女性特有の病気
明日、4月10日は「女性の日」です。1949年に労働省(現・厚生労働省)が「婦人の日」として制定し、1998年「女性の日」に改称されています。
さて、治療や入院、手術を伴う疾病の中には、女性がかかりやすい病気がいくつかあります。女性の病気は年代によって異なりますが、ライフステージごとに何かしらの疾患リスクがあります。「年齢のせい」「疲れのせい」などと自己判断していると、知らない間に病気が進行してしまう可能性もあります。以下は各世代で気を付けたい病気です。
20代~30代 就職や結婚、妊娠・出産など、大きな変化が起こりやすい年代です。
(1)月経関連の病気:女性は慢性的なストレスを抱えていると、ホルモンバランスの乱れから、月経関連の病気にかかりやすくなります。
(2)甲状腺の病気:代謝をつかさどる「甲状腺ホルモン」が体内で過剰に分泌されると、バセドウ病という甲状腺疾患を発症することがあります。女性の罹患率は男性の3~5倍とされており、女性特有疾患のひとつに数えられています。
(3)乳がん・卵巣がん・子宮がん:女性特有の器官にまつわるがんは比較的若いうちから発症リスクが高くなります。事実、厚生労働省の統計によると、乳がん・卵巣がん・子宮がんのいずれも20代~30代以降から罹患率が上昇し始めています。
40代~50代 加齢による衰えが目立ち始める年齢で、心身の不調に悩まされやすくなります。40代後半、更年期の症状が表れ始めますが、他にも気を付けたい病気があります。
(1)乳がん・卵巣がん・子宮がん:40代以降になると罹患率が大きく上昇する病気です。特に乳がんの罹患率は20代~30代と比べると7倍以上に及んでいます。
(2)更年期障害:閉経期前後の10年間に、卵巣ホルモン「エストロゲン」の分泌が急激に減少し始め、症状が現れます。のぼせや顔のほてり、動悸、息切れ、発汗、頭痛やめまい、イライラなど、心身に様々な不調を来すようになります。閉経を迎えると、これらに加えて膀胱炎や関節痛、無気力感などの症状が表れ始め、さらに心身への負担が大きくなります。
60代以降 60代以降は、加齢や閉経などの影響で心身に異常やトラブルが発生しやすくなります。女性ホルモンの分泌減少に伴うトラブルに悩まされるようになるため注意が必要です。また、男女問わず疾患リスクも高くなるため、幅広い病気に備えることが大切です。
(1)がん:女性特有のがんに限らず、胃がんや大腸がん、肺がんなど他の部位のがんリスクも高くなります。特に大腸がんや肺がんは、乳がんに次いで罹患数が多いがんであり、死亡数で見ると大腸がん・肺がんが乳がんより上位に位置しています。
(2)更年期関節症:女性ホルモン「エストロゲン」の受容体は、筋肉や腱などの関節組織にも分布しており、節々の柔軟性を維持する働きを担っています。更年期にエストロゲンの分泌が不安定になると、関節の柔軟性が徐々に失われ、手足にこわばりや痛みを感じるようになります。
(出典:https://www.taiyo-seimei.co.jp/)
■女性のストレス
職場に家庭、子育て、仕事量や人間関係など、日常的に抱えるストレスは、女性なら月経不順といった体の不調や深刻な病気を引き起こすことが多くあります。
女性の脳とストレスの影響
女性は脳内セロトニンの産生能力が男性よりも低い*ため、ストレスが体に反映しやすくすぐ生理周期や体調に影響してしまうので、女性にとってのストレスはまさに大敵です。
これは、女性の脳の仕組みに理由があります。自律神経をつかさどる視床下部と女性ホルモンを分泌させる下垂体が近くにあり、ストレスで自律神経が刺激を受けると視床下部と一緒に下垂体も反応し、ホルモンがスムーズに分泌できなくなってしまいます。その結果、女性ホルモンのバランスが乱れ、生理不順、PMS(月経前症候群)、月経困難症など女性特有のトラブルが起こりやすくなってしまうのです。
* 女性の脳内セロトニンの産生能力は健常男性よりも約52%低く、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少することが研究でわかっています。
月経異常、PMSはストレスで症状が悪化?
更年期年齢(45~55歳)でもないのに3カ月以上月経がないとか、24日以内の周期で頻繁に月経があるようなら、明らかに月経異常です。無排卵の可能性もあります。放置すると不妊になったり、血管や骨の老化を早めたりする原因にもなります。また、月経の3~10日前に以下のような症状が出たらPMSの可能性があります。 ●腹部のはり ●むくみ ●頭痛 ●便秘 ●肌荒れ ●落ち込み ●感情の制御不能 ●イライラ ●眠い ●異常な食欲
ストレスが強いと痛みや精神的な症状が強く出る傾向があり、中には暴力的になる人もいます。これらの症状は月経がはじまると治まります。
女性はうつ病の生涯有病率が男性の2倍!
うつの症状は、環境の変化や仕事などのストレスなどが引き金になります。特に女性の場合、環境の変化の他に、出産や閉経などの女性ホルモンが減少することがきっかけになることがあります。人が一生のうちにかかる「うつ病」の割合(生涯有病率)、男性に比べ女性のほうが約2倍高いことがわかっています。特に社会的な影響が大きいのは産後に発症する産褥期(さんじょくき)です。発見が遅れると、母親の状態が子供の発達にまで影響を及ぼします。
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月経の前(黄体期)にはセロトニンが低下することが知られています。PMSの症状軽減には、「ラフマ葉エキス」のセロトニン活性効果が期待できます。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン
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