広範囲にも及ぶ「パニック障害」
東日本大震災後に心的外傷後ストレス(PTSD)からパニック障害などを発症し、地震の再来による津波、家屋の崩壊などの恐怖心から自宅で暮らすことができず車で生活している人がいるとのこと。PTSDからのパニック障害は、災害派遣された自衛隊の若い隊員にも見られるそうです。そして、現在震災で各地に避難している人々、特に子供達とその母親達にもパニック障害が起こっています。また、今回の台風12号による紀伊半島を中心とした記録的豪雨は、平成になって最悪の被害をもたらしました。今回のような甚大な被害を及ぼした台風でも、大規模な土砂崩れが懸念される深層崩壊の心配が被災ストレスになり、今後、PTSDやパニック障害の発症が心配されます。
しかし、今回のような自然災害が及ぼす震災ストレスは、なにも被災した人々だけとは限りません。今回の地震では、南三陸町は東南東方向へ約4.4m移動、約75cmの地盤沈下が起こるなど、北海道から近畿地方にかけての広い範囲で地殻変動が観測されています。そして、日本周辺でその他の地殻変動が活発な周期に入っているといわれ、東日本の余震も含め各地で不穏な地震も発生しています。また、これからシーズンを迎える台風に関しては、秋雨前線と重なれば被害も拡大しかねません。このような地震や台風に対する不安を身近に感じたり、自然災害報道を頻繁に目にすると、被災していない人でもそれがストレスになりパニック障害になる可能性は十分考えられるのです。
■ パニック障害とその対策!
パニック障害の典型的な症状としては、突然生じる「パニック発作」。そして、その発作が再発するのではないかと恐れる「予期不安」。さらに長期化するにつれて、生活範囲を限定する「広場恐怖症」が生じてきます。
【パニック発作】
パニック障害患者は、日常生活にストレスを溜め込みやすい環境で暮らしていることが多く、突然、強いストレスを覚え、動悸、息切れ、めまいなどの自律神経症状と空間認知(空間等の情報を収集する力)による強烈な不安感に襲われる。
【予期不安】
パニック発作に強烈な恐怖を感じるため、発作が発生した場面を恐れ、また発作が起きるのではないかと、不安を募らせていく。これを「予期不安」という。そして、患者は神経質となりパニック発作が繰り返し生じるようになっていく。
【広場恐怖症】
「もし今何かが起きたら、ここから逃げられるだろうか?」と考えて、人の多い場所や、そこに人だかりのできることを恐れる。また、心の不安が激しくなったときに容易に逃げ出すことができないような場所に恐怖を感じるようになり外出などを控えるようになる。
ストレス⇒CRH↑⇒5-HT↓⇒精神的自覚症状↑
【関連する疾患と症状】パニック障害、うつ病、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、緊張性頭痛、偏頭痛、不眠、睡眠障害、心因性多飲多食症、拒食症など。
* CRH:ストレスホルモン * 5-HT:セロトニン
パニック障害の薬物療法としては、SSRI等の抗うつ作用と抗不安作用がある薬で、脳内神経伝達物質のノルアドレナリンやセロトニンに関する薬物療法が行なわれます。しかし、SSRIの代表とされるパロキセチン(パキシル)では、飲み忘れ等で服用を中止した数日後に起きる激しいめまい・頭痛などの離脱症状が問題となり、パニック障害に対する安全性・有用性に疑問も呈されています。
【期待できる対策】
ストレスホルモンが放出されセロトニン放出が抑制されたり、微小循環の血流を低下させる生体反応が表れることが考えられます。セロトニン活性に影響を与える「活性ラフマ」や微小循環の血流改善に影響を与える「霊芝」があります。そして、体力の低下による「ストレス耐性」の強化に期待できるのが、エネルギー産生システム「ミトコンドリアスクエア」の“四銃士”、霊芝、コエンザイムQ10、α-リポ酸、L-カルニチンです。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ
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