睡眠が取れ、お肌も美しくなるということから言われてきました。
 この時間帯は、細胞の成長や修復を行う「成長ホルモン」の分泌が高まるためとされてきました。成長ホルモンの分泌がきちんとされることで、身長の伸びや、肌のターンオーバーが正常に行われるとされ、健康や美容などの分野でも、睡眠のゴールデンタイムは重要視されてきたのです。

 しかし最近になって、このゴールデンタイムに異を唱える説が出てきました。成長ホルモンは眠りについてからの3時間に最も多く分泌されることが明らかになってきたのです。その後も睡眠のリズムに合わせて、成長ホルモンの分泌は山を描くように増加や低下を繰り返します。従来のゴールデンタイムは、寝始めに分泌が増えるという成長ホルモンの特徴が、少し誤解されて表現され、それが一人歩きしてしまった可能性もあります。

 成長ホルモンの分泌にはいくつかの山があるので、ある程度の睡眠時間を確保することも必要です。その意味では、従来言われてきたゴールデンタイムの解釈もあながち間違っているとは決めつけられないかもしれません。

 眠ってから3時間でピークとなる成長ホルモンの分泌を促すには、質の良い睡眠が大切です。つまり深い眠りを得ること。質の良い睡眠を取るには以下の方法が良いとされています。

【食事は就寝する2~3時間前に終え、寝る前の飲食は控える】
 胃腸も寝る態勢を整えること。覚醒を促すカフェイン含有飲料や、浅い眠りの原因となるアルコールは避けましょう。
【寝る2時間前に入浴する】
 寝る直前よりも2時間くらい前の方が、就寝時に体の深部体温が下がり始めることで、スムーズに入眠モードに入れます。
【スマホやネットを使用しない】
 スマホやパソコン、テレビから出る光は、脳を覚醒モードにしてしまいます。メールチェックは、早めにするか、翌朝に。
【日中に太陽の光を浴びる】
 日光を浴びると、神経伝達物質(脳内ホルモン)「セロトニン」が分泌されるようになります。このセロトニンが、夜になると入眠モードに誘う物質「メラトニン」に変化するのです。

 この他にも、自分なりの入眠儀式「ルーティン」を行うと体の休息モードが入りやすいなどとされています。

 成長ホルモンの分泌が高まる「睡眠のゴールデンタイム」は、寝てから3時間が勝負。睡眠時間を確保するとともに、質にも気を配ることが大切です。 
(出典:https://www.circl.jp/)


■「質の良い睡眠」の重要性

 私たちは睡眠しているとき、「レム睡眠(浅い眠り)」と「ノンレム睡眠(深い眠り)」をおよそ「90分間の周期」で繰り返しています。この周期でいうと、最初の2周期、入眠してから3時間ほどで深睡眠という深い睡眠の90%をとることができます。 深い眠りの間は体の改善・修復する時間。浅い眠りの間は記憶の再編と固定の時間と考えられており、それぞれに重要な役割を果たしています。

「質の良い睡眠」はリズムと深さが鍵!

快適な睡眠は、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が約90分間の周期で数回繰り返されます。この睡眠リズムが乱れ、「深睡眠」が減ったり「中途覚醒」が増えたりすると、睡眠の満足感は低下。また入眠直後の深睡眠は、心身のさまざまな機能の回復や成長を支える「成長ホルモン(GH)」の分泌を促進します。GHの分泌量が低下する中高年にとって、深睡眠の重要性が注目されています。


睡眠障害でメタボや生活習慣病に!

睡眠の質の低下(睡眠リズムの乱れ)は、生活習慣病のリスクを高め、また症状を悪化させることがわかっています。必要な睡眠が十分にとれていないと「食欲を抑えるホルモン」と「食欲を高めるホルモン」のバランスが崩れて「食欲が増大」。 睡眠リズムの乱れや夜型の生活は肥満を招く大きな原因となり、こうした肥満によって糖尿病や高血圧などのリスクが増加することもあきらかにされています。

「ストレス睡眠」に陥らないように

ストレスを抱えたまま眠ってしまうと、寝つきが悪く、嫌な夢を見たり、目覚めが悪くなったりする「ストレス睡眠」に陥りやすくなります。睡眠がストレスを受けているからです。これを避けるためには康復医学学会が推奨する「ラフマエキス」が効果的です。脳内セロトニンを増加・活性させて、精神疲労を緩和し、睡眠の質を改善します。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年8月10日水曜日

認知症対策は微小循環の改善から

認知症予防に システム運用始まる

認知症の予防や薬の開発に役立てるため、数万人規模の健康な人の生活習慣や認知機能などのデータを登録する初めてのシステムの運用が先月(7月)の5日から始まりました。

 この登録システムは国立精神・神経医療研究センターなどのグループが開発した「IROOP(アイループ)」です。
 登録の対象は40歳以上の健康な人で、事前にインターネットに登録したうえで、半年に一度食生活や睡眠時間などの生活習慣に関するアンケートに答えたあと、電話で認知機能をチェックする簡単なテストを受けます。
 登録は無料で、登録した本人は自分の認知機能がどのように変化したか確認できるほか、希望した人には認知症薬の治験の情報が提供されるということです。

 研究グループでは、登録者を全国に募集して今後5年間で4万人の登録を目指すということで、今後は登録者の同意を得たうえで、蓄積したデータを基に認知症と生活習慣の関係を分析して、予防や薬の開発に役立てたいとしています。
 研究グループの代表で国立精神・神経医療研究センターの水澤英洋理事長は「認知症はまだまだ解明されていないことが多く、システムを有効に活用して認知症の予防や治療に関する研究を進めたい」と話しています。

「自分で変化を把握していきたい」と話すのは東京都江東区の自営業Sさん(51)。83歳の母親が10年前に認知症を発症し、認知症はひと事ではないと考えるようになりました。Sさんは、自宅にいながら認知機能テストを受けることができ、時間の経過によってどのように変化しているか把握できると知り、「IROOP」に登録しました。アンケートは食生活や睡眠時間、それにふだん行っている運動などおよそ160の項目で、それに答えたあと、電話でおよそ15分間の認知機能のテストを受けました。
 登録を終えた佐伯さんは「昔よりも記憶力がかなり落ちていると感じたが、半年ごとに登録して自分で変化を把握していきたい。治験の情報も教えてもらい、自分に合う物があれば参加することも検討してみたい」と話しています。

■康復医学学会と認知症

緊急医療などに関して西洋医学はとても重要なものです。しかし、老化や慢性病に対しては不得意分野といわざるを得ません。では東洋医学ではどうなのでしょうか。

「免疫」だけでは語れない

例えば東洋医学を「免疫」で語る人がいます。免疫は確かに大切なシステムです。しかし、東洋医学の基本理論は“?血(おけつ)”を解決すること(=血液の医学)であり、免疫とは全く違う理論体系を持っているのです。この?血とは、西洋医学でいえば微小循環の“血流の滞り”のことであって、免疫だけではあらわせません。

微小循環改善による認知症対策

体の中で微小循環システムと関係しない細胞は存在しません。つまり、毛細血管の流動性を良くすれば正常な細胞活動は活発化するのです。微小循環は細胞へ栄養と酸素を運び、老廃物と二酸化炭素を回収して戻ります。認知機能の改善には脳内の血流を良くすることが重要だということはわかっています。微小循環システムを効率的に活用するしかありません。
アルツハイマー型認知症の原因になるアミロイドβタンパクは、発症の25年も前から溜まりだすというデータがあります。高齢期が65歳だとすると、早い人で40歳から溜まってしまう事になります。アミロイドβタンパクとインスリンに関係がある事がわかっていますので、糖尿病にならないよう、この時期から注意が必要です。
 このように、糖尿病をはじめ、脂質異常症・高血圧・脳卒中・うつ傾向など、さまざまな生活習慣病の症状として認知症が表れることがあり、もとの病気を治療すると改善することも多いのです。生活習慣病も康復医学が得意とする分野です。
 康復医学における認知症予防・改善策は、生活習慣病対策同様に微小循環理論を応用しています。

============================================

早くも期待の声! 

認知機能改善サポートサプリ

康復医学学会の長年の研究テーマ、認知症の予防・改善サポートサプリメントが間もなく発売されます。霊芝の特異成分「ガノデリン酸A」(Ganoderic acid A)の効能を最大限に生かす配合により、高血圧・高血糖・脳血管障害に対し微小循環血流を改善し、認知機能を改善します。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年8月3日水曜日

熱中症と自律神経

汗をかけない現代人が増えている?

暑い日が続く季節ですが、電車、バス、会社、スーパー、自宅と、どこにいてもクーラーがきいている環境になりました。節電 節電と言われても、夏の猛暑にはクーラーが欠かせない現代の日常生活。しかし、冷房のきいている快適さと引きかえに、「自律神経」のはたらきの低下によるさまざまな不調があらわれています。

 自律神経とは、意識せずに体温、消化、代謝、免疫など、体の機能を自動調整する体の神経の働きです。大別すると「交感神経」と「副交感神経」がありますが、この2つの神経の働きが低下し、エネルギーの代謝にも影響して、疲労やダイエット効果の低下により太りやすくなったりします。皮膚の新陳代謝が滞れば肌のシミ・シワ・くすみができやすくなります。免疫系に影響が及べば、病気にかかりやすくなります。そして、「ホルモン系の失調は、月経前症候群(PMS)やプレ更年期を引き起こすことも」(順天堂大准教授)。
 自律神経が乱れる主な理由は、日常のストレスや生活環境が地球の自然環境とはかけ離れてきてしまっているからです。
 自律神経の役割の一つ、体温調節は、汗をかいたり震えたりして自然環境に体内環境を合わせますが、現代は冷暖房完備が当たり前で、夏は屋内外の温度差による不調に悩まされる人が多いようです。

 そして、この時期、猛暑の体温調節にも深く関わっているのも自律神経です。通常「寒い」「暑い」と肌が感じると脳が情報を送り、自律神経を働かせます。暑さを感じると、血管を拡張し、熱を放出します。自律神経が麻痺したり、激しい温度差で混乱したりすることによって冷房病の症状が出ます。
 最近の冷房病には「汗をかけない」という症状が見られるようになりました。この症状は、70年代以降に生まれた人に多くみられる症状です。人は汗をかくことで体温を調整します。肌の表面にはエクリン腺という汗腺の一つが約230万個あります。このエクリン腺の中には機能しているものと、していないものがあるのです。機能している汗腺を「能動汗腺」といいますが、現代人はこの「能動汗腺」の数が少なくなってきています。ですから、汗をかかないのではなく、かけないのです。この現象を「能動汗腺衰退症」といいます。能動汗腺に力がないために、体温の調節能力が落ち、熱中症耐性が低下すると考えられています。

■熱中症:自律神経と体温調節

 人は体温を一定に保つことが重要ですが、体内で生産された熱と、体外へ放出される熱のバランスがうまく取れていないと体温を一定に保つことはできません。重要なのは体温を調節するシステムです。

体温調節の要:自律神経

通常は、体内で作られた熱で血液の温度が上昇し、温まった血液が体表を通るときに皮膚から放熱して体温を下げます。しかし、猛暑の夏など、体表からの放熱だけでは間に合わない場合、皮膚に分布する汗腺からどんどん汗が出てきて皮膚の表面をぬらすことによって温度を下げる働きをします。汗腺も自律神経に支配されており、発汗を促進するのも交感神経の役割です。

熱中症とチアノーゼ

 血液中の酸素濃度が低下して、唇や爪の色が紫色になるチアノーゼですが、通常、健康な人の血液では、酸素とヘモグロビンが結合していて、それが血液の赤い色を作っています。しかし、熱中症で体温調節が限界を超えると皮膚血管の拡張のために皮膚に血液が集中し、発汗などのため血液粘度も上昇し血流障害を起こします。
 重症の場合、心負担→血圧低下→チアノーゼを経て虚脱状態や意識障害などになります。

普段からの良好な血流の維持が大切

現代人の汗をかけない原因の一つに、東洋医学でいうところの「瘀血(おけつ)」の問題があります。つまり、微小循環血流の滞りです。血液は酸素や栄養素とともに体内の熱を運ぶ役割も持っていますから、微小循環血流を改善し、血流を良好に維持すれば、体温調節システムも効率よく働きます。
 当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」の微小循環の改善作用と、「ラフマエキス」の自律神経調整作用が、熱中症の予防にも役立ちます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年7月27日水曜日

ミトコンドリア

ウナギのルーツは深海魚?

7月30日(土)は「土用の丑の日」です。ちなみに、土用の丑の日は夏だけではなく、春・夏・秋・冬に存在し、2016年は以下の6回です。
 冬:1月20日(水)、2月1日(月) 春:4月25日(月) 夏:7月30日(土) 秋:10月22日(土)、11月3日(木)

 “土用”とは、四立(立春、立夏、立秋、立冬)の前、約18日の期間のことで、その中にある十二支の丑の日が"土用の丑の日"です。夏にもウナギを売りたいという鰻屋の相談に答えて、平賀源内が「"本日丑の日"という張り紙を店に貼る」 という発案をしてから鰻屋は大繁盛したというエピソードはあまりにも有名です。

 日本では古くから食文化に深い関わりを持つ重要な食用魚「うなぎ」ですが、その生態は意外と知られておらず、研究者の間でも、2006年にやっと産卵場(スルガ海山)を発見したほどです。ウナギの祖先はまず外洋の深海で誕生し、やがて陸域の川や湖との間を回遊するように進化してきたと遺伝子解析によってまとめられ、東京大海洋研究所や千葉県立中央博物館などのチームが発表しました。ウナギは淡水域で成長し、外洋に戻って産卵することが知られていますが、外洋に生息していた祖先が陸地近くの海や淡水域に行動範囲を広げたのか、その逆なのかは謎だったそうです。
 同研究所は「ウナギの複雑な生活パターンの起源の解明は、養殖に必要な飼育条件を研究する上でも重要な知見となるだろう」と話しています。チームはニホンウナギなど19種のウナギ属とウナギの親せきに当たる魚のうち、入手できた約40種に着目。それぞれが持つ細胞内小器官「ミトコンドリア」にあるDNAの配列を比較し、どのような道筋で進化してきたのかを示す「系統樹」を描きました。すると、浅い海に生息するアナゴやウツボなどとウナギとは、外見が似ているものの古くから別々に進化を遂げてきたことが判明。水深200~3000メートルにすむフクロウナギやシギウナギなどの深海魚の方がより近縁であることを示唆する結果となりました。
 この発見は、ミトコンドリアにあるDNAの解析によって解明されましたが、そのミトコンドリアは種の判別に使われるだけの器官ではありません。人間の場合、日頃の生活から病気、老化、寿命に至るまで係わる大切な器官なのです。

 ちなみに土用の丑の日や夏バテ予防に食べられるウナギですが、旬は冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期で、秋から春に比べても夏のものは味が落ちるそうです。この季節になるとなぜか食べたくなるウナギ‥‥しかし、国産物の「うな重」は高くて、最近はなかなか口にできないのが現状です。

■エネルギー製造工場、“ミトコンドリア”

ミトコンドリアは、すべての真核細胞にあり、呼吸を営み、生命活動に必要なエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を作ります。細胞内分裂によって増えます。

ミトコンドリアは何色?

ミトコンドリアは、緑色のイメージが強いですが、生きた細胞の中のミトコンドリアは赤茶色です。ミトコンドリアの中に鉄成分が多く含まれていて、酸素と結合すると赤錆色になるからです。ちなみに、筋肉には白筋(速筋)と赤筋(遅筋)がありますが、赤筋が赤いのはミトコンドリアが多く存在するからです。

ミトコンドリアの主な機能は?

脂肪酸のβ酸化や、電子伝達系による酸化的リン酸化によるエネルギー生産が主な機能です。 酸素は本来、原生生物にとって毒となるものでしたが、ミトコンドリアの機能により、酸素から運動エネルギーを獲得できるようになりました。 細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどは、直接あるいは間接的に、ミトコンドリアからATPの形で供給されます。

エネルギー産生の代償?

酸素を利用することによって、もっとも効率的なエネルギー産生システムを持っているミトコンドリアですが、酸素は他の化合物との反応性が強く、活性酸素の心配があります。呼吸で取込む酸素のほとんどはエネルギーに合成利用されますが、1~5%の酸素が体内で活性酸素になるといわれています。
 健康や体力、抗老化などには積極的に酸素を取込み効率よく使いエネルギーを産生することが大切ですが、エネルギー産生時にできる活性酸素は、疲労や老化、または、さまざまな疾患にも影響します。


エネルギー代謝

摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが崩れると脂肪細胞に脂肪がどんどん溜まっていくことになります。そして、エネルギー代謝を司るのがミトコンドリアなのです。エネルギーを多く必要とされるところにミトコンドリアが多く存在するのはそのためです。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年7月20日水曜日

ビタミンとミネラル

薬物の解毒には何がいい?

“薬”と呼ばれるものは、それが医療薬であれ違法ドラッグであれ、さらに農薬・添加物・洗剤・経皮毒であれ、ほとんどが脂溶性です。薬が水溶性だとしたら、門脈から肝臓に運ばれて代謝され、無毒化されてしまいます。脂溶性なら脳の血液脳関門も通りやすいのです。

 だから良いというわけではありません。脂溶性毒物は最終的に肝臓で代謝されますが、一部は体内の脂肪細胞に入り込んで残り続けるのです。特に脳は脂肪の塊です。脳の髄鞘に取り込まれやすいので脂質代謝を活発にすることが大事になるのです。細胞膜もリン脂質などの塊です。人間の体は、水以外の大部分は脂質とタンパク質でできています。
 極端にいえば医療用の薬を飲んでいるのは、石油やガソリンを飲んでいるのに近い状態です。これらの脂溶性毒物(=薬)を摂ると、体はそれを代謝するために、ビタミン、ミネラルなどを大量に消費してしまいます。そうすると“隠れ栄養不足”になり健康を損ねます。残留した薬物はかなり時間を経ても体に悪さをします。
 健康を望むなら、良質の脂質とタンパク質、ビタミン、ミネラルをしっかり摂ることが重要です。糖質はそれほど必要ありませんが、現代人は皆、糖質を摂り過ぎです。

解毒やデトックスを考えるとき、汗をかいたり脂肪を燃焼したり、断食したり栄養補助食品を摂ったりと様々していると思います。しかし、発汗活動や断食をしてもただ解毒できているわけではありません。良いものと悪いものが一緒に消費されています。よって良いものと悪いものを消費した後に、良いものだけを積極的にとることが重要なのです。
 野菜を食べると健康にいいといわれるのは、野菜がビタミン、ミネラルの重要な補給源であるだけでなく、人体が消化、吸収できない食物繊維が、大腸をきれいにするからです。また草には肉や魚にはない植物固有の栄養素があります。必須栄養素だけであれば肉や魚の方がはるかに多いので、栄養素の摂取には質の良い肉や魚を、解毒や固有栄養素や食物繊維や微生物の摂取には植物性の食品を、それぞれ考えて摂るべきです。ただ、農薬が使われている野菜は、野菜みずからの解毒のために、収穫時までに解毒に有効な物質を使い果たしてしまいます。ですから無農薬や自然農法の野菜を厳選したいものです。また、梅干しや納豆、漬け物など、解毒作用が期待できる加工食品もありますが、これも昔ながらの作り方で、本物の材料を使ったものでないと意味がありません。
(出典:https://www.facebook.com/utsumi.jyuku/)


■ビタミンとミネラルの重要性

ビタミンやミネラルは、タンパク質などの三大栄養素の次にランクされ、五大栄養素といわれるほど重要な物質です。しかし、これらは「酵素」がなければ体内で働くことができません。あくまで酵素が活躍するときの潤滑油的存在です。
 酵素の働きをサポートする「補因子」には、「補酵素」と「補助因子」があります。ビタミンは補酵素、ミネラルは補助因子です。補酵素は英語でコエンザイム(coenzyme)といい、文字通り酵素(エンザイム=enzyme)を補佐する役割です。おなじみのビタミン様作用物質、コエンザイムQ10も補酵素です。ミネラルは以前、ビタミンと同じく補酵素といわれましたが、今では補助因子とされています。


単純酵素と複合酵素

酵素の種類は、タンパク質だけでできている「単純酵素」と、配合族(タンパク質でない部分)との複合体でできている「複合酵素」の2種類があります。単純酵素は、ペプシン、アミラーゼ、リパーゼなどの消化酵素です。酵素の大部分を占める複合酵素は、タンパク質部分の「アポ酵素(主酵素)」に非タンパク質部分の補酵素と補助因子が結合した酵素です。これを「ホロ酵素」といい、ホロ酵素はミネラル、ビタミンの存在なしには活性化しません。

ビタミンとミネラルの働き
 ビタミンでは、特に水溶性のB群のビタミンは、体内で代謝にかかわる補酵素の構成材料として、重要な生理機能を持っています。ビタミンB1は糖質代謝の補酵素として、ビタミンB6はアミノ酸やタンパク質の補酵素として、ナイアシンは酸化や還元などの脱水素酵素として働いています。ミネラルでは、それを必要とする酵素を「金属酵素(メタロエンザイム)」といいますが、このメタロエンザイムの多くは、生命現象の重要な局面を担っています。

【亜鉛】 
 細胞の分裂、成長、エネルギー産生の一切をコントロールし、生命の誕生から老化、死滅までを支配しているDNAを合成する酵素のポリメラーゼの補助因子。

【銅】
 活性酸素を除去する酵素、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の補助因子で、二日酔いを防止するアセトアルデヒド脱水素酵素の補助因子でもある。

【セレン】
 活性酸素を除去する酵素のGSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)の補助因子。

【マンガン】
 細胞のミトコンドリアでのエネルギー代謝にかかわるピルビン酸カルボキシラーゼの補助因子。

【マグネシウム】
 生体内のエネルギー通貨といわれるATPを分解してエネルギーを作り出すATPアーゼや様々な酵素の補助因子として、生体代謝調節に重要な役割を担う。

========================================

 ビタミンとミネラルの重要性は、今では幅広く認識されていますが、これらは補因子ですから、いわば酵素の“子分”です。“親分”の酵素は、9番目の栄養素とされていますから、“子分”の後塵を拝しています。これは、酵素の研究が遅れたことによる逆転現象です。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年7月13日水曜日

霊芝と肝臓

生活習慣に気を付けて肝臓をいたわる!

ビールのおいしい季節となりました。体内に取り込まれたアルコールの大部分は肝臓で分解されますが、過度な飲酒は肝臓にダメージを与え、肝機能を低下させてしまいます。お酒の量はほどほどにしましょう。

 肝臓は健康を維持するうえでとても重要な器官です。アルコールや有害物質の分解のほか、胃や腸で吸収された栄養素を体に必要な成分に変えて貯蔵したり、脂肪の消化・吸収に必要な胆汁の生成や分泌を行ったりするなど、500種類以上の代謝反応が行われています。

 日本人間ドック学会によると、人間ドックで肝機能異常が見つかる件数は年々増え続け、1984年は受診者の9.6%でしたが、2012年は32.4%でした。この肝機能異常の多くは「脂肪肝」によるもので、これは肝細胞に中性脂肪が溜まって肝機能が低下してしまう病気です。その原因は、食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足からくる肥満、糖尿病など。飲酒が原因の「アルコール性脂肪肝炎」も、飲酒が少なくてもかかる「非アルコール性脂肪肝炎」も、進行すると肝硬変や肝臓がんに至ることもあります。

 肝臓の働きは日頃の生活習慣に左右されやすいものですが、肝臓は予備能力が非常に高く、多少の障害があっても正常に機能し続けます。しかも、痛みなどの自覚症状が現れにくい「沈黙の臓器」のため、気づかないうちに病状が悪化してしまうのです。過労やストレス、暴飲暴食、運動不足、喫煙、睡眠不足などが肝臓に大きな負担をかけてしまいます。適度な運動と休養、規則正しい生活、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
 肝臓が元気でいるためには、良質のたんぱく質とビタミンやミネラルの摂取を心がけましょう。また、肝臓の解毒作用を強める食品として、アサリやシジミなどの貝類、タコやエビなどがあります。なお、肥満や脂肪肝を招く過剰な脂質や糖質は控えめにしましょう。

 食べ物のポイント 

▼ 味付けは薄味に! 
▼ 塩分の摂りすぎに注意! 
▼ 揚げ物の衣は薄くして、吸油量を抑える! 
▼ 糖分を多量に含む清涼飲料水は飲まない! 
▼ 外食では、栄養バランスを考え、食材の種類が多い物を選ぶ! 
▼ 加工食品、レトルト食品、スナック菓子、インスタント食品等は避ける(肝臓の解毒作用に負担をかけるので)!
(出典:http://www.kyoukaikenpo.or.jp/)

■霊芝の肝臓への保護作用

肝臓は、70%以上が壊れるまで、検査で異常値が出てきません。それゆえ「沈黙の臓器」と呼ばれています。肝臓病にはこれといった特効薬が無く、良く使用されるインターフェロンも有効性が低く、また、使える対象が狭い、副作用が強烈、値段が高いなど多くの問題を抱えています。したがって、西洋医学だけに頼った治療をしていると、C型急性肝炎の80%が慢性肝炎に慢性の40%は肝硬変にその70%は肝臓ガン・肝不全・食道静脈瘤破裂などにつながり、やがては死に至ります。

肝臓を元気にする霊芝

霊芝エキスの特異成分「ガノデリン酸A(Ganoderic acid A)」は、血流を良くし血液をきれいにします。肝臓にもきれいな血液がたくさん流れ、徐々に肝臓は元気になっていきます。臓器の働きが改善されれば病気の予防にもつながります。
 たとえば、飲酒前に霊芝エキスを飲むことで翌朝の頭痛、吐き気、むかつきなど、典型的な二日酔い症状が出なくなります。そして、ガノデリン酸Aは免疫力正常化作用を持っているため、肝臓の病気の進行とともに併発してくることが多い「免疫異常」を避けることも期待できます。
 また、ガノデリン酸Aには中性脂肪を減少させ血液をサラサラにする効果が認められています。霊芝は肝臓や腎臓を活発にし、その結果、血液中の余分なコレステロール、中性脂肪、ブドウ糖を正常化し、血液をきれいにし、血液の粘りを減らし、血管に柔軟性を取り戻すのです。

「HM-3000(特系霊芝)」の肝臓への保護作用

HM-3000(特系霊芝)には肝臓中毒剤CCl4(四塩化炭素)による肝損傷への作用やアミノ酸の一種ガラクトサミンやエンドトキシンによる肝障害への作用に関するデータがあります。(右表参照)


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン